7月の二十四節気は「小暑(しょうしょ)」と「大暑(たいしょ)」の2つです。どちらも一年でいちばん暑さが高まる時期を表す言葉で、2026年は小暑が7月7日、大暑が7月23日にあたります。
名前を聞いたことはあっても、それぞれどんな意味なのか、いつからいつまでなのかは意外と知られていません。この記事では、7月の二十四節気の読み方・意味・2026年の日付を、暮らしとのつながりを交えながらやさしく解説します。あわせて、より細かい季節の区切りである七十二候や、7月の季語・時候の挨拶もまとめました。
7月の二十四節気とは?小暑と大暑の2つ
7月に始まる二十四節気は、小暑と大暑の2つです。6月の夏至から続く流れの中で、暑さが「少し」から「もっとも盛ん」へと移り変わっていく時期にあたります。
この2つは、名前が似ているだけの別々の節気ではありません。小暑に入った日から立秋の前日までがひとまとまりの「暑中」とされ、暑中見舞いを出す期間も夏の土用も、その中に収まります。7月の暦をたどるときは、小暑を起点、立秋を終点として眺めると全体像がつかみやすくなります。
節気の名前は、そのまま時候の挨拶や俳句の季語にも使われます。意味を知っておくと、手紙の書き出しで迷う時間が短くなります。
二十四節気の中での7月の位置づけ
二十四節気は、一年を太陽の動きにそって24に区切った暦です。春夏秋冬それぞれに6つずつ節気が割りあてられています。
夏の節気は、立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑の6つ。このうち最後の2つ、小暑と大暑が7月に巡ってきます。大暑の次は8月7日ごろの「立秋」で、暦の上ではそこから秋がはじまります。つまり7月は、夏の暑さがクライマックスを迎える節気が並ぶ月といえます。
順番でいうと、立春から数えて小暑は11番目、大暑は12番目の節気です。日付は太陽の位置で決まります。黄経(こうけい)と呼ばれる角度が105度に届いた日が小暑、120度の日が大暑です。一年の折り返しをちょうど過ぎたあたりで、残る12の節気は秋と冬に振り分けられています。

夏至を過ぎて少しずつ日が短くなっているのに、暑さはこれからが本番なんですね。
2026年の小暑・大暑はいつ?
2026年の小暑と大暑の日付、そしてそれぞれの期間は次のとおりです。日付は国立天文台が発表する暦にもとづいています。
| 節気 | 読み方 | 2026年の日付 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 小暑 | しょうしょ | 7月7日(火) | 7月7日〜7月22日ごろ |
| 大暑 | たいしょ | 7月23日(木) | 7月23日〜8月6日ごろ |
「○○の日付」という場合、その節気が始まる1日を指すこともあれば、次の節気までの約15日間の期間を指すこともあります。どちらの使い方もあると覚えておくと、暦の解説を読むときに迷いません。
期間で数えると、小暑は7月7日から7月22日までの16日間、大暑は7月23日から8月6日までの15日間です。大暑の終わりが8月6日なのは、翌8月7日が立秋にあたるためです。
これらの日付は国立天文台がまとめる「暦要項」で確定し、公表は前年の2月です。市販のカレンダーや手帳に印刷されている節気も、もとをたどればこの値になります。
小暑(しょうしょ)とは|2026年は7月7日
小暑は「暑さがしだいに本格的になっていく頃」を表す節気で、2026年は7月7日から始まります。梅雨明けが近づき、夏らしい日差しを感じる日が増えてくる時期です。
関東甲信でみると、小暑は梅雨のさなかに始まり、梅雨明けのころに終わる節気です。梅雨明けは平年で7月19日ごろ(気象庁の1991〜2020年平年値)で、小暑の期間の終わりに近い時期にあたります。「少しの暑さ」という名前で始まり、後半には夏らしい日差しへ移っていく2週間あまり、と考えると流れがつかめます。
小暑の意味と読み方
小暑は「しょうしょ」と読みます。「小さな暑さ」と書くとおり、暑さがまだ盛りではないものの、日に日に強まっていく段階を指します。
暦の上では、この小暑から立秋の前日までが「暑中」とされます。暑中見舞いを出すのは、この期間が目安です。本格的な夏のごあいさつが始まるタイミングと考えると、小暑のイメージがつかみやすくなります。
