朝晩の冷え込みが強くなってくると、温かいココアが恋しくなります。そんな季節の入り口に「ココアの日」という記念日があるのをご存じでしょうか。11月7日と紹介されることが多いのですが、実はカレンダーの日付で決まった記念日ではありません。年によっては11月8日になることもあります。
この記事では、ココアの日がいつなのかと日付が動く理由、森永製菓が立冬を選んだ由来、ココアとチョコレートの違い、粉末ココアが生まれるまでの歴史、当日に試したいおいしい入れ方までをまとめました。
ココアの日は、二十四節気の「立冬」の日です。2026年は11月7日(土)でしたが、2027年は立冬が1日遅れて11月8日(月)になります。森永製菓が制定し、2016年に日本記念日協会に登録されました。
ココアの日はいつ?2027年は11月8日(立冬の日)
ココアの日は、毎年の「立冬」の日にあたります。立冬は暦の上で冬が始まる日で、国立天文台の暦要項によると、2026年は11月7日(土)、2027年は11月8日(月)です。11月7日になる年が多いため「11月7日はココアの日」と覚えている人も多いのですが、固定の日付ではない点に気をつけましょう。
ここでは、前後の年のココアの日を早見表で確かめたうえで、なぜ日付が年によって動くのかを、立冬の決まり方から説明します。手帳やカレンダーに書き込む前に、その年の立冬を一度確かめておくと安心です。
2025〜2028年のココアの日|日付早見表
立冬の日付を年ごとに並べると、ココアの日は次のようになります。日付は国立天文台が毎年2月に発表する翌年の暦要項がもとになっており、2028年分はまだ正式な発表前の見込みです。
| 年 | ココアの日(立冬) | 曜日 |
|---|---|---|
| 2025年 | 11月7日 | 金曜日 |
| 2026年 | 11月7日 | 土曜日 |
| 2027年 | 11月8日 | 月曜日 |
| 2028年 | 11月7日(見込み) | 火曜日 |
2027年だけが11月8日にずれ、2028年はまた11月7日に戻ります。「今年のココアの日はいつ?」と聞かれたら、まずその年の立冬を調べるのがいちばん確実です。
「11月7日」と覚えるとずれる理由
二十四節気は、太陽の通り道を24に分け、太陽がその区切りの位置に来た瞬間を節気の始まりとする暦です。立冬は、太陽が黄経225度に達する瞬間を含む日と決まっています。1年の長さは365日ちょうどではなく、約6時間の端数があるため、その瞬間の時刻は年ごとに少しずつずれていきます。
2027年の立冬は、その瞬間が11月8日の0時39分にあたります。日付が変わってすぐなので、カレンダーでは11月8日が立冬です。こうした日付の動きは立冬に限らず、春分や冬至など二十四節気のすべてに共通しています。

ココアの日の由来|森永製菓が立冬を選んだ理由
ココアの日を制定したのは、ミルクココアや純ココアで知られる森永製菓です。冬の始まりにあたる立冬のころからココアがよく飲まれるようになることにちなみ、立冬の日を記念日にしました。日付を語呂合わせではなく季節で決めている点が、ほかの多くの食べ物の記念日と違うところです。
ここでは、記念日の制定と登録の経緯、立冬が選ばれた理由、そして制定の背景にある国産ココアの歴史を順に見ていきます。森永製菓にとってココアは、大正時代から100年以上作り続けてきた商品でもあります。
制定は森永製菓、2016年に日本記念日協会が登録
ココアの日は、森永製菓株式会社が申請し、2016年に一般社団法人日本記念日協会が認定・登録した記念日です。目的は、同社のココアのおいしさをより多くの人に味わってもらうことにあります。最初のココアの日は、2016年の立冬にあたる11月7日でした。
日本記念日協会は、企業や団体からの申請を受けて記念日を審査し、登録している団体です。認定された記念日は協会のサイトに掲載され、企業はその日に合わせてキャンペーンや情報発信を行います。ココアの日のころに店頭やSNSでココアの話題を見かけることが多いのは、このためです。
なぜ立冬?ココアが飲まれ始める季節との関係
森永製菓は、記念日を立冬にした理由として、冬の始まりといわれる立冬がココアの需要と大きく関わっていることを挙げています。ココアは温かくして飲むことの多い飲み物で、11月上旬から飲む機会が増え始めます。冬の気配を感じ始める立冬は、ちょうどその時期に重なります。
語呂合わせの記念日なら日付は毎年同じですが、季節に合わせて決めると、年によって日付が動きます。そのかわり、ココアの日がいつ来ても、暦の上ではいつも冬の初日です。「冬が来たらココア」という季節の合図として覚えておくと、日付が動いても迷いません。
1919年の「ミルクココア」から始まった国産ココア
森永製菓は1919年(大正8年)に、カカオ豆からの一貫製造による国産初の飲用ココアとして「ミルクココア」を発売しました。発売当初の価格は、30匁(約112g)入りの缶で45銭だったとされています。2019年には、ミルクココアの発売から100周年を迎えました。
それまでの日本では、ココアは輸入品として一部で飲まれるものでした。カカオ豆から国内で作れるようになったことで、ココアは家庭の飲み物として少しずつ身近になっていきます。100年以上ココアを作り続けてきた会社が記念日を定めた、という流れで見ると、ココアの日の成り立ちがわかりやすくなります。

