かき揚げの日は11月4日|由来は「めんの日」と江戸の天ぷら蕎麦

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「今日はかき揚げの日らしいけれど、どうして11月4日なの?」「そもそも、かき揚げと天ぷらは何が違うの?」。そばやうどんにのせる定番のかき揚げにも、実は記念日があります。日付の決め方は少し変わっていて、よくある語呂合わせだけでは説明しきれません。

この記事では、かき揚げの日を制定した会社と日付の理由、名前の由来と天ぷらとの違い、江戸の天ぷら蕎麦にさかのぼる歴史、当日の楽しみ方と家で上手に揚げるコツまでをまとめました。

かき揚げの日は毎年11月4日です。香川県三豊市の冷凍食品メーカー「味のちぬや」が制定し、日本記念日協会が認定しました。11月11日の「めんの日」とカレンダーで同じ曜日の真上に来る日で、麺にのせて食べることの多いかき揚げにちなんでいます。

目次

かき揚げの日は11月4日|制定した会社と日付の理由

かき揚げの日は毎年11月4日で、2026年は水曜日にあたります。日付は固定なので、年によって動くことはありません。制定したのは香川県の冷凍食品メーカーで、日付の理由には11月11日の「めんの日」とのつながりを挙げる説明が多く見られます。

一方で、「いい(11)かき揚げ(4)」という語呂合わせで紹介する記事もあり、説明は一つにそろっていません。ここでは、制定した会社、めんの日との関係、語呂合わせ説の順に整理します。人に話すときにどこまで言い切ってよいかの目安にもなります。

制定は香川県三豊市の冷凍食品メーカー「味のちぬや」

かき揚げの日を制定したのは、香川県三豊市に本社を置く株式会社味のちぬやです。コロッケやメンチカツをはじめ、業務用を中心とした揚げ物の冷凍食品を手がけている会社で、記念日は一般社団法人日本記念日協会に認定・登録されています。

香川県といえば讃岐うどんの本場です。うどん店の店先にかき揚げやちくわ天が並び、好きなものを自分で取ってのせるセルフ式のお店も多い土地柄です。麺と揚げ物の組み合わせが暮らしに根づいた地域の会社が、かき揚げの記念日を作ったと考えると、次に見る日付の選び方にも納得がいきます。

11月11日「めんの日」の真上(同じ曜日)に置かれた理由

日付の理由としてよく紹介されるのは、11月11日の「めんの日」との関係です。めんの日は、全国製麺協同組合連合会が1999年に制定した記念日です。細長い麺を数字の「1」に見立て、1が四つ並ぶ11月11日を象徴の日としています。

11月4日はその1週間前にあたり、月曜始まりでも日曜始まりでも、カレンダーでは11月11日のちょうど真上のマスに並びます。曜日も毎年必ず同じになり、2026年はどちらも水曜日です。かき揚げはそばやうどんにのせて食べることが多いため、めんの日と同じ曜日になるこの日が選ばれたと説明されています。

麺の上にかき揚げをのせるように、カレンダーの上でもめんの日の上にかき揚げの日がのっている、と覚えると忘れにくくなります。

「いい(11)かき揚げ(4)」の語呂合わせ説も

経済誌のウェブ記事などでは、「いい(11)かき揚げ(4)」の語呂合わせを由来として紹介している例もあります。ただ、記念日を紹介する多くの資料はめんの日との関係を理由に挙げていて、語呂合わせには触れていません。11を「いい」と読むのは記念日でおなじみの読み方なので、覚え方の一つとして広まったと見るのが自然でしょう。

どちらの説で覚えても、日付は同じ11月4日です。人に話すときは「めんの日の1週間前で、カレンダーの真上の日」と添えると、かき揚げと麺の結びつきまで一緒に伝わります。11月はこのほかにも、文化の日や七五三、酉の市など行事の多い月です。

かき揚げとは?天ぷらとの違いと名前の由来

かき揚げは、細かく切った野菜や小えび・貝柱などを衣でまとめ、ひとかたまりにして揚げる料理です。天ぷらの一種ですが、素材を一つずつ揚げる天ぷらとは、作り方も食感も違います。小さな具でも無駄なく使えるのが持ち味です。

ここでは、名前の由来とされる二つの説、天ぷらや精進揚げとの違い、地域によって変わる定番の具材を順に見ていきます。かき揚げの日に何を作るか、何を買うかを決めるときの参考にもなります。

