【2026年】11月の行事一覧|文化の日・七五三・酉の市の意味と由来

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11月はカレンダーに祝日が2回あり、七五三や酉の市も重なる、行事の多い月です。「文化の日は何を祝う日だったか」「今年の酉の市はいつか」と、いざ聞かれると答えに迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、11月の行事・祝日・記念日を日付順に整理し、それぞれの意味と由来、2026年の日付までまとめて確認できるようにしました。行事食や旬の食材、地域に伝わる風習もあわせて紹介します。

先に結論をまとめると、11月の柱になるのは文化の日(11月3日)・立冬(11月7日頃)・七五三(11月15日)・酉の市(11月の酉の日)・勤労感謝の日(11月23日)の5つです。2026年は文化の日が火曜日、七五三が日曜日、勤労感謝の日が月曜日にあたります。

目次

11月の行事一覧カレンダー

11月は秋の深まりとともに、日本ならではの行事や祝日が続く月です。まずは主な行事を一覧で確認しておきましょう。

11月の行事は、大きく3種類に分けられます。国民の祝日(文化の日・勤労感謝の日)、暦の節目(立冬)、そして暮らしのなかから生まれた行事(七五三・酉の市)です。出発点がそれぞれ違うため、分けて覚えると混乱しません。

祝日は日付が法律で決まっているので毎年同じですが、酉の市のように十二支で日が決まる行事は年ごとに日付が動きます。この記事でも、日付が固定されるものと動くものを分けて整理していきます。

11月の主な行事・祝日・記念日

日付行事・記念日おもな内容
11月3日文化の日国民の祝日。文化勲章の授与式が行われる
11月7日頃立冬二十四節気のひとつ。暦の上で冬の始まり
11月の酉の日酉の市縁起熊手で商売繁盛を願うお祭り
11月15日七五三子どもの健やかな成長を祝う伝統行事
11月23日勤労感謝の日国民の祝日。新嘗祭がルーツ

この5つは、11月の行事のなかでも特に広く知られているものです。このうち日付が固定されているのは文化の日・七五三・勤労感謝の日の3つで、立冬と酉の市は年によって日付が変わります。

行事の並び方にも特徴があります。立冬を過ぎると暦の上では冬に入り、七五三や酉の市といった「冬支度と重なる行事」が続きます。11月下旬の勤労感謝の日まで来ると、次はもう年末の準備が視野に入ってきます。

11月は旧暦で「霜月(しもつき)」と呼ばれます。霜が降り始める時期という意味で、冬への準備が本格化する季節です。

2026年の11月はいつ何がある?日付と曜日

2026年の11月は、1日が日曜日で始まり、30日(月曜日)まで続きます。祝日は文化の日(11月3日・火曜日)と勤労感謝の日(11月23日・月曜日)の2日です。

2026年の日付行事・記念日メモ
11月3日(火)文化の日祝日。前後は平日なので飛び石の休み
11月7日(土)立冬・一の酉暦の上で冬入り。酉の市の初日と重なる
11月9日(月)〜15日(日)秋の全国火災予防運動初日の11月9日は「119番の日」
11月15日(日)七五三日曜日にあたり神社が混みやすい
11月19日(木)二の酉・ボジョレー解禁ボジョレー・ヌーヴォーは11月の第3木曜
11月22日(日)いい夫婦の日翌日の祝日と合わせて3連休の中日
11月23日(月)勤労感謝の日祝日。11月21日(土)からの3連休

2026年は酉の日が11月7日と11月19日の2回で、「二の酉」までの年にあたります。11月7日は立冬とも重なるため、暦の上で冬に入る日に一の酉が立つ形です。

勤労感謝の日が月曜日なので、11月21日(土)からの3連休になります。一方、七五三の11月15日は日曜日にあたり、神社の参拝や写真スタジオの予約は特に集中しやすい日程です。前後の土日や平日に分散させる家庭も多くなります。

紅葉と秋空のイメージ写真

文化の日(11月3日)の意味と由来

文化の日は「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨とした国民の祝日です。毎年11月3日に定められています。

2026年の文化の日は11月3日・火曜日です。日付が祝日法で11月3日と決められているため、成人の日や体育の日(スポーツの日)のように「第2月曜日」へ移動することはありません。

