暑い日にあえて熱いカレーうどんをすする。あの背徳感のようなおいしさに、ふと惹かれる季節があります。
実は8月2日は「カレーうどんの日」です。なぜ真夏のこの日なのか、理由を聞くと思わず膝を打ちたくなります。
この記事では、カレーうどんの日がいつ制定されたのかを最初にお伝えします。そのうえで、8月2日という日付の由来、100年をこえるカレーうどんの歴史、「カレー南蛮」との違い、当日の楽しみ方までをまとめてご紹介します。読み終えるころには、今夜の献立が決まっているかもしれません。
カレーうどんの日は8月2日
カレーうどんの日は、毎年8月2日です。2010年(平成22年)に「カレーうどん100年革新プロジェクト」が制定しました。
制定したのは、カレー業界とうどん業界の関係者が集まって立ち上げた団体です。カレーうどんをもっと身近な一品として広めたいという思いから、2010年に活動が始まりました。
2010年という年にも意味があります。カレーうどんが世に出てからちょうど100年という節目にあたる年だったのです。歴史については後ほど詳しく見ていきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 記念日名 | カレーうどんの日 |
| 日付 | 8月2日(毎年) |
| 制定年 | 2010年 |
| 制定者 | カレーうどん100年革新プロジェクト |
| 日付の由来 | 6月2日・7月2日という2つの記念日を受けた「次の2日」 |
カレーうどんの日は8月2日。2010年に「カレーうどん100年革新プロジェクト」が制定した、比較的新しい記念日です。
なぜ8月2日?カレーうどんの日の由来
8月2日になった理由は、「カレーの記念日」と「うどんの記念日」を足し合わせた日だからです。カレーうどんという料理の成り立ちが、そのまま日付に表れています。
6月2日、7月2日、そして8月2日。ひと月ずつずれた「2日」が3つ並ぶ形になっています。順番に見ていきましょう。
6月2日「横浜カレー記念日」がスタート地点
最初の起点は6月2日です。かつてこの日は「横浜カレー記念日」とされていました。1859年6月2日の横浜開港をきっかけに、カレーが日本へ伝わったという由来にちなんだものです。
つまり、日本のカレーの歴史が始まった日という位置づけになります。カレーうどんの日の出発点は、まずカレー側にあったわけです。
7月2日「うどんの日」でうどんが加わる
次の起点が7月2日の「うどんの日」です。香川県の製麺業の団体が制定したもので、暦の上の「半夏生(はんげしょう)」にあたる時期にちなんでいます。
讃岐地方には、半夏生のころに田植えを終えた労をねぎらい、うどんを振る舞う風習が伝わっています。その習わしを記念日にしたものが「うどんの日」です。
2つを足して8月2日になった
カレーが6月2日、うどんが7月2日。ならばその両方を受け継ぐカレーうどんは、さらにひと月あとの8月2日にしよう——これが日付決定の考え方です。
語呂合わせではなく、料理の系譜をそのまま日付でたどった珍しいタイプの記念日といえます。8月がカレーの需要が高まる時季にあたることも、夏の記念日として自然に受け入れられた理由でしょう。
- 6月2日…かつての「横浜カレー記念日」(横浜開港の日)
- 7月2日…「うどんの日」(半夏生にうどんを食べる讃岐の風習から)
- 8月2日…「カレーうどんの日」(上の2つを受けた日)

カレーうどん誕生100年という節目
カレーうどんの日が2010年に生まれたのは、カレーうどんが世に出てから100年という区切りにあたったからです。団体名の「100年革新プロジェクト」も、この節目に由来します。
1910年ごろに広まったとされる
カレーうどんが全国へ浸透していく起点は、1910年(明治43年)ごろとされています。東京の蕎麦屋がカレー味の汁で仕立てた「カレー南ばん」を出したことがきっかけです。
当時、カレーはまだ洋食店で味わう目新しい料理でした。それを和風のだしと合わせ、蕎麦屋の一品に落とし込んだ発想が、日本の食卓にカレーを定着させる一歩になったといえます。
発祥のお店には二つの説がある
「どの店が最初か」については、いまも複数の説が並んでいます。よく挙げられるのは次の2軒です。
- 東京・目黒の蕎麦屋「朝松庵(あさまつあん)」…1910年にカレー南ばんの提供を始めたとされる
- 東京・早稲田の蕎麦屋「三朝庵(さんちょうあん)」…明治の終わりごろに考案したと伝えられる
どちらの店も長く親しまれた老舗で、それぞれに発祥を伝える記録が残っています。なお三朝庵は2018年に営業を終えました。
「カレーうどん」と「カレー南蛮」は何が違う?
結論からいえば、両者を厳密に分ける決まりはありません。ただし一般には、「南蛮」と付く場合はネギが入るという捉え方が広く知られています。
「南蛮」はもともとネギを指す言い方だとされ、鴨南蛮や鶏南蛮も同じ考え方です。蕎麦屋のメニューとして生まれた経緯から、カレー南蛮は和風だしを利かせた汁に仕立てられるのが基本になっています。
| 呼び方 | 一般的な特徴 | よく見かける場所 |
|---|---|---|
| カレー南蛮 | 和風だしのカレー汁にネギや鶏肉・鴨肉を合わせる。そば・うどん双方にある | 蕎麦屋 |
| カレーうどん | カレー風味の汁をうどんにかけたもの全般。だしの利かせ方は店ごとに幅がある | うどん店・食堂・家庭 |
| カレー丼 | 同じ和風カレー汁をごはんにかけたもの | 蕎麦屋・食堂 |
お店によっては、この区別を設けずに呼び分けている場合もあります。メニューで迷ったら、ネギや肉の有無を店員さんに尋ねてみると確実です。
8月2日はほかにもこんな記念日
8月2日には、カレーうどんの日のほかにも多くの記念日が重なっています。語呂合わせから生まれたものが目立つ日です。
- ハーブの日…「ハー(8)ブ(2)」の語呂合わせ
- パンツの日…「パ(8)ンツ(2)」の語呂合わせ
- ビーズの日…「ビー(8)ズ(2)」の語呂合わせ
- 博多人形の日…「は(8)かた・に(2)んぎょう」の語呂合わせ
- 金銀の日…1928年8月2日、アムステルダム五輪で日本勢が金・銀メダルを獲得したことにちなむ
語呂合わせが並ぶなかで、料理の系譜をたどって日付を決めたカレーうどんの日は少数派といえます。8月のほかの行事とあわせて眺めると、記念日の作られ方の幅が見えてきます。
同じ8月2日には、うさぎにちなんだ「バニーの日」もあります。こちらは語呂合わせから生まれた日で、8月21日にも同じ名前の記念日が置かれています。



