窓辺で丸くなっている猫を見ていると、時間の流れが少しゆるやかになる気がします。そんな猫のために用意された記念日が、日本にもあります。
それが2月22日の「猫の日」です。日付の理由は聞けば納得のいくもので、一度知ると忘れません。ただ、この記念日が誰の手で、どんな願いから生まれたのかまでは、あまり知られていないようです。
この記事では、猫の日がいつ・誰によって定められたのかをまず整理します。そのうえで、日付が愛猫家の公募で決まった経緯、8月8日の「世界猫の日」をはじめ国ごとにばらばらな世界の猫の日、2月22日に並ぶほかの記念日、そして当日の過ごし方までを順にまとめました。カレンダーに印をつけるだけで終わらせない、猫の日の楽しみ方まで持ち帰ってもらえたらと思います。
猫の日は2月22日|「ニャン・ニャン・ニャン」の語呂合わせ
猫の日は、毎年2月22日です。猫の鳴き声「ニャン」を数字の2に重ね、「ニャン(2)ニャン(2)ニャン(2)」と読む語呂合わせにちなんで定められました。日付が固定されているため、曜日に関係なく毎年2月22日にやってきます。
まずは全体像を表で押さえておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 記念日名 | 猫の日 |
| 日付 | 2月22日(毎年) |
| 制定 | 猫の日実行委員会(一般社団法人ペットフード協会の協力) |
| 制定年 | 1987年 |
| 日付の由来 | 「ニャン(2)ニャン(2)ニャン(2)」の語呂合わせ |
| 趣旨 | 猫とともに暮らせる幸せに感謝し、猫と人との共生を考える日 |
日付は愛猫家の公募で決まった
語呂合わせの記念日は、制定した団体が机の上で決めてしまうことも珍しくありません。ところが猫の日は、日付そのものを全国の愛猫家から募集して決めた点が変わっています。
寄せられた応募は8,953通。そのうちおよそ3割が2月22日を推していたことから、この日が正式な猫の日に決まりました。つまり2月22日という日付は、上から与えられたものではなく、猫と暮らす人たちが自分たちで選び取った日付ということになります。
2027年・2028年の猫の日は何曜日?
日付が固定なので、あとは曜日だけが年ごとに変わります。イベントに出かける予定を立てるなら、先に曜日を確認しておくと動きやすくなります。
| 年 | 猫の日(2月22日) |
|---|---|
| 2026年 | 日曜日 |
| 2027年 | 月曜日 |
| 2028年 | 火曜日 |
| 2029年 | 木曜日 |
2028年はうるう年なので、翌2029年は曜日が2つ進みます。猫関連の展示や保護猫の譲渡会は土日に集まりやすいため、平日にあたる年は前後の週末に催しが組まれることもあります。
猫の日は2月22日。「ニャン・ニャン・ニャン」の語呂合わせから、猫の日実行委員会が1987年に定めた記念日です。

1987年に誕生|「猫と人との共生」を考える日という趣旨
猫の日は、猫をかわいがるためだけの日として作られたわけではありません。掲げられているのは「猫とともに暮らせる幸せに感謝し、猫と人が共に生きていくことを考える」という趣旨です。感謝と、これからの関係を考えること。この2つが両輪になっています。
制定したのは猫の日実行委員会で、一般社団法人ペットフード協会が協力しています。1987年2月22日には都内で「猫の日フェスティバル」が開かれ、以降この日を軸に猫にまつわる催しやキャンペーンが行われるようになりました。
制定から40年近くが経ち、猫をめぐる状況も変わりました。完全室内飼いが一般的になり、保護猫という言葉も広く知られるようになっています。猫の日に開かれる催しの内容も、写真展や物販だけでなく、譲渡会や保護活動の紹介へと広がってきました。
ちなみに猫は、記念日以外の場面でも縁起物として日本の暮らしに入り込んできました。手を挙げた猫の置物が店先に並ぶようになった経緯も、たどると1つの寺の伝説に行き着きます。

