桃の節句とは?由来とひな祭りとの違い・食べ物の意味を解説

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初節句でひな人形をそろえた家も、何年かぶりに箱を開ける家も、3月3日が近づくと確かめたくなることがあります。人形の並べ方や当日の献立は、毎年のことでも一年たつと細かいところから抜けていきます。

3月3日の「桃の節句」は、女の子の健やかな成長と幸せを願う日本の伝統行事です。ひな人形を飾り、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物を囲んで祝う光景は、春の風物詩として今も親しまれています。

でも、よく考えると不思議ですよね。「桃の節句」と「ひな祭り」って同じもの?なぜ「桃」なの?由来は?――そんな素朴な疑問に、由来から食べ物の意味、お祝いの仕方までやさしくまとめました。

桃の節句は3月3日。「上巳の節句」「ひな祭り」と同じ行事の別名で、女の子の幸せと健康を願う五節句のひとつです。

目次

桃の節句とは?3月3日に祝う女の子のお祝い

桃の節句は、毎年3月3日に女の子の健やかな成長と幸せを願って行う、日本の伝統的な節句行事です。ひな人形を飾り、家族でちらし寿司やはまぐりのお吸い物を囲んでお祝いします。

3月3日は毎年カレンダーの同じ位置にある固定日で、二十四節気でいえば雨水(2月19日ごろ)と啓蟄(3月5日ごろ)のあいだにあたります。暦の上では春の入り口ですが、実際にはまだ冷え込む日が多く、園や学校では年度末の準備と重なる時期です。

桃の花とひな人形を並べた春らしいイメージ

桃の節句の基本的な意味

桃の節句の「節句」とは、季節の節目に邪気を祓い、無病息災を願う日のこと。中でも3月3日は、女の子の成長と幸せを願う日として広く定着しています。

家庭ではひな人形を飾り、桃の花や菜の花を生け、行事食を楽しむのが一般的です。地域によって祝い方の細部は異なりますが、「女の子の健やかな成長を願う」という基本の心は全国共通といえます。

この行事が形になった時代は、生まれた子が無事に育つかどうかが今よりずっと不確かでした。春の節目に家族が集まり、次の一年も元気でいてほしいと言葉にすること自体が、行事の芯にあたります。

いつまで祝うかは家庭ごとに違い、小学校を卒業するまでという家もあれば、成人や結婚の日まで飾り続ける家もあります。子どもが独立したあと、大人だけで人形を出して春を迎える家庭もあります。

なぜ「桃の節句」と呼ばれるのか

「桃の節句」と呼ばれる理由は、旧暦の3月3日が今でいう4月初旬にあたり、ちょうど桃の花が見頃を迎える季節だったからです。

桃は古くから「邪気を祓う神聖な木」とされてきました。中国では桃の木に魔除けの力があると信じられ、日本でも『古事記』に桃で鬼を追い払う場面が登場します。春の象徴であり、邪気祓いの意味も持つ桃が、節句の名前として定着していったのです。

現在の3月3日(新暦)には桃の花はまだ咲いていません。私たちが目にする桃の花は、ひな祭り用に温室で促成栽培されたものが多く出回っています。

桃の節句とひな祭りの違い|実は同じ行事の別名

「桃の節句」と「ひな祭り」は、どちらも3月3日の同じ行事を指す呼び方です。違うものではなく、呼び名が複数あるだけ――というのが結論です。

正式名称は「上巳(じょうし/じょうみ)の節句」。これに「桃の節句」「ひな祭り」という親しみやすい別名が加わり、今では「ひな祭り」が日常的な呼称として最も広く使われています。

3つの呼び名は、それぞれ別のものから取られています。「上巳」は暦の上の日取り、「桃」はその季節に咲く木、「ひな」は飾る人形です。同じ日の同じ行事を、日付から呼ぶか、草木から呼ぶか、飾るものから呼ぶかという違いにすぎません。会話や店頭の表示では「ひな祭り」、暦や案内文では「上巳の節句」「桃の節句」と、場面によって選ばれる傾向があります。

「上巳の節句」が正式な呼び名

「上巳」とは「3月最初の巳(み)の日」を意味します。古代中国で、この日に川で身を清めて邪気を祓う風習があり、それが日本に伝わって「上巳の節句」となりました。

のちに日付が3月3日に固定され、桃の花が咲く季節であることから「桃の節句」、ひな人形を飾る行事として「ひな祭り」と、複数の呼び名が並行して使われるようになりました。