文化の日は、同じ11月にある勤労感謝の日と並ぶ11月の祝日です。どちらも戦前にあった日を戦後に引き継いだという共通点があり、11月に祝日が2日ある理由もそこにあります。

文化の日が11月3日になった理由

11月3日は、1946年(昭和21年)に日本国憲法が公布された日にあたります。この憲法が平和と文化を重視していることから、1948年に「文化の日」として祝日に制定されました。

また、11月3日はもともと明治天皇の誕生日であり、戦前は「明治節」という祝日でした。明治時代の近代化の功績を文化の発展と結びつけたことも、この日が選ばれた背景にあります。

国民の祝日を定めた「国民の祝日に関する法律(祝日法)」は1948年(昭和23年)に公布・施行されており、文化の日は制定当初からある祝日です。日付を後から動かしたわけではなく、最初から11月3日として出発しています。

なお、日本国憲法が施行されたのは公布から半年後の1947年5月3日で、こちらは「憲法記念日」として別の祝日になりました。11月3日と5月3日がちょうど半年離れているのは、この公布と施行の間隔がそのまま残っているためです。

文化の日の過ごし方

この日は皇居で文化勲章の授与式が行われるほか、全国の美術館や博物館で無料開放イベントが実施されることがあります。芸術の秋を楽しむにはぴったりの祝日といえるでしょう。

無料開放の対象になるのは常設展が中心で、特別展や企画展は通常料金というケースも少なくありません。出かける前に、施設の公式サイトで対象の展示と開館時間を確認しておくと当日あわてずに済みます。

また、11月3日は秋の叙勲の発令日でもあり、各分野で功績のあった人が表彰されます。文化勲章の授与式と重なるため、この時期は文化・芸術の話題がニュースに増えるのも特徴です。

文化の日は晴れの特異日としても知られており、統計的に晴天率が高い日です。お出かけにも向いています。

七五三(11月15日)の意味と由来

七五三は、子どもの成長を祝って神社にお参りする日本の伝統行事です。11月15日を中心に、全国の神社で晴れ着姿の家族連れを見かけます。

七五三は「その年齢まで無事に育った」ことを神様に報告し、これからの健やかな成長を願う行事です。参拝そのものは短い時間で終わりますが、着付け・撮影・食事まで含めると一日がかりになる家庭も多く、日程の組み立てが準備の中心になります。

2026年の11月15日は日曜日です。カレンダーどおりに参拝しやすい年にあたるため、神社も写真スタジオも例年以上に混み合いやすくなります。

七五三の年齢と意味

七五三でお祝いする年齢には、それぞれ意味があります。

七五三の年齢と意味

  • 3歳(男女)「髪置き」:それまで剃っていた髪を伸ばし始める儀式
  • 5歳(男の子)「袴着」:初めて袴を着ける儀式
  • 7歳(女の子)「帯解き」:子ども用の紐付き着物から大人と同じ帯を締める儀式

これらの儀式は、かつて子どもの死亡率が高かった時代に「無事に成長できた」ことへの感謝と、今後の健やかな成長を願う気持ちが込められていました。

なお、11月15日という日付は、旧暦の11月15日が「鬼宿日(きしゅくにち)」と呼ばれる吉日だったことに由来します。現在では11月15日にこだわらず、10月から11月にかけて都合のよい日にお参りする家庭も増えています。

3歳・5歳・7歳という奇数の年齢が選ばれたのは、奇数を縁起のよい数と考える見方が背景にあります。もともとは公家や武家の間で別々に行われていた儀式が、江戸時代に町人へ広がり、明治以降に「七五三」としてひとまとまりの行事になりました。

祝う年齢には地域差もあり、5歳を男女ともに祝う地域や、3歳を女の子だけとする地域もあります。迷ったときは、参拝予定の神社や祖父母に地元の慣習を確認しておくと、当日になって話が食い違いません。

七五三はいつ行く?数え年・満年齢と準備の進め方

七五三の年齢は、かつては数え年(生まれた年を1歳とし、元日ごとに1つ加える数え方)で祝うのが基本でした。現在は満年齢で祝う家庭が多く、どちらを選んでも間違いではありません。

判断の目安になるのは、当日の子どもの状態です。3歳のお祝いを数え年で行うと、実際には2歳での参拝になります。着物やわらじを長い時間我慢できるか、昼寝の時間と重ならないかを考えて、無理のないほうを選ぶと当日が穏やかに進みます。

