漫画の日はいつ?年3回ある理由と7月17日の由来を解説

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「今日は漫画の日らしい」と聞いて、いつのことだろうと思った方もいるかもしれません。じつは漫画の日は、年に3回もあります。しかも、それぞれ由来がまったく違います。

この記事では、3つの漫画の日がいつなのか、なぜ日付が分かれているのかを、由来とあわせてやさしく整理します。読み終えるころには、誰かに話したくなる小さな雑学が手に入るはずです。

3つの日付を先にまとめます。7月17日は1841年にイギリスで創刊された風刺雑誌「パンチ」にちなむ日、2月9日は手塚治虫の命日、11月3日はその誕生日で、文化の日とも重なります。

制定した団体もそれぞれ違います。どれが本家なのかと迷うところですが、3つに上下関係はありません。由来の違う記念日が並んでいるだけだと考えると、すっきり読み進められます。

目次

漫画の日はいつ?年に3回ある

結論から言うと、漫画に関する記念日は「7月17日」「2月9日」「11月3日」の3つがあります。それぞれ制定した団体も、由来となった出来事も別々です。まずは一覧で全体像をつかんでおきましょう。

カレンダーと開いた本を並べた落ち着いた雰囲気のイメージ写真
日付表記由来制定
7月17日漫画の日風刺雑誌「パンチ」の創刊日
2月9日漫画の日手塚治虫の命日まんだらけ
11月3日まんがの日文化の日・手塚治虫の誕生日日本漫画家協会ほか

表の「制定」欄が「―」になっているのは、7月17日を定めた団体を公開されている情報の中で確認できないためです。由来として語られる出来事ははっきりしている一方で、誰が記念日にしたのかまでは分かっていません。残る2つは制定した団体名が分かっており、この点も3つの性格の違いを表しています。

7月17日・2月9日・11月3日の一覧

表を見ると、2月9日と11月3日はどちらも手塚治虫にゆかりのある日だとわかります。一方で7月17日だけは、海外の出来事が由来になっています。同じ「漫画の日」でも、成り立ちがまるで違うのが面白いところです。

日付の並びにも特徴があります。2月・7月・11月と季節がばらけているため、1年のうち3回、漫画を思い出す機会があることになります。手帳に書き込むときは、由来を示す言葉を一言そえておくと、後から見返したときに区別しやすくなります。

なぜ3回もあるのか

理由はシンプルで、記念日を定めた団体がそれぞれ別だからです。日本では、記念日は国が一括して管理しているわけではありません。企業や団体が独自に制定できるため、同じテーマでも複数の日付が生まれることがあります。

漫画の日もまさにその一例です。古書店、漫画家の団体と、立場の違う人たちがそれぞれの思いで日付を選んだ結果、3つの記念日が並び立つことになりました。

3つもあると混乱しそうですが、由来ごとに分けて覚えると意外とすっきりしますよ。

同じ名前の記念日が複数あるのは、漫画に限った話ではありません。「電車の日」も全国共通の日付がなく、由来のちがう記念日がいくつも並んでいます。

7月17日の漫画の日|イギリスの風刺雑誌「パンチ」が由来

7月17日の漫画の日は、1841年のこの日にイギリスで絵入り風刺週刊誌「パンチ(Punch)」が創刊されたことにちなむとされています。日本の漫画そのものの記念日というより、近代的な風刺画・漫画の源流を記念する日という色合いが濃いのが特徴です。

3つの中で、由来になった出来事がもっとも古いのがこの日です。1841年は、日本では江戸時代の後期にあたります。国内の出来事ではない点も、ほかの2つと大きく違うところです。

1841年創刊の絵入り風刺週刊誌「パンチ」とは

「パンチ」は、政治や社会の出来事をユーモラスな絵とともに批評した週刊誌です。風刺の効いた絵入り記事が人気を集め、のちの漫画文化に大きな影響を与えたと考えられています。この創刊日が、7月17日を漫画の日とする根拠になっています。

創刊にたずさわったのは、ジャーナリストのヘンリー・メイヒューや編集者のマーク・レモンらです。正式な誌名は「Punch, or The London Charivari」で、毎週発行される雑誌でした。創刊から151年にわたって発行が続き、1992年にいったん休刊しています。

日本の「ジャパン・パンチ」と“ポンチ絵”の語源

じつはこの「パンチ」、日本ともつながりがあります。幕末から明治にかけて、横浜で「ジャパン・パンチ」という日本版のような風刺画雑誌が発行されました。

この「パンチ」がなまって「ポンチ」となり、風刺画や滑稽な絵を指す「ポンチ絵」という言葉が生まれたとされ、辞典類でも語源の有力な説として挙げられています。設計やアイデアのラフスケッチを「ポンチ絵」と呼ぶことがありますが、その語源はここにあります。

「ジャパン・パンチ」を発行したのは、イギリス人画家のチャールズ・ワーグマンです。1862年から1887年まで、およそ25年にわたって刊行されました。幕末から明治20年ごろにかけて、横浜の居留地から絵入りの風刺が発信され続けていたことになります。