暦の手引きとして江戸時代に書かれた『暦便覧』(天明7年・1787年)は、小暑を「大暑来れる前なればなり」と記しています。これから訪れる大暑を基準にして位置づけているのが、当時の受けとめ方です。「小」の字は、暑さが弱いという意味ではありません。まだ極まりきっていない段階を指すと読めば、実際の蒸し暑さとのずれも腑に落ちます。
暑中見舞いの時期:暑中見舞いは、小暑(7月7日ごろ)から立秋の前日(8月6日ごろ)までに出すのが一般的です。立秋を過ぎたら「残暑見舞い」に切りかわります。
小暑の頃の風物・過ごし方
小暑のころは、季節の行事や自然の見どころが豊かな時期です。暮らしの中で夏を感じられる場面を挙げてみます。
- 七夕(7月7日)…小暑と同じ日に重なる年が多く、笹飾りや短冊で夏のはじまりを彩ります
- 朝顔市・ほおずき市…東京などで開かれる夏の風物詩で、小暑のころが見ごろです
- 蓮(はす)の花…早朝に咲く蓮は、この時期ならではの涼やかな景色です
ほおずき市は東京・浅草寺で例年7月9日と10日に開かれます。この日は、お参りすると四万六千日ぶんの功徳があるとされる縁日にもあたります。朝顔市(入谷朝顔まつり)は例年7月6日から8日で、どちらも小暑に入ってすぐの数日に集まっています。行事が続くこの数日は、夏支度を始める合図としても分かりやすい区切りです。
暑さが強まる前に、こまめな水分補給や日よけの準備を整えておくと、夏本番を心地よく迎えられます。


大暑(たいしょ)とは|2026年は7月23日
大暑は「一年でもっとも暑さが厳しくなる頃」を表す節気で、2026年は7月23日から始まります。文字どおり「大きな暑さ」を意味し、夏の暑さがピークを迎える時期です。
夏の土用(立秋前のおよそ18日間)とは、大暑の後半がそっくり重なります。太陽の位置でいえば黄経120度で大暑に入り、135度に達した日が立秋で、その手前までが大暑の持ち時間です。暦の区切りとしては夏の締めくくりでありながら、暑さも行事もいちばん濃く集まるのが大暑です。
大暑の意味と読み方
大暑は「たいしょ」と読みます。小暑から続いた暑さがいよいよ本格化し、夏の盛りを迎えることを表しています。
大暑の前は小暑、次は立秋です。暦の上では大暑が「夏の最後の節気」にあたり、これを過ぎると季節は秋へと向かいます。もっとも暑い時期が、夏の終わりに置かれているのは少し意外に感じるかもしれません。
『暦便覧』では、大暑を「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり」と説明しています。暑さがここに至って極まる、という意味で、二十四節気の名前のなかでもとくに直球の言い回しです。
暦の分類では、小暑は「六月節」、大暑は「六月中」と呼ばれます。二十四節気は「節」と「中」が交互に並ぶしくみで、旧暦ではこの「中」が何月かを決める目印になっていました。大暑は旧暦六月を代表する節気だった、と言いかえることもできます。
大暑の頃の風物・過ごし方
大暑のころには、暑さをやわらげる昔ながらの知恵や行事があります。代表的なものを紹介します。
土用の丑の日:大暑の時期には「夏の土用」が重なり、土用の丑の日にうなぎを食べる風習があります。暑さで食欲が落ちる時期に、栄養を補おうとした昔の人の知恵が背景にあります。
2026年の丑の日は7月26日のみで、二の丑にあたる日はありません。土用の入りが大暑より数日早いため、丑の日が大暑の期間に入る年と、入らずに先に過ぎてしまう年が出てきます。
そのほか、打ち水で地面の温度を下げたり、風鈴の音で涼を感じたりと、五感で暑さをやわらげる工夫が大暑のころには似合います。日傘や水分補給で、無理のない過ごし方を心がけたい時期です。
7月23日には、天ぷらの日とカシスの日も置かれています。どちらも大暑にあたることの多い日付が選ばれた記念日で、暑い時期の食べものと結びついています。





うなぎや打ち水って、ちゃんと暦と結びついた夏の知恵だったんですね。
7月の七十二候|小暑・大暑に巡る6つの候
二十四節気をさらに細かく分けたものが「七十二候(しちじゅうにこう)」です。一つの節気を3つに分けるため、小暑と大暑には合わせて6つの候が巡ります。自然の小さな変化を、短い言葉で言い表しているのが特徴です。
1つの候はおよそ5日で移り変わり、節気のなかでは初候・次候・末候と呼び分けます。七十二候はもともと中国で作られたもので、日本では江戸時代に気候へ合わせて改められた形が使われています。そのため、日本の風土でなじみのある草花や鳥が名前に登場します。