兄弟姉妹がいる場合は、上の子を満年齢、下の子を数え年として同じ年にまとめる方法もあります。衣装のレンタルと撮影を一度で済ませられるため、負担も費用も抑えやすくなります。

準備は、写真の前撮りを9月頃まで、衣装のレンタルと着付けの予約を10月中、参拝する神社の受付方法(予約制か当日受付か)の確認を1か月前まで、という順序で進めると組み立てやすくなります。ご祈祷の初穂料は金額を明示している神社と「お気持ちで」とする神社があるので、予約の連絡時に一緒に確認しておくと当日迷いません。

参拝の日も11月15日に限りません。前後の週末に分散させる家庭が多く、寒さが早く訪れる地域では屋外での移動や撮影の負担を考えて10月中に済ませることもあります。平日や午前中を選べば、混雑を避けてゆっくり写真を撮れます。

千歳飴の由来

七五三といえば千歳飴が欠かせません。千歳飴の起源には諸説ありますが、江戸時代の元禄年間に浅草の飴売り・七兵衛が紅白の飴を「千年飴」として売り出したのが始まりという説が有力です。

細長い形には「長く伸びる」=「長寿」の願いが込められており、紅白の色合いもお祝いにふさわしいものです。千歳飴の袋には松竹梅や鶴亀など、縁起のよい絵柄が描かれています。

千歳飴は、長さ1メートル以内・太さ15ミリ以内で作られるのが一般的です。細く長く伸ばせるという飴の性質そのものが、長寿の願いに重ねられています。

そのままでは小さな子どもには食べにくいので、袋の上から手で折るか、包丁の背で軽く割って小分けにすると食べやすくなります。硬さがあるため、少量ずつ渡してそばで見守るようにしましょう。

袋に描かれる松竹梅は寒さに耐える植物を組み合わせた吉祥の図柄で、鶴亀は「鶴は千年、亀は万年」という長寿のたとえです。どちらも千歳飴の願いと同じ方向を向いた絵柄になっています。

七五三の千歳飴や晴れ着のイメージ

酉の市の意味と由来

酉の市(とりのいち)は、11月の酉の日に行われるお祭りです。商売繁盛や開運を願い、縁起熊手を買い求める人で賑わいます。

開かれるのは11月に巡ってくる「酉の日」なので、日付は毎年変わります。カレンダーで確認しないと日程が分からない行事の代表格といえます。

2026年の酉の市は、一の酉が11月7日(土)、二の酉が11月19日(木)の2回です。有名な神社では夜まで人が絶えず、熊手商の掛け声と屋台が並ぶ独特のにぎわいは、11月の風物詩になっています。

酉の市はいつ?酉の日の仕組み

酉の日は十二支に基づいて12日ごとに巡ってきます。11月に酉の日が2回ある年は「二の酉」まで、3回ある年は「三の酉」まで開催されます。

「三の酉まである年は火事が多い」という言い伝えがあり、火の用心のお札を配る神社もあります。実際の根拠はありませんが、江戸時代から続く風習です。

酉の市の発祥は、東京・足立区の大鷲(おおとり)神社といわれています。現在は新宿の花園神社や浅草の鷲(おおとり)神社が特に有名で、深夜から多くの参拝客が訪れます。

三の酉まである年になるのは、11月1日から6日までのあいだに最初の酉の日が来る年です。11月は30日あるため、一の酉が早い年ほど12日おきの酉の日が3回入る計算になります。

2026年は一の酉が11月7日なので、三の酉はありません。次の酉の日は12月に入ってからで、11月中の酉の市は7日と19日の2回だけです。お参りを予定するなら、この2日から選ぶことになります。

縁起熊手の意味

酉の市で売られる縁起熊手には「福をかき込む」という意味があります。おかめや大判小判、鶴亀などの縁起物が飾り付けられた華やかな熊手は、お店の入り口や神棚に飾るのが一般的です。

購入するときは「まけて(値引きして)」と交渉し、最後に値引き分をご祝儀として渡すのが粋なやり取りとされています。初めての方は小さな熊手から始めて、毎年少しずつ大きくするのがよいとされています。