日を十二支で数える習わしがあったため、巳の日は12日に一度めぐってきます。「上巳」はその月の最初の巳の日という意味で、暦の上の日付は年ごとに前後していました。3日で固定されたことで、毎年同じ日に合わせて準備できるようになっています。

五節句のひとつとしての位置づけ

桃の節句は、江戸時代に幕府が定めた「五節句」のひとつとして公式の祝日になりました。五節句とは、季節の節目に邪気を祓う5つの節句のことです。

節句名日付別名
人日(じんじつ)の節句1月7日七草の節句
上巳(じょうし)の節句3月3日桃の節句・ひな祭り
端午(たんご)の節句5月5日菖蒲の節句・こどもの日
七夕(しちせき)の節句7月7日たなばた
重陽(ちょうよう)の節句9月9日菊の節句

5月5日の端午の節句が男の子の節句とされたのに対し、3月3日の上巳の節句は女の子の節句として定着しました。男女それぞれの成長を願う、対になる行事といえます。

上巳のとなりに並ぶ人日・端午・七夕・重陽が、それぞれどんな日で、どんな願いを託されてきたのか。5つをまとめて見比べたいなら。

桃の節句の由来|中国の風習から日本の行事へ

桃の節句の由来は、古代中国の「上巳節」という邪気祓いの行事にさかのぼります。それが日本に伝わり、平安時代の貴族文化、江戸時代の庶民文化を経て、現在のひな祭りへと姿を変えてきました。

この行事には、水に流す形と、飾って眺める形の、性格の違う二つの流れが混ざっています。流す形は今も各地に残っていて、鳥取市用瀬町では旧暦の3月3日に、男女一対の紙雛を桟俵(さんだわら)にのせて千代川へ流す「流しびな」が続いています。1985年に鳥取県の無形民俗文化財に指定され、2021年には国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選ばれました。この日の行事には、飾る土地と流す土地の両方が今も残っています。

中国の上巳節(みそぎの行事)が起源

古代中国では、3月最初の巳の日に川で身を清め、災いを祓う風習がありました。これが「上巳節」です。水辺で穢れを落とし、新しい季節を健やかに迎えるための儀式でした。

この風習が遣唐使などを通じて日本に伝わり、奈良時代から平安時代にかけて宮中行事として取り入れられていきました。

水辺で身を清めたあとには、流れに盃を浮かべ、自分の前を通り過ぎるまでに詩歌を詠む「曲水の宴(きょくすいのえん)」も催されました。祓いの儀式と季節の遊びが、もともと同じ日に並んでいたことになります。日本の宮中でも同じ趣向の宴が開かれ、庭に水を引いた遺構が各地に残っています。

平安時代の「ひいな遊び」と流し雛

平安時代の貴族の子どもたちの間では、紙や布で作った人形で遊ぶ「ひいな遊び」が流行していました。「ひいな」とは「小さくてかわいらしいもの」を意味する古語です。

一方、上巳の日には紙で作った人形(形代/かたしろ)に自分の穢れを移し、川や海に流して厄を祓う「流し雛」の風習がありました。この「ひいな遊び」と「流し雛」が結びつき、人形を飾って祝う現在のひな祭りの原型ができあがっていきました。

江戸時代に女の子の節句として定着

江戸時代に入ると、幕府が3月3日を五節句のひとつに定め、女の子の節句として位置づけました。武家や裕福な町人の間でひな人形が豪華になり、段飾りも登場します。

明治以降は庶民にも広く浸透し、現代では地域や家庭ごとにさまざまな形で受け継がれています。

人形の姿かたちもこの時期に変わりました。室町時代までは立った姿の「立ち雛」が主流でしたが、江戸時代の寛永のころから座った姿の「座り雛」が広まり、やがて段を重ねて調度を並べる飾り方へつながっていきます。