小暑の三候
| 候 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 温風至 | あつかぜいたる | 夏の暖かい風が吹きはじめる |
| 蓮始開 | はすはじめてひらく | 蓮の花が咲きはじめる |
| 鷹乃学習 | たかすなわちわざをならう | 鷹の幼鳥が飛び方をおぼえる |
3つの候は、7月上旬から中旬にかけての身近な変化に対応しています。温風至のころは風の熱、蓮始開のころは早朝の水辺が見どころです。鷹乃学習のころに空を見上げれば、名前どおりの景色に出会えます。候の名前を手帳の端に書き写しておくと、5日ごとに視点を変えて季節を眺められます。
大暑の三候
| 候 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 桐始結花 | きりはじめてはなをむすぶ | 桐が翌年に向けて花の実を結びはじめる |
| 土潤溽暑 | つちうるおうてむしあつし | 土が湿り、蒸し暑くなる |
| 大雨時行 | たいうときどきにふる | 夕立など、大雨が時おり降る |
「温風至」から「大雨時行」へと並べてみると、暑さが強まり、やがて夕立が増えていく7月の移ろいが浮かんできます。七十二候を知っておくと、何気ない天気の変化も季節の便りとして楽しめます。
大暑の三候は、桐始結花が木の枝先、土潤溽暑が足元の地面、大雨時行が頭上の空と、目を向ける場所が入れかわっていきます。夕立を表す大雨時行で夏の候は終わり、次は立秋の初候「涼風至(すずかぜいたる)」へ移ります。
候ごとの由来や、2026年に候が入れ替わる日付までたどると、7月の空模様の変化はさらに細かく追えます。


7月の季語と時候の挨拶
7月は、小暑・大暑にちなんだ夏の季語が豊富な月です。手紙やはがきの書き出しに使うと、季節感のある一文になります。
季語には、暦の名前をそのまま使うものと、暮らしの道具や生き物から生まれたものがあります。7月は「炎暑」「涼風」のように暑さの度合いを言い分ける言葉が多く、同じ月のなかでも上旬と下旬で選ぶ語が変わります。手紙では、送る日が小暑と大暑のどちらの期間にあたるかを確かめてから言葉を選ぶと、季節感がずれません。
代表的な7月の季語
7月によく使われる季語には、次のようなものがあります。俳句だけでなく、日々の言葉選びの参考にもなります。
- 暑さ・夏に関するもの…炎暑、酷暑、土用、涼風
- 行事に関するもの…七夕、夏祭り、花火
- 植物・生き物…向日葵(ひまわり)、蓮、朝顔、蝉(せみ)
- 暮らしの風物…風鈴、打ち水、かき氷、団扇(うちわ)
暑さを表す言葉にも段階があります。「炎暑」は焼けつくような暑さ、「酷暑」は耐えがたい暑さを指します。「溽暑(じょくしょ)」なら、湿気をふくんだ蒸し暑さです。その日の空模様に近い一語を選ぶと、短い挨拶文でも景色が伝わります。
時候・天文・生活・動植物という分類ごとに7月の季語を並べると、上旬向きの言葉と下旬向きの言葉の差がはっきりします。


手紙で使える時候の挨拶例
ビジネスでもプライベートでも使いやすい、7月の時候の挨拶を月の前半・後半に分けて紹介します。
- 小暑のころ(7月上旬〜中旬)…「小暑の候、いかがお過ごしでしょうか」
- 大暑のころ(7月下旬)…「大暑の候、厳しい暑さが続いております」
- やわらかい表現…「暑中お見舞い申し上げます」「夏本番を迎え、ますますご清祥のことと存じます」
使える期間の目安は、「小暑の候」が7月7日から22日ごろ、「大暑の候」が7月23日から8月6日ごろです。どちらにも当てはめにくい日や、相手の地域の天候が読みにくいときは、期間の広い「盛夏の候」が使いやすくなります。
書き出しと結びをそろえた例も挙げておきます。書き出しは「大暑の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます」。結びは「厳しい暑さが続きますので、どうぞご自愛ください」といった形です。
挨拶を使うときのコツ:「小暑の候」「大暑の候」は、その節気の期間内に使うのが基本です。送る時期に合わせて言葉を選ぶと、相手に季節の心づかいが伝わります。


小暑・大暑に関するよくある質問
小暑と大暑について、暦や手紙の場面でとくに迷いやすい点をまとめました。
- 小暑と大暑では、実際にはどちらが暑いのですか?