名前は「かき混ぜて揚げる」「かき集めて揚げる」の二説

かき揚げという名前は、具材と衣を「かき混ぜて」揚げることから来たとする説明が広く見られます。一方で、ばらばらの具材を「かき集めて」ひとまとまりにして揚げるから、とする説明もあります。

どちらの説も、細かい具を寄せ集めて一つの形にする作り方を表している点は共通しています。漢字では「掻き揚げ」と書きますが、お品書きや総菜のラベルでは「かき揚げ」とひらがなで書かれることがほとんどです。名前そのものが料理の作り方の説明になっている、わかりやすい料理名と言えます。

天ぷら・精進揚げとの違い

天ぷらは、えびやきす、なす、かぼちゃなどの素材を一つずつ衣にくぐらせて揚げるのが基本です。かき揚げは、細切りや小さく切った複数の具材を衣でつなぎ、平たい円盤のような形にまとめて揚げます。精進揚げは、肉や魚介を使わず、野菜や海藻など植物性の素材だけで作る揚げ物を指す呼び方です。

料理揚げ方主な具材
かき揚げ小さく切った複数の具を衣でまとめて揚げる玉ねぎ・にんじん・小えび・貝柱など
天ぷら素材を一つずつ衣にくぐらせて揚げるえび・きす・なす・かぼちゃなど
精進揚げ肉・魚介を使わず植物性の素材を揚げる野菜・きのこ・海藻など

3つは重なり合う呼び方で、玉ねぎやにんじん、ごぼうだけで作ったかき揚げは、精進揚げの一つとも言えます。天ぷらそのものにも記念日があり、夏の「天ぷらの日」として親しまれています。

玉ねぎ・にんじん・三つ葉・桜えびを混ぜて揚げた丸いかき揚げが、和紙を敷いたざるの上に2枚並んでいる様子

定番の具材と地域による違い(小柱・芝海老・桜えび)

家庭でよく使われるのは、玉ねぎ・にんじん・ごぼう・三つ葉・さつまいも・桜えびなど、手に入りやすい具材です。玉ねぎの甘みに、にんじんの色、三つ葉の香りを足すと、見た目にも華やかな一枚になります。

地域や店によって定番も変わります。東京の天ぷら店では、小柱(バカガイの貝柱)や芝海老を使ったかき揚げが江戸前の味として親しまれています。静岡県の駿河湾沿いでは、特産の桜えびをたっぷり使ったかき揚げが名物として知られています。

とうもろこしや枝豆、ちくわ、紅しょうがなど、季節や冷蔵庫の残り物に合わせて具を変えられるのも、かき揚げならではの楽しさです。秋から冬にかけては、さつまいもやごぼう、春菊など、この時期においしい野菜を組み合わせるのもおすすめです。

かき揚げの歴史|江戸の屋台から天ぷら蕎麦へ

かき揚げの歴史は、天ぷらが庶民の食べ物として広がった江戸時代までさかのぼります。小さな魚介をまとめて揚げる作り方は、江戸の屋台やそば屋の品書きと深く結びついていました。

ここでは、屋台で広まった江戸の天ぷら、そば屋のメニューに残る芝海老の記述、そして冷凍かき揚げが家庭に広げた手軽さの3つの場面から、かき揚げの歩みをたどります。年代や細かい経緯には諸説があるため、記録に残る範囲で紹介します。

江戸の屋台で広まった天ぷら

食材に衣をつけて油で揚げる料理法は、南蛮貿易のころにポルトガルから伝わったとする説が有力です。江戸時代に入ると、魚介に衣をつけて揚げる料理として江戸の町に広がり、屋台で手軽に食べられる軽食になりました。

屋台の天ぷらは串に刺して売られ、立ったまま天つゆにつけて手早く食べるのが江戸流でした。材料には、江戸前の海で獲れる小魚や貝、えびが使われました。大きな魚よりも、小ぶりな魚介を手ごろな値段で味わえることが、町人に好まれた理由の一つです。この「小さな具をおいしく食べる」発想が、のちのかき揚げにもつながっていきます。

最初の天ぷら蕎麦は芝海老のかき揚げ?『守貞謾稿』の記述

江戸時代後期の風俗を記録した喜田川守貞の『守貞謾稿』には、そば屋の品書きとして「天ぷら」が挙げられ、その具は芝海老だったと記されています。芝海老は小ぶりなえびで、芝(現在の東京都港区あたり)の沖でたくさん獲れたことが名前の由来とされます。