ココアとは?チョコレートとの違いと種類
ココアとチョコレートは、どちらもカカオ豆から作られます。違いを一言でいえば、カカオに含まれる油脂分(ココアバター)を抜いて粉にしたのがココア、ココアバターを足して固めたのがチョコレートです。同じ原料でも、油脂分を減らすか増やすかで、飲み物と固形のお菓子に分かれます。
ここでは、カカオ豆からココアとチョコレートが分かれていく作り方の違いと、お店で見かける「純ココア」と「ミルクココア」の違いを整理します。買うときにどちらを選べばよいかの目安にもなります。
ココアとチョコレートの違い(ココアバターの量)
カカオ豆を焙煎して皮を除き、中身(カカオニブ)をすりつぶすと、どろりとした「カカオマス」になります。カカオマスはおよそ半分が油脂分で、この油脂分がココアバターです。チョコレートは、カカオマスに砂糖や乳成分、さらにココアバターを加えて練り上げ、型に流して固めたものです。
ココアは逆に、カカオマスに圧力をかけて油脂分を搾り取り、残った固まり(ココアケーキ)を細かく砕いて粉にしたものです。油脂分が少ないぶん、お湯や牛乳に溶かして飲む形に向いています。ココアパウダーの油脂分は製品によって違い、2割強と表示されているものもあります。

純ココアとミルクココア(調整ココア)の違い
お店に並ぶココアは、大きく「純ココア(ピュアココア)」と「ミルクココア(調整ココア)」の2種類に分かれます。純ココアはココアパウダーだけの無糖タイプで、ミルクココアはそこに砂糖や粉乳などをあらかじめ加えたタイプです。
| 種類 | 中身 | 作り方 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| 純ココア | ココアパウダーのみ(無糖) | 砂糖を足し、少量の水で練ってから牛乳でのばす | 甘さを自分で調整したいとき・お菓子作り |
| ミルクココア | ココアパウダー+砂糖・粉乳など | お湯や牛乳を注いで溶かす | 手軽に飲みたいとき |
どちらが優れているというものではなく、手間をかけて好みの甘さにしたいなら純ココア、すぐに飲みたいならミルクココアと、場面で選び分けるのがおすすめです。純ココアはクッキーやケーキの生地に混ぜる製菓材料としても使えます。
ココアの歴史|カカオの飲み物から粉末ココアへ
カカオは、もともと飲み物として人の暮らしに入ってきました。今のように粉をさっと溶かして飲むココアが生まれたのは19世紀のことで、その技術があとから固形のチョコレートを生むきっかけにもなります。チョコレートよりも、飲むココアのほうが歴史の上では先輩にあたります。
ここでは、中南米で飲まれていたカカオの飲み物がヨーロッパに伝わるまでと、オランダで溶けやすい粉末ココアが発明されるまでの2つの段階に分けて紹介します。ココアの日に飲む1杯の背景として、知っておくと話の種になります。
中南米のカカオ飲料がヨーロッパへ
カカオの木は、現在のメキシコから中米にかけての地域で古くから栽培されてきました。マヤやアステカの人々は、すりつぶしたカカオに水や香辛料を混ぜ、泡立てて飲んでいたとされます。砂糖を入れない苦い飲み物で、カカオ豆そのものが貴重品として扱われていました。
16世紀にスペインがアステカを征服したことをきっかけに、カカオはヨーロッパへ伝わります。スペインでは砂糖を加えた甘い飲み物として好まれるようになり、やがてヨーロッパ各地の上流階級に広まりました。ただ、当時の飲み物は油脂分が多く、溶けにくいのが難点でした。