流し雛から始まった行事が、平安貴族の遊びと結びついて、今のひな人形につながっているんですね。

桃の節句の食べ物と意味

桃の節句の食卓には、縁起のよい意味を込めた行事食が並びます。それぞれに女の子の幸せや健やかな成長を願う気持ちが込められているのが特徴です。

献立を並べてみると、どれも3月に手に入る春の食材でそろっているのがわかります。はまぐりは産卵を控えた春に身が太り、菱餅やよもぎ餅に使うよもぎは、この時期に伸びた若葉を摘みます。生けておく桃や菜の花も同じ季節のもので、食卓と飾りが同じ景色から取られている点が、この日の献立の特徴です。

ちらし寿司・はまぐりのお吸い物・菱餅などひな祭りの食卓イメージ

ちらし寿司|華やかさと縁起のよさ

ちらし寿司は、見た目の華やかさと縁起のよい具材から、ひな祭りの定番料理として親しまれています。具材それぞれに込められた意味も魅力です。

  • えび:腰が曲がるまで長生きできるように
  • れんこん:穴が空いていて見通しがよい
  • 豆:まめに働き、健康に過ごせるように

ちらし寿司自体がひな祭りの定番として広まったのは大正時代以降ともいわれ、伝統行事の中では比較的新しい食文化です。

色の取り合わせも春に寄せてあります。錦糸卵の黄、桜でんぶの淡い紅、きぬさやや三つ葉の緑が重なると、菜の花と桃が並ぶ景色に近づきます。

作り方には土地ごとの幅があり、具を寿司飯に混ぜ込む「ばらずし」の形で仕立てる家庭もあります。生の魚介を避けたいときは、えびやれんこんに火を通した具だけでまとめても、込められた意味は変わりません。

はまぐりのお吸い物|良縁の象徴

はまぐりは、対になっている貝殻同士でなければぴったり合わない、という特徴を持つ二枚貝です。この性質から「生涯にわたってひとりの相手と仲睦まじく過ごせますように」という良縁の願いが込められています。

お吸い物にして、桃の節句の食卓に並べるのが伝統的なスタイルです。

貝殻は一枚ごとに合わせ目の形が違い、対になっていた相手以外とはかみ合いません。この性質は平安時代の「貝合わせ(貝覆い)」という遊びにも使われ、内側に絵を描いた貝を伏せて並べ、対を探し当てて競いました。

はまぐりが手に入りにくい土地では、あさりやしじみの汁物で代える家庭もあります。潮干狩りの季節と重なるため、春の食卓に貝が並ぶこと自体が季節の合図になっている地域もあります。

菱餅・ひなあられ|健やかな成長への願い

菱餅は、ピンク・白・緑の3色を菱形に重ねたお餅です。それぞれの色に意味が込められています。

  • ピンク:魔除け(クチナシの実で色付け)
  • 白:清浄・純潔(残雪をイメージ)
  • 緑:健康・長寿(よもぎの香り)

ひなあられは、菱餅を細かく砕いて作られたのが起源とされています。「桃・緑・黄・白」の4色で四季を表し、「一年を通して娘が健やかに過ごせますように」という願いが込められています。

菱餅の3色を重ねる順は、下から緑・白・桃とするのが一般的で、雪の下から芽が出て、その上に桃が咲く春の移り変わりに重ねて説明されます。地域によっては5色や7色に重ねるものもあります。菱形にする理由については、菱の実の形、大地、心臓など複数の説が伝えられていて、ひとつに絞られてはいません。

ひなあられは東西で姿が違います。関東では米を爆ぜさせたポン菓子に砂糖をからめた米粒大の甘いもの、関西では餅を切って揚げ、しょうゆや塩で味つけした直径1センチほどのものが多く見られます。ひとくちに「ひなあられ」といっても、口に入れたときの印象はかなり変わります。

白酒・甘酒|邪気払いの飲み物

桃の節句の伝統的な飲み物として、白酒や甘酒が挙げられます。もともと中国では桃の花を浸した「桃花酒」が邪気払いとして飲まれており、それが日本に伝わって白酒に変化したと考えられています。

白酒はアルコールを含むため、子どもにはアルコールを含まない甘酒(米麹から作るタイプ)が用意されることが一般的です。

行事食の意味まとめ:ちらし寿司は華やかさと長寿、はまぐりは良縁、菱餅・ひなあられは健やかな成長、白酒・甘酒は邪気払い。それぞれの食べ物に女の子の幸せを願う気持ちが込められています。