小さな芝海老は、一尾ずつ揚げるより何尾かを寄せて揚げるほうが扱いやすい素材です。そのため、最初の天ぷら蕎麦にのっていたのは、芝海老をまとめて揚げた、今のかき揚げに近いものだったという見方があります。そば屋の天ぷらの形を描いた記録は多くないため、ここは一つの説として受け取っておくとよいでしょう。

そばに天ぷらをのせる食べ方は、その後も東京のそば屋に受け継がれました。今でも「天ぷらそば」と頼むとえびの天ぷら、「かき揚げそば」と頼むと野菜や小えびのかき揚げが出てくる店が多く、二つのメニューが並んでいます。

冷凍かき揚げが家庭の食卓に広げたもの

揚げ物は、油の準備や後片付けに手間がかかる料理です。スーパーの総菜売り場に並ぶかき揚げや、温めるだけで食べられる冷凍かき揚げが身近になったことで、家で揚げなくてもかき揚げそばやかき揚げ丼を楽しめるようになりました。

かき揚げの日を制定した味のちぬやも、業務用を中心に揚げ物の冷凍食品を手がけるメーカーです。外食や総菜の揚げ物には、こうした業務用の冷凍食品が使われていることも少なくありません。記念日は、家で揚げる人にも、お店や売り場で買って食べる人にも、かき揚げを思い出してもらうきっかけになっています。

かき揚げの日の楽しみ方|そば・うどん・丼

かき揚げの日を楽しむなら、日付の由来にならって麺にのせるのがいちばんの近道です。11月上旬は朝晩が冷え込み始める時期で、温かいそばやうどんがおいしく感じられる季節でもあります。

ここでは、めんの日までの1週間を使った楽しみ方、ご飯と合わせる丼のアレンジ、市販品や冷凍品を家でおいしく温め直すコツを紹介します。揚げたてを用意できない日でも、温め方ひとつで食感は大きく変わります。

湯気の立つ温かいかけそばの上に、大きな野菜のかき揚げがのった丼と、箸置きに置かれた箸

11月11日「めんの日」までの1週間を麺で楽しむ

かき揚げの日の11月4日から、めんの日の11月11日まではちょうど1週間です。この間を「麺とかき揚げの週」と決めて、そば・うどん・にゅうめんなどの温かい麺と、具の違うかき揚げを日替わりで合わせてみるのも楽しい過ごし方です。

温かいつゆにのせると、衣がつゆを吸ってしっとりした味わいになります。別皿で添えて、つゆにつけながら食べると、さくさくの食感が長持ちします。家族で好みが分かれるときは、つゆにのせる派と別皿派で分けて出すと、どちらも満足できます。冷たいざるそばに添えて、天つゆや塩で味わう食べ方もあります。

麺にちなんだ記念日はほかにもあり、夏には「カレーうどんの日」もあります。

かき揚げ丼・天丼にする

ご飯と合わせるなら、かき揚げ丼が手軽です。しょうゆ・みりん・砂糖をだしと合わせて少し煮詰めた甘辛い丼つゆを作り、かき揚げをさっとくぐらせて温かいご飯にのせるだけで、天丼店のような一品になります。

東京の天丼店では、小柱や芝海老のかき揚げを主役にした丼がよく見られます。家庭では、桜えびと三つ葉、玉ねぎのかき揚げを使うと、香りと色の両方が引き立ちます。前の日に残ったかき揚げは、玉ねぎと一緒につゆで煮て卵でとじると、少し硬くなった衣も気にならない「かき揚げの卵とじ丼」になります。

市販・冷凍のかき揚げをおいしく温め直すコツ

総菜のかき揚げや冷凍かき揚げは、電子レンジだけで温めると衣が水分を含んで、しんなりしやすくなります。さくっとさせたいときは、オーブントースターで温めるのが基本です。焦げやすい場合は、途中でアルミホイルをかぶせると表面の色づきを抑えられます。

冷凍かき揚げは、商品によって「オーブントースター」「電子レンジ」「凍ったまま温かいつゆにのせる」など、すすめられている温め方が違います。パッケージの表示を先に確認しましょう。麺にのせる場合は、食べる直前にのせると食感を保ちやすくなります。