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暦のうえで暑さの頂点にあたるのは大暑のほうです。ただし節気の区切りは太陽の位置で決まります。地面や海が暖まるまでには時間差があるため、体感の暑さは大暑の後半から立秋のころに強まります。小暑の時期は気温そのものより、梅雨どきの湿気の重さを感じやすいという違いもあります。
- 時候の挨拶で「小暑の候」と「大暑の候」はどう使い分けますか?
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送る日がどちらの節気の期間に入るかで決めます。2026年なら7月22日までが小暑の候、それ以降8月6日までが大暑の候です。8月7日の立秋を過ぎたら「残暑の候」へ切りかえます。投函から到着まで数日かかる相手には、届く日を思い浮かべて選ぶと安心です。
- 夏の土用と大暑はどういう関係ですか?
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土用は立秋の前およそ18日間を指す雑節で、二十四節気とは別の区切りです。2026年でいえば7月20日が土用の入り、8月6日が土用明けで、7月23日に始まる大暑とは後半が重なります。土用の丑の日は、この期間のうち十二支の丑にあたる日のことで、2026年は7月26日の1日だけです。
- 7月23日の大暑には、どんな記念日が重なっていますか?
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天ぷらの日とカシスの日が、同じ7月23日に置かれています。天ぷらの日は暑い時期に栄養をとる食事として、カシスの日は大暑にあたることが多い日付として選ばれた記念日です。打ち水の催しを大暑の日に合わせる地域もあり、暑さの盛りを逆手にとった行事が集まる日付といえます。
- 「小」と「大」で対になる節気は、小暑・大暑のほかにもありますか?
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小寒と大寒、小雪と大雪の組み合わせがあります。いずれも先に来るほうが兆しの段階、あとに来るほうが極まった状態を表します。暑さにも寒さにも雪にも、同じ考え方が使われています。いっぽう小満に対する「大満」はなく、対の名前を持つのは24の節気のうち一部だけです。
まとめ|7月の二十四節気を暮らしに取り入れる
7月の二十四節気は、暑さが本格化する「小暑」と、夏の盛りを迎える「大暑」の2つでした。最後に要点を振り返ります。
7月の二十四節気まとめ
- 小暑…2026年は7月7日。暑さが本格化し、暑中見舞いの時期に入る
- 大暑…2026年は7月23日。一年でもっとも暑さが盛んになる。次は立秋
- 七十二候や季語を知ると、日々の天気や手紙にも季節感が加わる
日付だけを手早く確認したいときは、次の並びで覚えておくと迷いません。
- 小暑…2026年7月7日〜7月22日(黄経105度・六月節)
- 大暑…2026年7月23日〜8月6日(黄経120度・六月中)
- 立秋…2026年8月7日。この日から暦のうえでは秋
- 夏の土用…2026年7月20日〜8月6日。丑の日は7月26日
節気の名前を意識するだけで、いつもの夏が少し豊かに感じられます。土用の丑の日に栄養をとったり、暑中見舞いで近況を伝えたりと、暦に寄りそった過ごし方で、厳しい7月の暑さを心地よく乗りきっていきましょう。
季節の移ろいをもっと知りたい方は、前の月の暦もあわせてどうぞ。























