スーパーの中華食材の棚や、カレンダーの「今日は何の日」欄で「ビーフンの日」という言葉を見かけたことはありませんか。焼ビーフンは食べたことがあっても、記念日があると聞くと少し意外に感じるかもしれません。
この記事では、ビーフンの日が8月18日になった理由と制定した団体、そもそもビーフンとは何かという原料の話、春雨やフォーとの違い、日本にビーフンが広まるまでの歴史、そして当日の楽しみ方までを順に整理します。同じ8月18日にあるほかの記念日もあわせて紹介します。
先に結論をお伝えすると、8月18日という日付は「米」という漢字を分解すると「八十八」になることから決められました。語呂合わせではなく、漢字のかたちそのものが由来になっている、少し珍しいタイプの記念日です。
ビーフンの日は8月18日|由来は「米」=「八十八」
ビーフンの日は毎年8月18日です。二十四節気やお盆のように年ごとに日付が前後することはなく、いつでも8月18日に固定されています。2026年の8月18日は火曜日、2027年は水曜日にあたります。
8月18日になった理由は「米」の字を分解した数字
ビーフンの原材料は米です。その「米」という漢字をよく見ると、上の部分が「八」、下の部分が「十八」のかたちに分けられます。この「八」と「十八」を組み合わせて、8月18日がビーフンの日に選ばれました。
日本の記念日は「8(は)・1(い)・9(く)」のように数字を音に読み替える語呂合わせが圧倒的に多いのですが、ビーフンの日は音ではなく漢字の見た目から日付を導いているのが特徴です。「米寿(88歳のお祝い)」も同じ発想から生まれた言葉なので、覚え方としてはこちらと結びつけておくと忘れにくくなります。
制定したのはビーフン協会|日本記念日協会に登録
この記念日を制定したのはビーフン協会で、一般社団法人日本記念日協会に登録されています。原材料である米への感謝の気持ちを込め、あわせてビーフンをもっと知ってもらうことを目的にした日です。
業界団体が申請する記念日は「その食材を食べる日」として設けられることが多いのですが、ビーフンの日は原料である米に目を向けさせるという性格を強く持っています。麺そのものよりも、その手前にある一粒の米を思い出す日、と言い換えてもよいでしょう。
当日は、ビーフンを製造するメーカーが街頭での無料配布やキャンペーンを行うことがあります。神戸をはじめとした都市部でイベントが開かれた年もあるので、気になる方は各社の公式サイトやSNSをのぞいてみてください。
日付は固定。変わるのは曜日だけ
漢字のかたちが由来なので、この日付が年によって動くことはありません。お彼岸や土用の丑の日のように暦の計算で前後する記念日とは、その点が大きく違います。手帳やカレンダーアプリに「毎年8月18日」で登録しておけば、それだけで毎年通知が届く仕組みになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日付 | 毎年8月18日(固定) |
| 由来 | 「米」の字を分解すると「八」と「十八」になることから |
| 制定 | ビーフン協会 |
| 登録 | 一般社団法人日本記念日協会 |
| 目的 | 原料である米への感謝と、ビーフンの普及 |
| 2026年の曜日 | 火曜日 |

そもそもビーフンとは?原料は米粉の細い麺
ビーフンは、うるち米を挽いた米粉を原料とする細い麺です。中国南部が発祥とされ、台湾や東南アジアを経て日本に伝わりました。小麦粉を使わないため、うどんやパスタとは食感も香りもはっきり異なります。
売り場では春雨やフォーと同じ棚に並んでいることが多く、見た目だけでは見分けがつきにくい食材です。ここで整理しておきましょう。
春雨との違い|原料も製法も別もの
もっとも大きな違いは原料です。ビーフンが米粉であるのに対し、春雨はじゃがいも・さつまいも・緑豆などのでんぷんから作られます。米か、いも・豆のでんぷんか——ここが決定的な分かれ目です。
作り方も異なります。ビーフンは生地を穴の空いた型から押し出す方式で麺のかたちにするのに対し、春雨は多くの場合、上から糸のように垂らして固める方式で作られます。緑豆でんぷんの春雨はこりこりとした歯ごたえ、いもでんぷんの春雨はもちもちとした食感になりやすく、ビーフンのつるりとした口当たりとは別の持ち味です。
フォーとの違い|同じ米でも形と生まれた国が違う
フォーもビーフンと同じく米を原料とする麺ですが、こちらはベトナム生まれです。生地を薄く広げて固めてから、きしめんのように帯状に切り分けて作られるため、断面が平たくなります。細い丸麺のビーフンと並べると、見た目の違いはすぐにわかります。
食感はどちらもつるりとしていますが、平打ちのフォーはスープをよくまとうため、あっさりした汁ものに向きます。細いビーフンは油と絡みやすく、焼きそば風に炒める食べ方と相性がよい麺です。
表で早わかり|ビーフン・春雨・フォーの比較
| ビーフン | 春雨 | フォー | |
|---|---|---|---|
| 主な原料 | 米粉(うるち米) | いも・緑豆などのでんぷん | 米粉 |
| 発祥 | 中国南部 | 中国 | ベトナム |
| 形 | 細い丸麺 | 細い丸麺(透明感あり) | 平打ち麺 |
| 主な製法 | 押し出し式 | 垂らして固める方式が中心 | 薄く広げて切る |
| 向く料理 | 炒めもの・汁もの | サラダ・鍋・和えもの | スープ麺 |
米粉の麺に対して、小麦の麺を乾かして保存できるようにしたのが即席麺です。8月25日の「即席ラーメン記念日」は、その第一号となったチキンラーメンが1958年に発売された日にちなみます。

