「8月17日はパイナップルの日」と聞いて、なぜその日なのか気になった方は多いのではないでしょうか。しかも8月には「パインの日」や「パインアメの日」もあり、どれがどれだか混ざりやすい月でもあります。
この記事では、パイナップルの日が8月17日になった語呂合わせの理由と制定した会社、よく似た2つの記念日との違い、名前の由来、そして当日をおいしく過ごすための選び方や切り方までを順に紹介します。
先に結論をお伝えすると、8月17日のパイナップルの日は「パ(8)イ(1)ナ(7)ップル」の語呂合わせで決まった記念日です。制定したのは株式会社ドールで、8月1日の「パインの日」とは制定者も目的もまったく別物になります。
パイナップルの日は8月17日|由来は「パ・イ・ナ」の語呂合わせ
パイナップルの日は毎年8月17日です。年によって日付が動くことはなく、いつでも8月17日で固定されています。
日付の根拠は、数字を言葉に読み替える語呂合わせです。8を「パ」、1を「イ」、7を「ナ」と読むと、並べて「パイナ」になります。ここに「ップル」を補うと、そのまま果物の名前になるという仕組みです。
8月17日になった理由|数字を「パ・イ・ナ」と読む
数字と読みの対応を並べると、成り立ちがはっきり見えてきます。
| 数字 | 読み方 | 対応する部分 |
|---|---|---|
| 8 | パ | パイナップルの「パ」 |
| 1 | イ | 「イ」 |
| 7 | ナ | 「ナ」 |
8と17で「パイナ」。最後の「ップル」は数字にせず省略されています。記念日の語呂合わせでは、こうして先頭の数音だけを合わせて残りを省く形がよく使われます。全部を数字に置き換えようとすると、成立する日付がほとんどなくなってしまうためです。
同じ8月では、8月7日の「バナナの日」が「バ(8)ナナ(7)」、8月5日の「パピコの日」が「パピ(8)コ(5)」という具合に、似た発想で日付が決められています。カレンダーを眺めていて食べものの記念日が続くのは、こうした読み替えの相性が良い数字が8月に集まっているからでもあります。

制定したのは株式会社ドール
パイナップルの日を制定したのは、バナナやパイナップルの取り扱いで知られる株式会社ドールです。一般社団法人日本記念日協会によって認定・登録されています。
目的は、パイナップルのおいしさをより多くの人に知ってもらうこと。生産者団体が産地全体を盛り上げるために作った記念日ではなく、果物を届ける企業がPRのきっかけとして設けた記念日という位置づけになります。
なぜ8月なのか|記念日が真夏に置かれた背景
語呂合わせが成立する日付は、理屈のうえでは他にもあり得ます。それでも8月17日が選ばれたのは、8月がパイナップルにとって一年でいちばん存在感のある月だからです。
8月はパイナップル商品が最も出回る時期
真夏の売り場には、カットパイン、冷凍パイン、パイナップル味のアイスやゼリー、南国風のドリンクなど、パイナップルを使った商品が一気に増えます。暑い時期に酸味のある果物が求められることに加え、トロピカルな見た目が季節の演出とかみ合うためです。
国内で栽培されるパイナップルも、夏に収穫の山場を迎えます。輸入品が一年中並ぶ果物ではありますが、「パイナップルらしさ」が最も伝わるのは8月というわけです。記念日を置く月として理にかなっています。
「記念日を登録する」とはどういうことか
ここでいう記念日は、国が法律で定める祝日とは仕組みがまったく違います。日本記念日協会は民間の一般社団法人で、企業や団体が申請し、審査を経て認定・登録される流れになっています。
そのため、同じ題材で複数の記念日が並び立つことが起こります。申請する主体が違えば、目的も日付の根拠も別々になるからです。パイナップルはまさにその代表例で、8月だけで3つの記念日が存在します。
「パインの日」「パインアメの日」との違い|8月には3つある
8月にはパイナップルにまつわる記念日が3つあります。混同しやすいのですが、制定した主体を見れば区別は簡単です。まず全体像を表で確認してみましょう。
| 記念日 | 日付 | 制定した主体 | 日付の由来 | 主役 |
|---|---|---|---|---|
| パインの日 | 8月1日 | 沖縄県パイン・果樹生産振興対策協議会 | 「パ(8)イン(1)」 | 産地の果物 |
| パインアメの日 | 8月8日 | パイン株式会社 | 輪の形が4つそろう「8」が2つ | お菓子 |
| パイナップルの日 | 8月17日 | 株式会社ドール | 「パ(8)イ(1)ナ(7)ップル」 | 果物のPR |
8月1日「パインの日」は沖縄発の記念日
8月1日のパインの日は、沖縄県パイン・果樹生産振興対策協議会が1990年に制定しました。「パ(8)イン(1)」と読む語呂合わせが由来です。
特徴的なのは、1日だけで終わらない点です。8月1日から31日までのひと月を「パイン消費拡大月間」としており、産地をあげて消費を後押しする位置づけになっています。生産の最盛期に合わせた設定です。
8月8日「パインアメの日」はお菓子の記念日
8月8日のパインアメの日は、大阪市に本社を置くパイン株式会社が制定し、2015年に日本記念日協会へ登録された記念日です。こちらは果物ではなく、飴が主役になります。
日付の理由が語呂合わせではないところが面白い点です。パインアメは輪切りのパイナップルをかたどった飴で、その輪の形が4つそろうのが8月8日という見立てから決まりました。8という数字を音ではなく形で読んでいるわけです。
パインアメが生まれたのは1951年。パイナップルの缶詰がまだ手の届きにくい品だった時代に、もっと気軽にあの味を楽しめるようにという発想から作られた商品でした。
3つを見分けるコツは「誰が主役か」
- 8月1日=産地が主役。沖縄で穫れるパインそのものを応援する日
- 8月8日=お菓子が主役。飴のパインアメを楽しむ日
- 8月17日=果物のPRが主役。パイナップルのおいしさを広める日
読み方の違いで迷う必要はありません。「パイン」と「パイナップル」は同じ果物を指す言葉で、省略しているかどうかの差だけです。沖縄では「パイン」と呼ぶのが一般的で、記念日の名前にもその感覚が反映されています。

