暦の上で「白露(はくろ)」という言葉を見かけて、どんな意味なのか気になった方も多いのではないでしょうか。白露は二十四節気のひとつで、朝晩の空気がひんやりし始め、秋の深まりを感じるころを指します。
この記事では、白露の読み方と意味、2026年はいつなのか、そしてこの時期ならではの季節の楽しみ方までをやさしく解説します。
結論から先にお伝えすると、2026年の白露は9月7日(月)です。期間としてとらえる場合は、次の秋分の前日にあたる9月22日(火)までが白露のころにあたります。日付が年によって前後する理由、この半月に巡る七十二候、手紙で使う「白露の候」の使い方まで、順を追って確認していきましょう。
白露(はくろ)とは?まずは意味と読み方をチェック
白露とは、草花に降りた露が白く輝いて見えるころを表す、二十四節気のひとつです。夜のあいだに気温が下がり、空気中の水蒸気が冷やされて水滴になる。その様子から名づけられました。
二十四節気全体では15番目にあたる節気です。もともとは中国で生まれた季節の区切りで、日本には暦とともに伝わりました。田畑の作業や衣食を切り替える物差しとして、暮らしのなかに根づいてきた言葉です。夏の名残と秋の気配が入れかわる境目にあたるため、同じ一日でも日中と朝晩でまったく違う季節に感じられることがあります。
白露の読み方は「はくろ」
白露は「はくろ」と読みます。「しらつゆ」と読むこともありますが、二十四節気を指す場合は「はくろ」が一般的です。
ちなみに「しらつゆ」は、和歌などで実際の白い露そのものを表すときに使われてきた読み方です。同じ漢字でも、暦の用語としては「はくろ」と覚えておくとよいでしょう。
読み間違えやすいのが「はくつゆ」「しろつゆ」といった読み方で、暦の用語としてはどちらも使いません。式辞やスピーチで「白露の候」を声に出す場面では、「はくろのこう」と読めば間違いありません。ふりがなを振るときも同じで、公的な文書やあいさつ状では「はくろ」で統一されています。
白露の意味|草に白い露が結ぶ頃
白露の「白」は露の色を、「露」は文字どおり朝露をあらわしています。夜のうちに大気がぐっと冷え込むと、草木の葉に水滴がつき、朝日に照らされて白く輝く。そんな光景が見られる季節、という意味です。
日中はまだ暑さが残るものの、朝晩はしのぎやすくなってくる。暑さと涼しさが入れ替わっていく、季節の変わり目にあたります。
露が結ぶのは、よく晴れて風の弱い夜です。地表の熱が空へ逃げていくことで地面の近くだけが冷え、含みきれなくなった水蒸気が草の葉で水滴に変わります。雲の多い夜や風の強い夜は冷え込みが弱く、翌朝の露も少なめです。前日の夕方に空が澄んでいたら、翌朝は白露らしい景色に出会える可能性が高いということになります。
白露のことば:「白」は露の色、「露」は朝露。夜の冷え込みで草花に結んだ露が、朝日に白く輝く頃を意味します。
2026年の白露はいつ?期間はいつからいつまで
2026年の白露は9月7日(月)です。二十四節気は日付が固定ではなく、年によって1日ほど前後します。まずは2026年の日付から確認していきましょう。
日数にすると16日間で、これが暦のうえでの「白露のころ」です。1日を指したいときは9月7日、季節の区切りとして使いたいときは9月下旬の手前までと覚えておくと迷いません。
2026年の白露は9月7日
二十四節気には「その日1日を指す使い方」と「次の節気までの期間を指す使い方」の2通りがあります。
- 特定の日として:2026年は9月7日(月)
- 期間として:9月7日ごろ〜9月22日ごろ(次の秋分の前日まで)
暦の上ではこの半月ほどが「白露のころ」となります。カレンダーに「白露」と書かれている場合は、多くがその始まりの日を指しています。
曜日で見ると、2026年の白露は月曜日にあたります。期間の最終日は9月22日(火)、その翌日の9月23日(水)は秋分の日で祝日です。手元のカレンダーで秋分の日を先に見つけ、そこから半月ほどさかのぼると白露の始まりにたどり着きます。予定表に書き込むなら、9月7日と9月22日の2か所に印をつけておくと分かりやすくなります。
白露の日付が年によって動く理由|定気法と暦要項
二十四節気の日付は、太陽が空のどの位置にあるかで決まります。太陽が1年かけて空を一周する道すじ(黄道)を360度に分け、春分の位置を0度として数えたとき、165度の地点を太陽が通過する日が白露にあたります。この決め方は定気法(ていきほう)と呼ばれ、現在の日本の暦もこの方式を採用しています。
1年の長さは約365.2422日で、カレンダーの365日とぴったり同じではありません。そのため節気を迎える瞬間は毎年およそ6時間ずつ後ろへずれていき、うるう年でいったん前へ戻ります。白露が9月7日と8日のあいだで前後するのは、このずれの積み重ねによるものです。
その年の正確な日付は、国立天文台が前年の2月に発表する「暦要項(れきようこう)」で確定し、官報にも掲載されます。2026年分は2025年2月3日に発表され、白露は9月7日、秋分の日は9月23日と示されました。先の年の日付まで確かめたいときは、この暦要項を見るのが確実です。