ちょっと雑学:会議などで使う「ポンチ絵(ラフな概要図)」という言葉。そのルーツをたどると、150年以上前のイギリスの風刺雑誌にたどり着きます。7月17日は、その源流を思い出すのにぴったりの日です。

なお、7月17日には「東京の日」も重なっています。江戸が東京と改められたことにちなむ記念日で、同じ日付でもテーマはまったく違います。

2月9日の漫画の日|手塚治虫の命日に由来

2月9日の漫画の日は、漫画専門の古書店「まんだらけ」が制定した記念日です。この日は、「漫画の神様」とも呼ばれる手塚治虫が1989年に亡くなった命日にあたります。

手塚治虫は1928年11月3日に生まれ、1989年2月9日に60歳で亡くなりました。1989年は、1月8日に元号が昭和から平成へ変わった年です。改元から1か月ほどの時期にあたり、当時のニュースを記憶している方もいるでしょう。

まんだらけが制定した記念日

まんだらけは、漫画やアニメ関連の古書・グッズを扱う専門店として知られています。漫画文化を支えてきた立場から、日本の漫画に大きな足跡を残した人物の命日を記念日としました。

この日は「治虫忌」の名でも呼ばれます。文学の世界には、作家の忌日を「◯◯忌」と呼ぶ習わしが古くからあります。漫画家の名を冠した忌日が広まっているのは、作品が長く読み継がれてきたことの表れといえます。

古書店は、いま流通している本だけでなく、絶版になった作品を次の読者へ渡す役割も担っています。作品を読み継ぐという店の立場から見ると、命日を記念日にした選び方にも納得がいきます。

なぜ命日が記念日になったのか

命日を記念日にするのは、故人の功績をあらためて振り返り、その世界に感謝を向ける意味合いがあります。手塚治虫は数多くの作品と後進を残し、日本の漫画の発展に深く関わった人物として広く知られています。

その存在の大きさゆえに、亡くなった2月9日が、漫画そのものに思いをはせる一日として選ばれたと考えられます。

命日は毎年同じ日付から動かないため、記念日として続けやすいという面もあります。読み返す日をあらかじめ決めておけば、作品に触れる機会を毎年つくれます。

11月3日の「まんがの日」|文化の日と手塚治虫の誕生日

11月3日は、ひらがなで「まんがの日」と表記される記念日です。日本漫画家協会と出版社が中心となり、2002年に制定しました。国民の祝日である「文化の日」と重なっているのが大きな特徴です。

3つのうち、休日と重なるのはこの日だけです。文化の日は祝日法で「自由と平和を愛し、文化をすすめる」日と定められた国民の祝日で、多くの学校や会社が休みになります。時間の都合をつけやすい日でもあります。

日本漫画家協会が2002年に制定

この記念日は、漫画を日本を代表する文化として広く伝えていくことを目的に定められました。文化の日である11月3日が選ばれた背景には、漫画も立派な文化のひとつだという思いがあります。

さらに、この日は手塚治虫の誕生日でもあります。命日の2月9日とあわせて、11月3日もまた手塚治虫にゆかりの深い日となっています。

制定にあたっては、日本漫画家協会に出版社5社などが加わりました。制定されたのは2002年8月で、その年の11月3日から「まんがの日」として使われています。

ひらがな表記になっている理由

3つの記念日を並べると、11月3日だけが「まんがの日」とひらがな表記になっていることに気づきます。7月17日と2月9日は「漫画の日」と漢字で書かれるのが一般的です。

表記が分かれているのは、それぞれ別の団体が独自に名づけたためです。どれが正しいというわけではなく、由来ごとに呼び名が違うと考えておくとすっきりします。

手塚治虫にゆかりの2日:2月9日は命日、11月3日は誕生日。3つの漫画の日のうち2つが、ひとりの漫画家にちなんでいます。それだけ大きな存在だったことが伝わってきます。

記念日はどうやって決まる?漫画の日から見るしくみ

日付が3つに分かれた背景には、日本の記念日の決まり方があります。国民の祝日は法律で定められますが、それ以外の記念日には国の許可も届け出も必要ありません。企業や団体、個人が自分で決めて発信できるためです。

その中で目安になるのが、一般社団法人日本記念日協会が運営する記念日登録制度です。申請して認められた記念日は協会に登録され、一覧として公開されます。ただし登録は義務ではないため、登録のない記念日が広く知られていることもあります。

登録は申請と審査を経て決まる

協会の登録制度では、記念日の名称・日付・由来・目的・活動の予定などを申請書に記入して提出します。提出された内容は協会の審査を経て、認められた場合に登録の通知が届く流れです。

申請すれば必ず通るわけではありません。認められなかった場合に、その理由が示されるとは限らない点も、協会が案内しています。

申請できるのは業界団体や企業だけではなく、個人も含まれます。前に触れたとおり、同じテーマで別々の団体がそれぞれ申請できるため、漫画のように名前の近い記念日が複数並ぶことが起こります。