世界の猫の日は国ごとに違う|8月8日は「世界猫の日」
猫の日は日本だけのものではありません。ただし世界共通の1日があるわけではなく、国や地域によって日付がばらばらに設定されています。語呂合わせが使える国とそうでない国があるため、決め方の理屈も国ごとに異なります。
| 日付 | 呼び名・地域 | 備考 |
|---|---|---|
| 2月17日 | 猫の日(ヨーロッパの多くの国) | イタリアなどで広まった日付 |
| 2月22日 | 猫の日(日本) | 「ニャンニャンニャン」の語呂合わせ |
| 3月1日 | 猫の日(ロシア) | 春の訪れの時期にあたる |
| 8月8日 | 世界猫の日(World Cat Day) | 国際動物福祉基金(IFAW)が2002年に制定 |
| 10月29日 | National Cat Day(アメリカ) | 保護猫の引き取りを呼びかける日 |
このうち最も広い範囲で共有されているのが、8月8日の世界猫の日です。世界最大規模の動物愛護団体である国際動物福祉基金(IFAW)が2002年に定めたもので、家のなかの猫だけでなく、野生のネコ科動物まで含めた保護を考える日として位置づけられています。なお、なぜ8月8日なのかという理由は公表されていません。
日本に暮らしていると、2月22日と8月8日の年2回、猫について考える機会があることになります。片方は語呂合わせから生まれた身近な記念日、もう片方は保護という視点の強い国際的な記念日。性格が違うので、どちらも覚えておくと猫の日の話題に幅が出ます。
国内の語呂合わせの記念日と、海外発の記念日が別の日付で並ぶ。この構図は猫の日だけのものではありません。8月9日の記念日にも、同じ形の重なりがあります。

2月22日は猫の日以外にも記念日がある
2月22日は、2が3つ並ぶ日付の面白さから記念日が集まりやすい日です。「ニャンニャンニャン」以外の読み方や、歴史上の出来事にちなんだ記念日が同じ日に重なっています。
- 猫の日…「ニャン(2)ニャン(2)ニャン(2)」
- おでんの日…熱いおでんを「ふーふーふー」と冷ます音から。越乃おでん会が制定
- 忍者の日…「にん(2)にん(2)にん(2)」
- 世界友情の日…ボーイスカウトとガールスカウトの創始者夫妻の誕生日にちなむ
- 竹島の日…1905年のこの日の告示にちなみ、島根県が2005年に条例で制定
並べてみると、同じ「222」でも読み方の当て方がまるで違うことがわかります。鳴き声、湯気を冷ます息づかい、忍者の掛け声。数字を音に置き換える遊びが、それぞれ別の方向へ伸びた結果です。
2月にはこのほか、月そのものを表す古い呼び名も残っています。旧暦の呼び方を知っておくと、記念日の並びも季節のなかに位置づけて見えてきます。

同じ2月の記念日では、8日後の2月14日も広く知られています。

猫の日の楽しみ方|家でも外でもできる4つのこと
猫の日に決まった作法はありません。猫と暮らしている人も、そうでない人も、それぞれのかたちで過ごせるのがこの記念日のいいところです。無理なく取り入れられる過ごし方を、順を追って挙げてみます。
いつもより長めにブラッシングをする、遊びの時間を10分足す。それだけで十分に記念日らしくなります。猫は環境の変化を好まないので、特別なことをするより「いつもの延長を少し厚くする」ほうが喜ばれます。
毎年2月22日に1枚ずつ撮っておくと、年ごとの変化が残ります。日付が固定されている記念日は、こうした定点観測と相性がいいものです。SNSでは猫の日にあわせた投稿が一気に増えるので、探して眺めるだけでも楽しめます。
猫にゆかりのある寺社や、猫をテーマにした展示・企画に足を運ぶ方法もあります。猫の日の前後は関連の催しが組まれやすい時期です。書店で猫の写真集や特集号を探すだけでも、記念日らしい時間になります。
制定の趣旨にいちばん近い過ごし方がこれです。譲渡会に足を運ぶ、保護団体の活動報告を読む、支援物資のリストを見てみる。すぐに引き取れなくても、現状を知るところから始められます。
猫の日に必要なのは特別な準備ではありません。「猫と人が一緒に暮らしていること」を1年に一度立ち止まって考える。制定の趣旨に沿うのは、そのささやかな時間のほうです。