ビーフンが日本に広まるまで|神戸から始まった歴史
いまでこそスーパーの定番商品ですが、ビーフンが日本の家庭に入ってきたのは戦後のことです。その出発点は神戸でした。
1950年、神戸でビーフン製造が始まる
戦後、台湾や東南アジアから引き揚げてきた人々のあいだで「現地で食べたビーフンをもう一度食べたい」という声がありました。その声に応えるかたちで、1950年(昭和25年)3月、台湾出身の実業家が神戸でビーフンの製造を始めます。日本で本格的にビーフンが作られるようになった出発点です。
港町の神戸は、古くから中華食材と縁の深い土地でした。原料や技術、そして食べ慣れた人々が集まる場所として、この街が選ばれたのは自然な流れだったと言えるでしょう。
1960年誕生の焼ビーフンとギネス世界記録
1960年(昭和35年)には、あらかじめ味が付いた焼ビーフンが登場します。フライパンひとつで作れる手軽さが受け入れられ、家庭の食卓に定着していきました。
この商品は2020年1月、「世界で最も長く販売されている焼ビーフンブランド」としてギネス世界記録に認定されています。60年という販売期間が評価されたもので、日本の食卓にビーフンがどれだけ長く並んできたかを示す記録です。
近年は、小麦粉を使わない麺という点から注目される場面も増えました。米の消費が長く落ち込んできた日本で、米を原料とする加工品が見直されている流れとも重なります。

8月18日はほかにもある記念日|毎月18日の「米食の日」も
8月18日には、ビーフンの日以外にもいくつかの記念日が重なっています。
よく知られているのが「高校野球記念日」です。1915年(大正4年)のこの日、全国中等学校優勝野球大会(現在の全国高等学校野球選手権大会)の第1回大会が始まったことにちなんでいます。夏の甲子園の原点にあたる日付です。

そしてもうひとつ、ビーフンの日と発想がそっくりなのが毎月18日の「米食の日」です。こちらも「米」の字が「十」と「八」に分けられることが由来とされています。同じ漢字から、月ごとの記念日と年に一度の記念日の両方が生まれているわけです。
ただし米食の日については、制定した団体や制定年について複数の説が伝えられており、はっきりと確定しているとは言いにくいのが実情です。1970年代に自治体が米の消費拡大を目的に定めたとする説が広く紹介されていますが、ここでは断定せずにおきます。
米にまつわる記念日という点では、7月23日の「米騒動の日」も同じ系譜にあります。こちらは価格高騰をめぐる歴史的な事件にちなむ日で、米が日本人の暮らしとどれほど深く結びついてきたかを別の角度から教えてくれます。

8月18日は、ほかにも「ビーフンの日」と同じく食にまつわる記念日が登録されている日です。8月全体の行事や記念日をまとめて確認したい方は、こちらもあわせてご覧ください。

同じ8月では、数日後の21日にも由来のはっきりした記念日があります。1877年に上野公園で開かれた博覧会にちなむ「噴水の日」で、こちらは食べものではなく、明治の日本が初めて目にした水の仕掛けにまつわる日です。