買い物が決まると、熊手商が手締め(三本締めや一本締め)で送り出してくれます。この手締めまでが一連の流れなので、支払いが済んでもすぐに立ち去らず、ひと呼吸置いて受け取るとやり取りが途中で切れません。

持ち帰った熊手は、玄関や神棚など家のなかで高い位置に飾ります。福をかき集める道具なので、入り口や部屋の中心に向けて置くのが基本の形です。

前年の熊手は、翌年の酉の市で神社の納札所に納めます。買い替えるときは古い熊手を持参すると、その場で納めて新しいものを受け取れるので、家に置き場所が増えていくこともありません。

勤労感謝の日(11月23日)の意味と由来

勤労感謝の日は「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」ことを趣旨とした国民の祝日です。

2026年の勤労感謝の日は11月23日・月曜日にあたります。前の土日と合わせて3連休になり、11月では貴重なまとまった休みです。

祝日名だけを見ると働く人に感謝する日ですが、日付の由来をたどると収穫を祝う農耕の行事に行き当たります。11月23日という日付が毎年動かないのも、この由来があるためです。

新嘗祭とのつながり

勤労感謝の日のルーツは、宮中行事の「新嘗祭(にいなめさい)」にあります。新嘗祭は、天皇がその年に収穫された新穀を神々に供え、自らも食する儀式で、五穀豊穣に感謝する日本最古の祭祀のひとつです。

戦後の1948年、GHQの方針もあって新嘗祭という名称から改められ、「勤労感謝の日」として国民の祝日に制定されました。日付の11月23日は新嘗祭と同じ日が引き継がれています。

新嘗祭は宮中の神嘉殿で、夕方から深夜にかけて長時間かけて行われます。天皇が自ら新穀を供え、同じものを口にすることで、その年の実りに感謝する形をとります。

天皇が即位して最初に行う新嘗祭は、特別に「大嘗祭(だいじょうさい)」と呼ばれ、一代に一度だけの儀式として区別されます。名前は似ていますが、毎年行われる新嘗祭とは位置づけが異なります。

新嘗祭は宮中だけの行事ではなく、全国の神社でも同じ日に行われています。近所の神社の年間行事案内を見ると、11月23日に新嘗祭が記載されていることは珍しくありません。

勤労感謝の日の過ごし方

働く人への感謝を伝える日として、子どもが親に手紙や似顔絵をプレゼントする学校行事が行われることもあります。また、各地の神社では新嘗祭の神事が今も続いており、参拝して収穫の恵みに感謝するのもよいでしょう。

家庭で取り入れやすいのは、その年の新米を炊いて食卓を囲むことです。11月は各地の新米が出そろう時期でもあり、収穫に感謝するという由来とも自然につながります。

感謝を伝える相手は、家族や職場の人だけとは限りません。普段は言葉にしにくい相手にひと言伝えるだけでも十分ですし、家族の家事を一日だけ交代してみるのも、この日らしい過ごし方です。

3連休になる年は、遠出をせずに家の冬支度へ充てるという選択肢もあります。11月下旬は暖房器具の点検や衣替えの締めくくりにちょうどよい時期で、連休明けからの寒さに備えられます。

勤労感謝の日は「働く人に感謝する日」であると同時に、新嘗祭の流れをくむ「収穫に感謝する日」でもあります。食卓に新米を並べて、秋の実りを味わうのもすてきな過ごし方です。

11月のその他の行事・記念日と行事食・旬の食べ物

文化の日・七五三・酉の市・勤労感謝の日のほかにも、11月にはさまざまな行事や記念日があります。

11月は収穫の季節の締めくくりでもあり、行事に合わせた食べ物や旬の味覚が豊富です。

ここでは、暦の節目である立冬から、語呂合わせの記念日、地域に伝わる小さな行事、そして行事食と旬の食材までをまとめて確認していきます。11月の暮らしを組み立てるときの材料として使ってみてください。

立冬(11月7日頃)

立冬は二十四節気のひとつで、暦の上では冬の始まりにあたります。日が短くなり、木枯らしが吹き始める時期です。

この頃から冬支度を始めるのが昔からの習わしで、こたつを出したり、冬物の衣替えをしたりするタイミングの目安になります。

2026年の立冬は11月7日(土)で、次の節気である小雪(11月22日頃)までの約2週間が立冬の期間です。日付が年によって1日ほど前後するのは、太陽の位置をもとに決まる二十四節気だからです。