猫の日にまつわる豆知識
猫の日は語呂合わせの記念日なので、数字にまつわる話題がつきものです。知っておくと当日の会話が少し弾む豆知識をいくつか挙げておきます。
2022年2月22日は「スーパー猫の日」と呼ばれた
2022年2月22日は、西暦・月・日をつなげると2が6つ並ぶ日付でした。この珍しさから「スーパー猫の日」と呼ばれ、SNSや企業の企画で大きく取り上げられています。次に同じ並びが来るのは遠い先なので、当時を覚えている人にとっては記憶に残る一日になりました。
2月は猫の話題が集まりやすい月でもある
ヨーロッパの多くの国が2月17日を猫の日としているため、2月は世界的にも猫の話題が出やすい月です。日本の2月22日と5日しか離れていないのは偶然ですが、結果として2月中旬から下旬にかけて、猫関連の書籍や特集が並びやすい時期になっています。
寒さが残るこの時期は、外に出る楽しみが少なく感じられがちです。それでも咲いている花はあり、猫の日の散歩がてら探してみると季節の移り目に気づけます。

猫の日は「猫を飼う日」ではない
記念日にあわせて猫を迎えたくなる人もいますが、制定の趣旨は「共生を考える」ことであって、飼い始めを勧めるものではありません。猫の寿命は長く、迎えれば十数年単位の付き合いになります。日付にせかされて決めるより、暮らし方や家族の同意を確かめてからのほうが、猫にとっても人にとっても安心です。
よくある質問
- 猫の日は毎年同じ日付ですか?
-
同じです。語呂合わせで決まった記念日なので、毎年2月22日で固定されています。曜日だけが年ごとに変わります。
- 猫の日は国民の祝日ですか?
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祝日ではありません。民間の団体が定めた記念日なので、学校や会社が休みになることはありません。
- 2月22日の猫の日と8月8日の世界猫の日は何が違うのですか?
-
制定した団体も趣旨も別です。2月22日は日本の猫の日実行委員会が1987年に定めた記念日で、語呂合わせが由来です。8月8日の世界猫の日は国際動物福祉基金(IFAW)が2002年に定めたもので、ネコ科動物全体の保護に目を向ける日として設けられました。
- 犬の日はいつですか?
-
11月1日です。「ワン(1)ワン(1)ワン(1)」の語呂合わせから決まっており、鳴き声を数字に重ねる作り方は猫の日と同じ発想です。
- 猫の日には何をすればいいですか?
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決まった作法はありません。猫と過ごす時間を少し長くとる、写真を残す、保護猫の活動を調べてみるなど、無理のない範囲で構いません。制定の趣旨は「猫と人との共生を考えること」なので、猫について立ち止まって考える時間そのものが目的にかなっています。
- 2月22日はほかに何の日ですか?
-
おでんの日、忍者の日、世界友情の日、竹島の日などが重なっています。2が3つ並ぶ日付のため、語呂合わせから生まれた記念日が集まりやすい日です。
まとめ|猫の日は2月22日、8月8日には世界猫の日
猫の日は毎年2月22日。「ニャン(2)ニャン(2)ニャン(2)」の語呂合わせにちなんで、猫の日実行委員会が1987年に定めた記念日です。日付は全国の愛猫家から募った8,953通の応募をもとに決まり、その約3割が2月22日を推していました。
掲げられているのは、猫とともに暮らせる幸せに感謝し、猫と人との共生を考えるという趣旨です。世界に目を向ければ、8月8日の世界猫の日をはじめ、2月17日、3月1日、10月29日と国ごとに日付は分かれています。
猫の日にすることは、特別でなくて構いません。年に一度だけ、隣にいる猫のこれからを考えてみる。1987年から続いてきたこの日は、そのために用意された日付です。