白露の前後の節気(処暑・秋分)と暦の位置づけ
二十四節気は、1年を24等分して季節の移ろいをあらわしたものです。白露は秋の節気の3番目にあたり、前後は次のように並びます。
| 節気 | 2026年の日付 | 意味の目安 |
|---|---|---|
| 処暑(しょしょ) | 8月23日ごろ | 暑さがおさまる頃 |
| 白露(はくろ) | 9月7日 | 草に白い露が結ぶ頃 |
| 秋分(しゅうぶん) | 9月23日ごろ | 昼と夜の長さがほぼ等しくなる頃 |
処暑で暑さのピークが過ぎ、白露で朝晩の涼しさがはっきりしてくる。そして秋分で本格的な秋へ。白露は、夏から秋へバトンをつなぐ節目にあたります。
さらに先まで並べると、白露の2つあとに控えるのが寒露(10月8日ごろ)です。同じ「露」の字でも、白露は露が白く光り始めるころ、寒露は露が冷たさを増すころを指します。ひと月の差で言葉が変わっていくところに、季節が深まる速さがあらわれています。

白露のころの七十二候|3つの季節の移ろい
二十四節気をさらに3つに分けたものが「七十二候(しちじゅうにこう)」です。白露の期間も、約5日ごとに3つの候へと移り変わっていきます。それぞれに情景が浮かぶような、美しい名前がつけられています。
ひとつの節気を初候・次候・末候の3つに分ける形で、1つの候はおよそ5日間です。中国から伝わったあと、日本では気候に合う内容へ作り直されたものが使われてきました。草花や鳥の様子がそのまま名前になっているため、短い言葉のなかに景色が立ちあがります。
初候:草露白(くさのつゆしろし)
9月7日ごろからの候です。草に降りた露が、白く光って見えるころ。白露の名前そのものを表すような、みずみずしい情景です。
読み方は「くさのつゆしろし」で、「くさつゆしろし」と読まれることもあります。2026年は9月7日ごろから11日ごろまでがこの候にあたります。露は日が高くなると蒸発して消えてしまうので、探すなら朝の早い時間帯がねらい目です。芝生や田んぼのあぜ道など、丈の低い草が広がる場所ほど見つけやすくなります。
次候:鶺鴒鳴(せきれいなく)
9月12日ごろからの候です。セキレイという水辺の鳥が鳴き始めるころを指します。長い尾を上下に振りながら歩く姿が特徴の鳥です。
2026年は9月12日ごろから16日ごろまでがこの候です。尾を上下に振る動きから「石たたき」という別名でも呼ばれてきました。水辺の鳥とされていますが、駐車場や公園の広場など、街なかで歩いている姿を見かけることも珍しくありません。名前を知っていると、聞き慣れた鳴き声からも季節の進みに気づけます。
末候:玄鳥去(つばめさる)
9月17日ごろからの候です。春にやってきたツバメが、南の暖かい地域へと帰っていくころ。渡り鳥の動きからも、季節が確かに秋へ向かっていることが感じられます。
「玄鳥(げんちょう)」は黒い鳥という意味で、ツバメを指す古い呼び名です。春の清明のころには「玄鳥至(つばめきたる)」という候があり、去っていく秋の候とちょうど対になっています。2026年は9月17日ごろから21日ごろまでがこの候です。軒先の巣が静かになっていたら、それも季節が動いたしるしといえます。