暦の上では冬でも、実際の気温はまだ秋の延長にあります。ただし朝晩の冷え込みが強まるのはこの頃からなので、暖房器具の試運転や加湿器の準備を始めるにはよいタイミングです。

立冬に「これを食べる」という全国共通の決まりはなく、体を温める根菜や鍋物が食卓に増える時期という位置づけです。かぼちゃを食べる冬至と混同しやすいので、立冬→小雪→大雪→冬至という暦の順番で覚えておくと整理できます。

その他の記念日

日付記念日内容
11月1日古典の日紫式部日記の記述にちなんで制定
11月8日いい歯の日「いい(11)は(8)」の語呂合わせ
11月11日ポッキー&プリッツの日「1」が並ぶ見た目にちなんで制定
11月15日きものの日七五三に合わせて着物の普及を目的に制定
11月22日いい夫婦の日「いい(11)ふうふ(22)」の語呂合わせ

表以外にも、暮らしに直結する記念日があります。11月9日は消防庁が1987年に定めた「119番の日」で、この日から15日までの1週間は秋の全国火災予防運動の期間です。暖房を使い始める時期に合わせて、消防署や自治体が点検と注意喚起を行います。

11月の第3木曜日には、ボジョレー・ヌーヴォーが解禁されます。2026年は11月19日です。もともとの解禁日は11月15日でしたが、曜日によって輸送が滞ることから、1985年に第3木曜日へ改められました。

記念日は語呂合わせから生まれたものが多く、由来を知っていると会話のきっかけにもなります。「いい夫婦の日」のように行動につなげやすい記念日を1つ選び、予定表に書き込んでおくのもおすすめです。

11月は語呂合わせの記念日が多い月でもあります。「11」を「いい」と読む語呂から、「いい○○の日」がたくさん生まれました。

地域に伝わる11月の行事

全国的な知名度は高くないものの、地域には11月ならではの行事が残っています。多くは旧暦の10月にあたる時期の行事で、収穫を終えた田の神様を送る意味を持っています。

十日夜(とおかんや)は、主に東日本で旧暦10月10日に行われる収穫祭です。稲刈りを終えた田の神様を山へ送る行事として伝わり、子どもたちがわら鉄砲で地面を打って回る風習が残る地域もあります。

亥の子(いのこ)は、主に西日本で旧暦10月の亥の日に行われる行事です。亥の子餅を食べて無病息災を願うもので、こたつや炉を出す日の目安にもなってきました。茶道で炉に切り替える「炉開き」も、この日を基準にする流派があります。

どちらも旧暦を基準にしているため、新暦では11月にあたる年が多く、日付は毎年変わります。地域の神社や公民館の行事案内で日程が告知されることが多いので、住んでいる地域に伝わっているか確認してみてください。

行事に合わせた食べ物

11月の行事食

  • 七五三:千歳飴、赤飯、お祝い膳
  • 新嘗祭・勤労感謝の日:新米、餅
  • 酉の市:切山椒(きりざんしょう)※酉の市の縁起菓子

七五三の赤飯は、小豆の赤い色を祝いごとに結びつけた料理で、七五三に限らずお祝いの席の定番です。お祝い膳には鯛やはまぐりのお吸い物を添えることもあり、内容は地域や家庭によって幅があります。

切山椒は、上新粉と砂糖に山椒を混ぜて蒸し、細長く切った餅菓子です。酉の市の熊手商や境内の露店で売られ、山椒の香りとさっぱりした甘さで、熊手と一緒に買って帰る人もいます。

新嘗祭にちなむ新米は、11月に各地の新米が出そろう時期と重なります。行事食は「その時期にとれるものを神様に供え、自分たちも食べる」という発想が土台にあるため、旬の食材と重なるのが自然な形です。

11月が旬の食材

秋から冬への移り変わりの時期にあたる11月は、食材の種類が特に豊富です。

  • 魚介:さんま、牡蠣、ズワイガニ(解禁)、ヒラメ
  • 野菜:白菜、大根、れんこん、春菊、ごぼう
  • 果物:柿、みかん、りんご、ラ・フランス
  • きのこ:しいたけ、まいたけ、なめこ