家でかき揚げを揚げるコツ|ばらけない作り方

家で作るかき揚げの失敗で多いのは、鍋に入れたとたんに具が散らばってしまうことと、中まで火が通らずべたっと仕上がることです。どちらも、具材の切り方・衣の量・油の温度・鍋への入れ方の4点を押さえると防ぎやすくなります。

ここでは、下ごしらえと衣の段階で気をつけることと、油の温度と鍋への落とし方の2つに分けて説明します。揚げ物に慣れていなくても、順番どおりに進めればまとまりやすくなります。

具材の切り方と衣の量

具材は、玉ねぎは薄切り、にんじんやごぼうは細切りにするなど、厚みと長さをそろえて切ります。大きさがそろうと火の通り方が均一になり、具同士が絡み合ってまとまりやすくなります。下ごしらえから衣づけまでは、次の順番で進めます。

  1. 具材を切りそろえ、水気の多いものはキッチンペーパーで水分を取る
  2. ボウルに具材を入れ、薄力粉を薄くまぶす(打ち粉)
  3. 冷水で溶いた衣を少しずつ加え、具がまとまる量で止める

先に打ち粉をしておくと、衣が具になじんでばらけにくくなります。衣は具材全体がうっすら覆われる程度の少なめが目安です。多すぎると厚くて重い仕上がりになり、少なすぎると揚げている途中で崩れます。

油の温度と鍋への落とし方

油の温度は170〜180℃が目安です。菜箸の先に衣を少しつけて油に落とし、途中まで沈んですぐ浮き上がってくるくらいがちょうどよい温度です。一度にたくさん入れると油の温度が下がるので、鍋の大きさに合わせて2〜3個ずつ揚げましょう。

具は、お玉や木べらに1枚分をのせ、油の表面に近づけてからすべらせるように入れると、形を保ったまま揚げられます。入れてすぐは触らず、衣が固まって形が落ち着いてから裏返すのがポイントです。厚みのあるかき揚げは、菜箸で真ん中に穴を一つあけておくと、中まで火が通りやすくなります。

揚げ油を火にかけている間は、鍋のそばを離れないようにしましょう。温度計付きの天ぷら鍋や、具をまとめて揚げるリング型の道具を使うと、慣れないうちでも温度と形を管理しやすくなります。

かき揚げの日についてよくある質問

かき揚げの日は毎年同じ日ですか?

はい、毎年11月4日です。日付は固定で、曜日だけが年ごとに変わります。2026年は水曜日にあたります。

かき揚げの日と「めんの日」はどんな関係ですか?

かき揚げの日はめんの日(11月11日)のちょうど1週間前で、カレンダーでは真上のマスに並び、曜日も同じになります。麺にのせて食べることが多いかき揚げにちなんで、この日が選ばれたと説明されています。

かき揚げと天ぷらの違いは何ですか?

天ぷらは素材を一つずつ衣にくぐらせて揚げ、かき揚げは小さく切った複数の具材を衣でまとめて揚げます。かき揚げは天ぷらの一種です。

かき揚げが油の中でばらばらになるのはなぜですか?

衣が少なすぎる、油の温度が低い、入れてすぐに触ってしまう、の3つが主な原因です。打ち粉をしてから衣を絡め、170〜180℃の油にお玉などからすべらせて入れ、固まるまで触らずに待つとまとまりやすくなります。

かき揚げの日に食べるものは決まっていますか?

決まりはありません。日付の由来に合わせるなら、そばやうどんにのせるのが定番です。ご飯にのせてかき揚げ丼にしたり、市販や冷凍のかき揚げを使ったりしても、気軽に楽しめます。

まとめ

かき揚げの日は、香川県三豊市の味のちぬやが制定した11月4日の記念日です。11月11日の「めんの日」とカレンダーの真上・同じ曜日に並ぶ日で、麺にのせることの多いかき揚げらしい日付の選び方になっています。

  • 日付は毎年11月4日(2026年は水曜日)。めんの日の1週間前
  • 名前は「かき混ぜて揚げる」「かき集めて揚げる」の二説がある
  • 江戸のそば屋の天ぷらは芝海老で、最初の天ぷら蕎麦はかき揚げに近いものだったという見方がある
  • 家で揚げるときは、打ち粉・少なめの衣・170〜180℃の油・固まるまで触らない、の4点がコツ

かき揚げの日からめんの日までの1週間は、そば・うどん・丼と食べ方を変えながら、かき揚げを味わうのにちょうどよい期間です。揚げたてでも市販品でも、自分に合った形で楽しんでみてください。

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