1828年、バン・ホーテンが溶けやすい粉末を生んだ
1828年、オランダのバン・ホーテン(ファン・ホーテン)が、カカオマスからココアバターの多くを搾り取る方法を開発し、特許を取りました。あわせて、カカオをアルカリで処理して色と風味をまろやかにし、水になじみやすくする工夫も知られています。こうして、お湯に溶けやすい粉末のココアが生まれました。
搾り取ったココアバターは、のちに固形のチョコレートを作る材料として生かされます。カカオマスにココアバターと砂糖を加えると、固めて食べられる形になるからです。飲むココアを改良する技術が、食べるチョコレートへの道を開いたといえます。バン・ホーテンの名前は、今もココアのブランド名として残っています。
ココアの日の楽しみ方|おいしい入れ方とアレンジ
ココアの日は、いつものココアを少していねいに入れてみるよい機会です。いちばん差が出るのは、粉を最初に少量の水分で練るかどうかです。純ココアでもミルクココアでも、いきなり牛乳を全部注ぐとダマになりやすく、粉っぽさが残ります。
ここでは、純ココアを鍋で作る手順、ミルクココアを手軽においしく作るコツ、冬の始まりの日に合わせたいアレンジの3つを紹介します。分量はマグカップ1杯分の目安なので、甘さや濃さはお好みで加減してください。
純ココアは少量の水で練ってから牛乳でのばす
純ココアは無糖なので、砂糖を足して作ります。マグカップ1杯分の目安は、純ココア大さじ1、砂糖小さじ2〜大さじ1、水大さじ1、牛乳150mlほどです。鍋を使うと、練る工程と温める工程を一つの鍋で続けて進められます。
火をつける前に、小鍋に純ココアと砂糖を入れて軽く混ぜ合わせます。先に粉同士を混ぜておくと、ココアの粒が散らばってダマになりにくくなります。
水大さじ1を加え、弱火にかけながらスプーンやゴムべらでなめらかなペースト状になるまで練ります。つやが出て粉っぽさがなくなれば十分です。
牛乳を2〜3回に分けて加え、そのつど混ぜてペーストをのばします。全部入れたら中火にし、沸騰させないように温めてマグカップに注ぎます。
練りの工程を省くと、表面に粉が浮いたり、カップの底に溶け残りが沈んだりします。牛乳は沸騰させると表面に膜が張り、吹きこぼれやすくなるので、鍋のふちに小さな泡が出てきたら火を止める合図です。
ミルクココアをおいしく作るコツ
ミルクココアは砂糖や粉乳が入っているので、お湯や牛乳を注ぐだけで飲めます。それでも、カップに粉を入れたら、まず少量のお湯や温めた牛乳を注いでよく練り、残りを少しずつ加えると、溶け残りのないなめらかな口当たりになります。粉の量は商品ごとに違うため、パッケージの表示に合わせましょう。
電子レンジで牛乳を温める場合は、一度に長く加熱せず、様子を見ながら短い時間ずつ温めます。加熱しすぎると吹きこぼれることがあるためです。お湯で作るとすっきり、牛乳で作るとコクのある味わいになるので、好みで割合を変えてみるのも楽しみ方の一つです。

立冬の日に合わせたいアレンジ
いつものココアに少し加えるだけで、味の印象が変わります。立冬のころの冷えた夕方や、休日の朝にゆっくり飲む1杯として、次のようなアレンジを試してみてください。どれも家にあるもので、思い立った日にすぐできます。
- シナモン:仕上げにひと振りするか、シナモンスティックでかき混ぜると香りが立つ
- マシュマロ:表面に浮かべると、溶けてふんわりした甘さが加わる
- しょうが:チューブやすりおろしを少量入れると、ぴりっとした香りのアクセントになる
- 塩ひとつまみ:甘さの輪郭がはっきりして、味が締まる
飲むだけでなく、純ココアを使ったクッキーや蒸しパンを焼くのも、ココアの日らしい過ごし方です。立冬は暦の上での冬の始まりなので、冬用の厚手のマグカップを出す日と決めておくのもよいでしょう。

ココアの日についてよくある質問
- ココアの日は毎年11月7日ですか?
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いいえ、ココアの日は立冬の日なので、年によって日付が変わります。11月7日になる年が多いものの、2027年は立冬が11月8日(月)にあたるため、ココアの日も11月8日です。
- ココアの日は誰が決めたのですか?
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森永製菓が制定し、2016年に日本記念日協会が認定・登録しました。ココアがよく飲まれ始める冬の入り口として、立冬の日が選ばれています。
- 立冬とはどんな日ですか?
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二十四節気の一つで、暦の上で冬が始まる日です。立春から数えて19番目の節気にあたり、太陽の位置で決まるため、年によって11月7日か8日ごろになります。
- 純ココアとミルクココアはどう違いますか?
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純ココアはココアパウダーだけの無糖タイプで、砂糖を足して作ります。ミルクココアは砂糖や粉乳などがあらかじめ入っているタイプで、お湯や牛乳を注ぐだけで飲めます。
- ココアがダマになってしまうのはなぜですか?
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粉に一度にたくさんの牛乳を注ぐと、粉の周りだけがぬれて中まで混ざらず、ダマになります。先に少量の水分でペースト状に練ってから、残りの牛乳を少しずつ加えると防げます。
まとめ
ココアの日は、森永製菓が制定した「立冬の日」の記念日です。カレンダーの日付ではなく季節で決まっているため、多くの年は11月7日ですが、2027年は11月8日になります。冬の始まりとココアがよく飲まれ始める時期が重なることが、立冬が選ばれた理由です。
- ココアの日は立冬の日。2026年は11月7日(土)、2027年は11月8日(月)
- 森永製菓が制定し、2016年に日本記念日協会が登録
- 国産ココアの始まりは1919年に森永製菓が発売したミルクココア
- ココアはカカオから油脂分を抜いた粉、チョコレートは油脂分を足して固めたもの
- おいしく入れるコツは、粉を少量の水分で練ってから牛乳でのばすこと
次のココアの日は2027年11月8日(月)です。冬の始まりの日に、いつもより少していねいに練ったココアを1杯入れて、季節の変わり目を味わってみてください。