食べものにちなんだ8月の記念日は、翌18日にも続きます。8月18日の「ビーフンの日」は語呂合わせではなく、「米」という漢字を「八」と「十八」に分けられることが由来という珍しい成り立ちの日です。

パイナップルの名前の由来は「松かさ」+「りんご」
パイナップルという名前は、英語の pineapple をそのままカタカナにした言葉です。そして pineapple は、pine(松)と apple(りんご)を組み合わせてできています。
pine(松かさ)と apple(果実)の組み合わせ
実物を思い浮かべると納得がいきます。表面がうろこ状に区切られたあの姿は、松ぼっくり(松かさ)によく似ています。英語では松ぼっくりを pine-cone と呼びますが、そこに香りや味の印象からりんごが重ねられ、1500年ごろに pine-apple と呼ばれるようになったとされています。
なお、当時の英語の apple は現在よりも広く「果実」全般を指す語だったという説明もあります。そう考えると「松かさのような果実」という、姿を素直に写した命名だったことになります。
日本へ伝わったのは19世紀
日本にパイナップルが伝わったのは19世紀のことで、1845年にオランダ人によってもたらされたという記録が知られています。沖縄へは1866年、漂着した船から苗が伝わり、石垣島で育てられたのが始まりという説があります。
ただし、この時点ではまだ産業と呼べる規模ではありませんでした。栽培が本格的に広がるのは、1927年に台湾から「スムース・カイエン」という品種が導入されて以降のことです。八重山地域で栽培が始まり、そこから沖縄のパイナップル産地が形づくられていきました。
今も国産パイナップルの大半は沖縄県産です。8月の記念日が3つとも沖縄や夏と結びついているのは、こうした歴史の積み重ねがあってのことといえます。