ビーフンの日の楽しみ方|家庭でできる3つのこと
特別な準備がいらないのが、この記念日のよいところです。夕食の献立をひとつ差し替えるだけで、その日らしい過ごし方になります。
1. 乾麺から作ってみる|戻し方の基本3ステップ
味付き商品を使えば数分で完成しますが、記念日なので乾麺から作ってみるのもおすすめです。手順は次の三つに整理できます。
ビーフンは商品ごとに太さが違い、戻し方も「熱湯で数分」「水に浸してから」「そのまま煮る」と分かれます。まずは袋の裏面を読むことが確実です。同じ売り場に並んでいても、必要な時間は倍近く変わることがあります。
炒めものに使う場合は、表示時間よりわずかに短めで引き上げ、水気をよく切ります。このあとフライパンで火が入るため、ここで戻しすぎると仕上がりがやわらかくなりすぎます。
具材に先に火を通しておき、最後に麺を加えて短時間で絡めます。長く炒めると麺が切れやすいので、菜箸ではなくトングで大きく返すと形が保てます。
2. 具材を変えて食べ比べる
ビーフンは味の主張が控えめなので、合わせる具材で表情が大きく変わります。同じ麺で二皿作り、食べ比べてみると違いがよくわかります。
- 定番の炒めもの:豚肉・キャベツ・にんじん・きくらげ
- 夏向けのさっぱり系:えび・もやし・ピーマン・レモン
- 汁ものにする:鶏だしのスープに、青菜と溶き卵を落として
- 残りごはん代わりに:前日のおかずを刻んで混ぜ、炒めビーフンに
暑さで食欲が落ちる時期でもあるため、汁ものにして温かいスープごといただく食べ方は、8月18日という日付とも相性がよい選び方です。
3. 「米への感謝」という原点に立ち返る
この記念日の目的は、原料である米への感謝でした。8月半ばは、地域によっては稲が穂を出し、実りへ向かう時期にあたります。田んぼの風景を思い浮かべながら食卓につくだけでも、日付の意味は十分に生きてきます。
子どもと過ごすなら、「米」の字を紙に書いて、どこが「八」でどこが「十八」かを一緒に探してみるのも楽しい時間になります。漢字の成り立ちと記念日が結びつくと、記憶にも残りやすくなります。
ビーフンの日は「麺を食べる日」であると同時に「米を思い出す日」。8月18日という日付そのものが、そのメッセージを表しています。

ビーフンの日についてよくある質問
- ビーフンの日は毎年8月18日ですか?
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はい、毎年8月18日で固定です。「米」の字を分解すると「八」と「十八」になることが由来なので、年によって日付が動くことはありません。2026年は火曜日にあたります。
- ビーフンの日は誰が決めたのですか?
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ビーフン協会が制定し、一般社団法人日本記念日協会に登録されています。原料である米への感謝と、ビーフンを広く知ってもらうことが目的です。
- ビーフンと春雨はどこが違うのですか?
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原料が違います。ビーフンは米粉から、春雨はじゃがいも・さつまいも・緑豆などのでんぷんから作られます。製法も、ビーフンは押し出し式、春雨は垂らして固める方式が中心で、食感も別ものです。
- ビーフンとフォーは同じものですか?
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どちらも米を原料としますが、別の麺です。ビーフンは中国南部発祥の細い丸麺、フォーはベトナム発祥で、生地を薄く広げてから切る平打ち麺です。フォーはスープ麺、ビーフンは炒めものに使われることが多い傾向があります。
- ビーフンは漢字でどう書きますか?
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「米粉」と書きます。中国語の発音が日本語に取り入れられる過程で「ビーフン」と読まれるようになりました。字のとおり、米の粉から作られる麺という意味です。
- 8月18日はほかに何の日ですか?
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1915年の第1回大会開催にちなむ「高校野球記念日」があります。また、毎月18日は「米食の日」とされており、こちらも「米」の字が「十」と「八」に分けられることが由来です。
まとめ
ビーフンの日は毎年8月18日。「米」という漢字が「八」と「十八」に分けられることから決められた、音ではなく字のかたちが由来の記念日です。制定したのはビーフン協会で、日本記念日協会に登録されています。
ビーフンは米粉から作られる細い麺で、いもや豆のでんぷんを使う春雨とも、平打ちのフォーとも別の食べものです。日本での歴史は1950年の神戸から始まり、1960年に生まれた焼ビーフンは長く販売され続けたブランドとしてギネス世界記録にも認定されました。
8月18日は、フライパンひとつで祝える記念日。麺をほぐしながら「これはお米だったんだ」と思い出せたら、この日の目的はもう果たされています。