初候・次候・末候と名前をたどるだけで、白露の半月がゆっくり秋へ進んでいく様子が目に浮かびますね。


白露のころの季節の楽しみ方
白露は、味覚も景色も少しずつ秋めいてくる時期です。旬の食べ物や見頃の花を知っておくと、暮らしのなかで季節の移ろいをより楽しめます。
この時期の楽しみは、遠くへ探しにいかなくても身近に現れます。買い物かごの中身、通勤路の草むら、手紙の書き出し。ここでは旬の味覚、見ごろの花、時候の挨拶の3つに分けて、白露ならではの季節の感じ方を見ていきます。どれも特別な準備はいらず、いつもの行動に少しだけ目を向ければ気づけるものばかりです。


旬の食べ物(秋の味覚)
白露のころは、秋の実りが出そろい始めます。食卓でも季節を感じやすくなる時期です。
- 果物:ぶどう、梨、いちじく
- 野菜・きのこ:さつまいも、里芋、しめじ
- 魚:さんま、いわし
スーパーの棚がだんだん秋色に変わっていくのも、この時期ならではの楽しみです。
旬の食材には「走り・盛り・名残」という見方があります。白露のころは、夏野菜の名残と秋の実りの走りがちょうど重なる時期です。同じ売り場になすやきゅうりとさつまいもが並ぶのは、この半月ならではの光景といえます。どれを買うか迷ったら、走りのものをひとつだけ選んで季節の入り口を味わう、という選び方もあります。
見頃の花・秋の七草
白露のころは「秋の七草」が見頃を迎えます。春の七草が食べて楽しむものなのに対し、秋の七草は目で見て楽しむものとされています。
- 萩(はぎ)
- 薄(すすき)
- 葛(くず)
- 撫子(なでしこ)
- 女郎花(おみなえし)
- 藤袴(ふじばかま)
- 桔梗(ききょう)
野原や庭先でこれらの花を見かけたら、秋の入り口が近いサインです。
この七つの草花は、万葉集に収められた山上憶良(やまのうえのおくら)の歌に由来するとされています。歌に詠まれた「朝顔」が何を指すかについては諸説があり、桔梗とする説がよく知られています。七草すべてを自生の状態で見るのは難しくなりましたが、萩やすすきなら公園や河川敷でも出会えます。


白露の候|時候の挨拶での使い方
手紙やメールの書き出しに使う時候の挨拶にも、白露は登場します。「白露の候(はくろのこう)」という形で、9月上旬〜中旬の改まった挨拶文に用いられます。
時候の挨拶の例
「白露の候、皆さまにはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」
使える時期の目安は、白露に入る9月7日ごろから、次の秋分(9月22日ごろ)までです。
気をつけたいのは、9月上旬でも厳しい残暑が続く年があることです。相手の住む地域の様子に合わせて、「残暑の候」を選んだほうがなじむ場合もあります。また「白露の候」は書き言葉なので、会話や電話でのあいさつには使いません。改まった手紙やビジネス文書の書き出しに向いた表現だと考えておくとよいでしょう。