パイナップルの日の楽しみ方|選び方・保存・切り方
せっかくの記念日なら、丸ごと1個を買ってみるのもおすすめです。パイナップルは選び方と扱い方にコツがあり、そこを押さえるだけで満足度が変わります。
おいしいパイナップルの選び方
- 持ったときにずっしりと重みを感じる
- 葉の緑が濃く、しおれたり枯れたりしていない
- 果皮の凹凸(目)が大きく、全体がふっくらしている
- 下の部分から甘い香りが立っている
- 果皮に大きな傷やへこみ、変色した部分がない
香りは下の部分に出やすいので、気になるときはお尻側を軽く嗅いでみてください。反対に、下の部分がじっとり湿っていたり、発酵したような匂いがするものは避けたほうが無難です。
買ってから追熟しない果物
ここが、パイナップルを扱ううえで最も大事な性質です。パイナップルは収穫したあとに甘くならないタイプの果物とされています。家に置いておけば甘みが増す、ということが基本的に起こりません。
バナナやキウイのような感覚で「数日置いてから食べよう」と考えると、甘くならないまま傷みだけが進むことになります。つまり、買った時点の状態がそのまま味を決めるわけです。選び方に手をかける価値があるのは、このためです。
甘みは下の部分に集まりやすいため、葉を落として上下を逆さまに立てて置く方法が紹介されることもあります。甘さそのものが増すわけではありませんが、果汁の偏りをならす工夫として知られている置き方です。
芯まで無駄なく切る手順
まな板の上で寝かせ、葉の付け根と底の部分をそれぞれ厚めに切り落とします。これで平らな面ができ、以降の作業が安定します。
立てた状態で縦半分に切り、さらに半分にして4つのくし形にします。大きめの実なら6等分にすると扱いやすくなります。
くし形の頂点にあたる芯の部分を、包丁で細く切り落とします。芯は果肉より硬めですが食べられる部分なので、気にならなければ残しても構いません。
皮を下にして置き、皮に沿って包丁を滑らせて果肉を外します。皮を器代わりにしたいときは、外した果肉を戻すと見栄えのする盛り付けになります。
食べやすい幅に切って完成です。冷やしてそのまま食べるほか、炭酸やヨーグルトと合わせても楽しめます。

食べると舌がピリピリするのはなぜ?
生のパイナップルを食べたあと、舌がピリピリしたりヒリヒリしたりすることがあります。これは、パイナップルにブロメラインというたんぱく質を分解する酵素が含まれているためです。口の中の粘膜のたんぱく質に働きかけることで、刺激を感じます。
この酵素は熱に弱く、加熱すると働きが弱まります。缶詰のパイナップルや、焼いたり煮たりしたものでピリピリを感じにくいのはそのためです。気になるときは、加熱したものを選ぶという手があります。
同じ性質は料理にも使われています。生のパイナップルを肉と一緒に漬け込むと肉がやわらかくなるのは、この酵素の働きによるものです。酢豚にパイナップルが入るのも、味の組み合わせだけが理由ではありません。

よくある質問
- パイナップルの日は毎年8月17日ですか?
-
はい、毎年8月17日で固定です。語呂合わせで決まった記念日のため、二十四節気のように年ごとに日付が動くことはありません。
- 「パインの日」との違いは何ですか?
-
制定した主体と目的が違います。8月1日のパインの日は沖縄県パイン・果樹生産振興対策協議会が産地の消費拡大のために制定したもので、8月17日のパイナップルの日は株式会社ドールがおいしさを広めるために制定したものです。
- 「パイン」と「パイナップル」は違う果物ですか?
-
同じ果物です。パイナップルを略した呼び方がパインで、沖縄では「パイン」と呼ぶのが一般的です。記念日の名前が分かれているのは、制定した主体がそれぞれの呼び方を使ったためです。
- 買ってから置いておけば甘くなりますか?
-
パイナップルは収穫後に追熟しないタイプの果物とされています。置いておいても甘みは増えず、傷みが進むだけなので、購入したら早めに食べるのがおすすめです。
- パイナップルの芯は食べられますか?
-
食べられます。果肉よりも硬く繊維を感じやすいため切り落とすことが多いのですが、口当たりが気にならなければそのまま食べても問題ありません。細かく刻んでスムージーに使う方法もあります。
- 国産のパイナップルはどこで作られていますか?
-
国産の大半は沖縄県産です。八重山地域を中心に栽培が広がった歴史があり、夏に収穫の最盛期を迎えます。8月がパイナップルの記念日で埋まっているのも、この時期と重なるためです。
まとめ
8月17日のパイナップルの日は、「パ(8)イ(1)ナ(7)ップル」の語呂合わせで決まった記念日でした。制定したのは株式会社ドールで、日本記念日協会に認定・登録されています。
8月にはほかに、沖縄の産地団体による8月1日「パインの日」、パイン株式会社による8月8日「パインアメの日」があります。混同しやすい3つですが、産地・お菓子・果物のPRと主役が違うと覚えれば整理できます。
パイナップルは追熟しない果物です。買った時点の状態が味を決めるので、重みと葉の色、そして下の部分の香りを確かめて選び、早めに切って楽しんでください。
8月はお盆や山の日など大きな行事が並ぶ月ですが、その合間にはこうした小さな記念日がいくつも隠れています。今日は何の日だろうと調べてみると、いつもの果物がすこし違って見えてくるかもしれません。