11月は、秋の味覚と冬の味覚が入れ替わる境目にあたります。さんまや柿のように秋から続くものと、牡蠣やズワイガニのように冬へ向けて本格化するものが同じ時期に並ぶのが、この月の特徴です。

ズワイガニは11月上旬に漁が解禁される産地が多く、店頭に並び始めるのもこの頃です。産地ごとに越前がに・松葉がにといった呼び名が違うので、購入するときは産地表示を見比べてみてください。

白菜や大根は霜に当たると甘みが増すため、11月後半になるほど鍋向きになります。れんこんやごぼうなどの根菜も同じ時期に出回るので、旬の食材だけで鍋や煮物が一品まとまります。

鍋料理がおいしくなる季節です。白菜や春菊、きのこ類など、11月が旬の食材を組み合わせた鍋で、寒い夜を温かく過ごしてみてはいかがでしょうか。

秋の味覚・旬の食材のイメージ

11月の行事についてよくある質問

11月の行事について、準備の順番や当日の動き方でつまずきやすい点をまとめました。

11月の行事は何から準備すればいいですか?

予約が必要なものから押さえるのが確実です。写真撮影と衣装の枠は9月から10月にかけて埋まり始めるので、該当する子どもがいる家庭はそこが最優先になります。次に日付が動く酉の市の日程、最後に年末の準備という順番にすると、11月の予定が組み上がります。祝日は日付が動かないため、旅行や帰省は先に決めても支障ありません。

七五三のお参りは平日と土日のどちらが行きやすいですか?

ゆっくり回りたいなら平日、家族がそろいやすいのは土日という選び方になります。2026年は11月15日が日曜日で参拝が集中しやすいため、休みを取れるなら11月中旬の平日午前が落ち着いています。神社によってはご祈祷を予約制にしているので、日程を決める前に受付方法と受付時間を確認しておきましょう。

酉の市はどの時間帯に行くのがおすすめですか?

じっくり熊手を選びたいなら日中、にぎわいを味わいたいなら日が暮れてからです。大きな神社では前日の夜から通しで開かれることもあり、時間帯によって雰囲気がかなり変わります。開催時間や周辺の交通規制は神社ごとに違うので、出かける前に公式の案内で確認しておくと迷いません。

文化の日と勤労感謝の日は、どちらも戦前と関係があるのですか?

どちらも戦前の日を引き継いでいますが、引き継ぎ方が違います。文化の日は日付だけを受け継いで趣旨を憲法公布の記念に置き換えたのに対し、勤労感謝の日は日付と「感謝する」という性格を残したまま名称が改められました。同じ11月にある2つの祝日を比べると、この違いが分かりやすくなります。

11月の手紙やあいさつには、どんな季節の言葉が使えますか?

上旬は「晩秋の候」「立冬の候」、下旬は「向寒の候」「霜寒の候」が使いやすい表現です。かしこまらない相手には「木枯らしの季節になりました」「そちらはもう初雪が降りましたか」のように気候の話から入ると自然です。和風月名の「霜月」を添えると、それだけで季節感のある書き出しになります。

まとめ

11月の行事を振り返ると、日本の暮らしに根付いた伝統と季節感が感じられます。

  • 文化の日(11月3日):日本国憲法公布を記念した祝日。美術館の無料開放も
  • 七五三(11月15日):子どもの成長を祝う伝統行事。千歳飴が定番
  • 酉の市(11月の酉の日):縁起熊手で商売繁盛を祈願
  • 勤労感謝の日(11月23日):新嘗祭がルーツの国民の祝日
  • 立冬(11月7日頃):暦の上での冬の始まり

2026年の日付でいえば、文化の日が11月3日(火)、立冬と一の酉が11月7日(土)、七五三が11月15日(日)、二の酉が11月19日(木)、勤労感謝の日が11月23日(月)です。

まず何から手をつけるか迷ったら、日付が動くものと予約が必要なものを先に確認するところから始めてみてください。今年の酉の日をカレンダーに書き込み、七五三に該当する子どもがいれば神社と写真の予約を押さえておけば、11月の予定は自然と形になります。

忙しい日々のなかでも、こうした行事の意味を知っておくと、季節の移ろいをより深く感じられます。11月ならではの行事や旬の味覚を、暮らしのなかで楽しんでみてください。

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