制定した人がわからない記念日もある

7月17日の漫画の日は、由来こそ「パンチ」の創刊日で共通していますが、誰がいつ記念日にしたのかは、公開されている情報の中では確認できませんでした。制定した主体がはっきりしないまま、暦の読み物や記念日の一覧を通じて広まった形です。

こうした記念日は珍しくありません。出どころが確認できないときは、「◯◯が由来とされる日」と幅を持たせて受け取っておくと安心です。人に話すときも、由来と制定者を分けて伝えると誤解が生まれにくくなります。

同じ名前の記念日が複数あっても、どれかが取り消されるわけではありません。由来ごとに別々の日として並んでいるだけです。

漫画の日の楽しみ方

漫画の日は、特別な準備がいらない気軽な記念日です。難しく考えず、漫画にほんの少し触れる時間をつくるだけで十分に楽しめます。ここでは、肩の力を抜いて過ごせる方法を紹介します。

3つの日付は性格が違うので、過ごし方も少しずつ変えられます。7月17日は風刺画や海外の絵をのぞく日、2月9日は手塚作品を読み返す日、11月3日は休みを生かしてじっくり読む日、といった具合です。どれか1つを選べば、その日の過ごし方が決まります。

積んだままの漫画を開いてみる

買ったまま読めていない、いわゆる「積読」になっている漫画はありませんか。漫画の日は、そんな一冊を開くよいきっかけになります。最後まで読まなくても、パラパラとめくるだけでも気分転換になります。

読み切ることを目標にしなくてかまいません。1巻だけ、最初の数ページだけと決めておけば、途中でやめても心残りになりにくくなります。表紙をながめて買った当時のことを思い出すのも、その日ならではの読み方です。

図書館・電子書籍セールをのぞく

お金をかけずに楽しみたいなら、図書館を利用するのも手です。漫画をそろえている図書館も増えています。電子書籍ストアでは、記念日にあわせてセールやキャンペーンが行われることもあるので、のぞいてみると新しい作品との出会いがあるかもしれません。

図書館で探すときは、蔵書検索で作品名を先に調べておくとスムーズです。学習漫画や郷土資料としてそろえている館もあり、書店とは並び方が違います。電子書籍のセールは期間が短いものも多いため、気になる作品はお気に入りに登録しておくと逃しにくくなります。

よくある質問

漫画の日は結局どれが正式なのですか?

どれが正式という決まりはありません。7月17日・2月9日・11月3日はいずれも別の団体が独自に定めた記念日で、それぞれに由来があります。目的に応じて使い分けられています。

「漫画の日」と「まんがの日」は違うものですか?

表記の違いは制定した団体の違いによるものです。7月17日と2月9日は「漫画の日」、11月3日は「まんがの日」と呼ばれるのが一般的です。意味するテーマは同じ漫画です。

手塚治虫の誕生日と命日はいつですか?

誕生日が11月3日、命日が2月9日です。どちらも漫画の日・まんがの日と重なっており、日本の漫画史における大きな存在であったことがうかがえます。

3つの漫画の日は毎年同じ日付ですか?

いずれも固定の日付で、年によって移動することはありません。ただし11月3日は国民の祝日と同じ日なので、日曜にあたる年は翌日が振替休日になります。7月17日と2月9日のほうは、平日であれば通常どおりの一日です。

記念日の由来を自分で確かめたいときは、どこを見ればよいですか?

まずは制定した団体の公式サイトを探し、次に日本記念日協会の登録記念日の一覧を見てみましょう。企業や自治体の発表が残っていれば、制定された年まで分かることもあります。気になった記念日を1つずつたどっていくと、成り立ちの違いが見えてきます。

まとめ

漫画の日は年に3回あり、それぞれ由来が異なります。最後にもう一度、要点を整理しておきましょう。

  • 7月17日:イギリスの風刺雑誌「パンチ」創刊日にちなむ。「ポンチ絵」の語源にもつながる
  • 2月9日:手塚治虫の命日。古書店まんだらけが制定
  • 11月3日:文化の日であり手塚治虫の誕生日。日本漫画家協会などが2002年に制定

この記事のまとめ:3つの日付は、団体ごとの思いから生まれたものです。7月17日は漫画の源流を、2月9日と11月3日は手塚治虫という存在を記念しています。由来を知ると、いつもの漫画がまた少し違って見えてきます。

3つの由来のうち、いちばん意外に感じたものを1つだけ覚えておくと、次に「今日は漫画の日」と聞いたときにすぐ話せます。7月17日ならポンチ絵の話、2月9日と11月3日なら手塚治虫の話が入り口になります。日付の雑学は、雑談にちょうどよい軽さです。

ほかの7月の記念日や行事もあわせてチェックすると、季節の楽しみがぐっと広がります。気になった日をきっかけに、暮らしの中の小さな“今日は何の日”を集めてみてはいかがでしょうか。

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