桃の節句の献立は、日本の一年に並ぶ行事食のひとつです。ほかの月に何をどんな願いで食べてきたかは、年間の一覧をたどると見えてきます。

桃の節句の祝い方と過ごし方

桃の節句のお祝いは、ひな人形を飾り、行事食を囲んで家族で過ごすのが基本です。形式にとらわれすぎず、家庭ごとに楽しめる範囲で取り入れるのがおすすめです。

この行事を動かす単位は家庭です。園や学校では3月3日の前後に、制作や給食の献立としてひな祭りが取り上げられますが、家庭の祝いは日取りも顔ぶれも各家で決まります。祖父母を招いて食事をする家もあれば、家族だけで食卓を囲む家もあります。3月3日が平日にあたる年は、前後の週末に集まる形をとる家庭も少なくありません。

ひな人形を飾る時期と片付ける時期

ひな人形を飾るタイミングは、立春(2月4日ごろ)から2月中旬までが目安とされています。遅くともひな祭りの1週間前までには飾り終えるとよいでしょう。

片付ける時期は、3月3日を過ぎたらできるだけ早めに、というのが昔からの言い伝えです。「片付けが遅れると婚期が遅れる」と言われることもありますが、これは「片付けがきちんとできる女性に育ってほしい」というしつけの意味合いが強いとされています。

片付けは天気のよい乾燥した日を選びましょう。湿気を含んだまましまうとカビや傷みの原因になります。

家庭での祝い方アイデア

立派な段飾りでなくても、桃の節句は十分に楽しめます。家庭の雰囲気に合わせて、無理のない形で取り入れてみましょう。

  • コンパクトな親王飾りや木目込み人形を飾る
  • 桃の花や菜の花を生けて季節感を出す
  • ちらし寿司やはまぐりのお吸い物を一品でも用意する
  • 市販のひなあられや桜餅をデザートに
  • 家族で写真を撮って成長の記録を残す

当日の流れは、写真を撮る時間と食事の時間の2つを最初に決めると、残りの段取りが自然に定まります。人形の前で撮るなら、日中の自然光が入る時間に一度カメラを向けておくと、夜になって慌てずにすみます。毎年同じ場所・同じ向きで撮っておけば、並べたときに背の伸び方がそのまま記録になります。遠くに住む祖父母とは、食卓を映しながら通話でつなぐ形もあります。

大切なのは「女の子の健やかな成長を願う」という気持ち。形式より、家族で楽しい時間を過ごすことを優先しましょう。

ひな人形の種類と飾り方の基本

ひな人形は、飾る人数と段数で呼び方が分かれます。選ぶときも買い足すときも、先に決め手になるのは置き場所の幅と高さ、それから箱をしまう場所です。人形を決めてから置き場所を探すと、毎年の出し入れが負担になりやすいので、飾る棚やチェストの上を測ってから人数を考える順序が現実的です。人形そのものの作りにも種類があり、布を着せ付ける「衣裳着人形」と、木の胴に彫った溝へ布を埋め込む「木目込み人形」では、大きさも手触りも変わります。

親王飾り・段飾り・つるし飾り

男雛と女雛の2体だけを飾る形は「親王飾り」と呼ばれ、台に載せて棚の上でも飾れる大きさのものが多くあります。三人官女が加わると五人飾り、五人囃子や随身(ずいじん)、仕丁(しちょう)まで並ぶと十五人飾りになり、段を組む場所と収納の量がそのぶん増えます。

人形を並べるかわりに、布の細工を吊るす飾り方もあります。静岡県の伊豆稲取に伝わる「雛のつるし飾り」、福岡県柳川の「さげもん」、山形県酒田の「傘福」が知られていて、いずれも家族や近所の人が手縫いした小さな細工を糸でつないで下げるものです。壁ぎわや鴨居を使えるため、床の面積をあまり取りません。

男雛と女雛の左右は地域で違う

男雛と女雛のどちらを向かって左に置くかは、地域によって違います。関東を中心に広まっている並べ方では向かって左が男雛、京都を中心とした「京雛」の並べ方では向かって右が男雛です。

入れ替わった背景については、1928年(昭和3年)の昭和天皇の即位礼をきっかけに、右を上位とする西洋の作法が取り入れられ、東京の人形業界が男雛を向かって左へ改めたと、人形の業界団体や人形店の解説では説明されています。それ以前は関東でも京都と同じ並べ方だったとされます。