カレーうどんの日の楽しみ方
特別な準備は要りません。8月2日にカレーうどんを一杯食べる。それだけで十分にこの日を楽しめます。
お店の一杯を味わう
蕎麦屋のカレー南蛮、うどん専門店のカレーうどん、チェーン店の期間限定メニュー。同じ名前でも、だしの効かせ方やとろみの付け方は店ごとに驚くほど違います。
記念日の前後には、飲食店やメーカーがカレーうどんにちなんだ企画を行うこともあります。気になるお店のお知らせをのぞいてみるのも楽しみ方のひとつです。
家にあるもので作る
前日のカレーが残っていれば、めんつゆと水でのばすだけで手早く一杯になります。カレールウから作る場合も、水の一部をだしに替えるだけで和風の顔つきに近づきます。
仕上げに水溶き片栗粉で軽くとろみを付けると、汁が麺にからんで最後まで熱いまま食べられます。刻んだ長ネギをたっぷり散らせば、名前の由来どおりの「南蛮」らしい一杯になります。

汁はねを防ぐちょっとしたコツ
カレーうどん最大の難関が、あの汁はねです。次のような工夫で、白いシャツの日でも心穏やかに向き合えます。
- 麺を一度レンゲに受けてから口へ運ぶ
- すすらずに、少量ずつ持ち上げて食べる
- 器を体に近づけ、麺の落下距離を短くする
- 紙エプロンが用意されている店では遠慮なく借りる
- あらかじめ麺をキッチンばさみで短く切る(家庭で作る場合)
麺の記念日はほかにもあります。同じ夏の時季に集まっているので、あわせて覚えておくと献立の目安にもなります。


よくある質問
- カレーうどんの日は毎年8月2日で変わりませんか?
-
変わりません。日付固定の記念日なので、曜日にかかわらず毎年8月2日です。2026年は日曜日にあたります。
- 「カレーの日」とは別の記念日ですか?
-
別の記念日です。「カレーの日」は1月22日で、学校給食にカレーが一斉に登場した日にちなんで制定されました。カレーうどんの日の8月2日とは由来も制定者も異なります。
- なぜ暑い8月に麺の記念日を作ったのですか?
-
6月2日・7月2日という先行する2つの記念日を受け継いだ結果、8月2日になりました。加えて8月はカレーの需要が高まる時季にあたるため、夏の記念日として据わりがよかったとみられます。
- カレーうどんとカレー南蛮は注文するときに区別すべきですか?
-
厳密な決まりはないため、お店のメニュー表記に従えば大丈夫です。一般には「南蛮」と付くとネギが入るとされますが、店ごとに呼び方の慣習が異なります。
- 残ったカレーで作ると味が薄くなってしまいます。
-
水だけでのばすと味が抜けやすくなります。めんつゆやだしでのばし、しょうゆをひと垂らしすると輪郭が戻ります。とろみが足りない場合は水溶き片栗粉で調整してください。
まとめ
カレーうどんの日は8月2日。2010年に「カレーうどん100年革新プロジェクト」が制定した記念日です。
日付は、かつての「横浜カレー記念日」6月2日と「うどんの日」7月2日を受け継いだもの。カレーとうどんが出会って生まれた一杯にふさわしい決め方といえます。
誕生からすでに100年をこえ、蕎麦屋の一品から家庭の定番へと広がってきました。8月2日は、その歩みを思い浮かべながら一杯すすってみてはいかがでしょうか。
6月2日のカレー、7月2日のうどん、そして8月2日のカレーうどん。日付をたどるだけで、この料理が歩んだ道のりが見えてきます。