手元の一組がどちらの並びで作られているかは、購入時の説明書や、人形店が出している飾り方の案内で確かめられます。並びを入れ替えるときは、雪洞(ぼんぼり)や桜・橘の鉢の位置もいっしょに確かめておくと安心です。

飾る場所と扱いで気をつけること

置き場所は、直射日光とエアコンの風が当たらないところを選びます。日が差し込む窓辺では衣裳の色があせやすく、暖房の風が直接当たると木や紙の部分が乾いて反ることがあります。

人形に触れるときは、手の脂が移らないよう白手袋か清潔な布を使い、顔には直接指を当てません。扇や太刀といった小道具は細く折れやすいので、人形を台に据えてから最後に持たせると失敗が減ります。

小さな子どもやペットがいる家庭では、手の届かない高さに置くか、前へ倒れないよう台の奥に寄せて並べると安心です。

桃の節句についてよくある質問

旧暦の桃の節句はいつですか?

旧暦の3月3日は、新暦ではおおむね3月下旬から4月上旬にあたります。年によって日付が変わり、たとえば旧暦を重視する地域では「月遅れ」として4月3日に祝う習慣もあります。本来この時期に桃の花が咲くことから、「桃の節句」と呼ばれるようになりました。

男の子も桃の節句を祝っていいですか?

桃の節句は女の子の節句とされていますが、家族の行事として男の子もちらし寿司を食べたり、ひな人形を一緒に楽しんだりして問題ありません。男の子には別途5月5日の端午の節句があります。

初節句のお祝いはいつしますか?

初節句とは、生まれて初めて迎える節句のことです。女の子が生まれた最初の3月3日が初節句にあたります。生後すぐの場合は翌年に持ち越すケースも多く、家庭の状況に合わせて柔軟に決めて問題ありません。

ひな人形は誰が買うものですか?

一般的には母方の祖父母が贈るとされてきましたが、現在は父方の祖父母や両親が用意するケースも多く、地域や家庭によってさまざまです。住宅事情に合わせてコンパクトなものを選ぶ家庭も増えています。

童謡「うれしいひなまつり」の歌詞にある間違いとはどんなものですか?

よく取り上げられるのは2か所です。1つ目は「お内裏様とお雛様」で、「内裏雛」はもともと男雛と女雛の一対を指す言葉のため、男雛だけを指す使い方は本来の意味からずれます。2つ目は「あかいお顔の右大臣」で、段飾りで赤ら顔に白い髭で作られるのは年配の左大臣のほう、向かって左に立つ右大臣は若い顔立ちに作られるのが一般的です(人形の左大臣・右大臣という呼び名自体、警護役である随身の俗称です)。1936年(昭和11年)にレコードが出てから歌い継がれてきた言葉づかいと、人形店で使われる正式な呼び名は別のものとして眺めると整理しやすくなります。

まとめ|桃の節句は女の子の健やかな成長を願う日

桃の節句は、3月3日に女の子の健やかな成長と幸せを願う日本の伝統行事です。「上巳の節句」「ひな祭り」と同じ行事の別名で、五節句のひとつとして江戸時代に定着しました。

由来は古代中国の邪気祓いの儀式にさかのぼり、平安時代の「ひいな遊び」と「流し雛」が結びついて、現在のひな祭りの形ができあがっています。ちらし寿司・はまぐり・菱餅・ひなあられといった行事食には、それぞれ女の子の幸せを願う意味が込められています。

  • 3月3日の桃の節句・上巳の節句・ひな祭りは、同じ日の同じ行事を指す呼び名
  • 由来は中国の水辺の祓いと、日本の人形の風習が重なってできている
  • 行事食は春の食材と色で組まれ、ひなあられのように東西で姿が違うものもある
  • 男雛と女雛の左右は関東と京都で異なり、手元の一組は説明書で確かめられる
  • 飾るのは立春から2月中旬が目安、片付けは3月3日を過ぎたら乾いた日を選ぶ

大切なのは形式よりも「女の子の健やかな成長を願う気持ち」。家族の状況に合わせて、無理のない範囲で春の一日を楽しんでみてくださいね。

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