白露のころに重なる行事と暮らしの準備
白露の半月には、節句や祝日、農事の目安となる暦日が集まります。2026年は9月7日から22日までが白露の期間で、そのあいだに重陽の節句と敬老の日が入ります。行事の日付を先に押さえておくと、贈り物の準備や連休の予定を立てやすくなります。さらにこの半月は、暦のうえで台風への注意が向けられてきた時期にもあたります。季節の変わり目ならではの備えとあわせて見ていきましょう。
重陽の節句(9月9日)|菊を楽しむ節句
9月9日の重陽の節句は、人日・上巳・端午・七夕と並ぶ五節句のひとつです。もっとも大きい陽の数とされる9が重なる日にあたることから、この名がつきました。菊を飾ったり、菊の花びらを浮かべたお酒を味わったりする習わしがあり、「菊の節句」とも呼ばれます。
栗ご飯を食べる地域もあり、「栗の節句」という呼び名も残っています。2026年の9月9日は水曜日で、白露に入って3日目にあたる日です。ひな祭りや端午の節句にくらべると知られていませんが、白露の期間を意識するきっかけにしやすい行事です。


敬老の日と秋分の日|2026年は5連休になる
敬老の日は9月の第3月曜日で、2026年は9月21日(月)です。翌9月22日(火)は前後を祝日に挟まれるため「国民の休日」となり、9月23日(水)が秋分の日にあたります。9月19日(土)から数えると5日続けての休みで、白露の期間の終わりとちょうど重なります。
帰省や遠出を考えているなら、宿や交通の手配は早めに動くほうが安心です。贈り物を送る場合も、連休に入る前に届くよう日程を逆算しておくと落ち着いて準備できます。白露の始まりである9月7日を目印にすると、2週間の余裕をもって動き出せます。


衣替えと台風への備え
立春から数えて210日目・220日目にあたる「二百十日」「二百二十日」は9月の上旬から中旬ごろにあたり、暦のうえでは古くから台風への警戒日とされてきました。実際にこの時期は台風が近づきやすく、ベランダの物やゴミ箱を室内に入れる、雨どいの落ち葉を取り除くといった備えが役立ちます。
衣類は、薄手の羽織を1枚だけ玄関やかばんに用意しておくと、朝晩の冷えに対応できます。寝具も、タオルケットから薄手の掛け布団へ切り替えるかどうかを考え始めるころです。一度に全部を入れ替えず、朝晩に使うものから順に切り替えていくと、暑さがぶり返した日にも困りません。
白露に関するよくある質問
- 白露は「はくろ」と「しらつゆ」どちらで読みますか?
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二十四節気を指す場合は「はくろ」と読みます。「しらつゆ」は白い露そのものを表す和歌などでの読み方です。
- 白露は毎年同じ日ですか?
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いいえ。二十四節気は太陽の動きをもとに決まるため、年によって1日ほど前後します。2026年は9月7日です。
- 白露と秋分はどう違いますか?
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白露は草に白い露が結ぶ頃、秋分は昼と夜の長さがほぼ等しくなる頃を指します。白露のほうが約半月早い節気です。
- 2027年以降の白露の日付はどこで調べられますか?
-
9月7日か8日のどちらかになる年がほとんどですが、確定した日付は国立天文台の暦要項で調べられます。暦要項は前年の2月に発表されるため、たとえば2028年分は2027年の2月を待つことになります。市販のカレンダーより早く確認したいときに役立ちます。
- 二十四節気の日付は旧暦と関係がありますか?
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太陽の位置で決まる二十四節気と、月の満ち欠けで日付が決まる旧暦は、もともと別の仕組みです。旧暦のなかで季節が大きくずれないようにするために、両者は組み合わせて使われてきました。そのため新暦のカレンダーでも、白露は毎年ほぼ同じ時期にやってきます。
まとめ|白露は秋本番へ向かう季節の節目
白露は、朝露が白く輝き始める季節をあらわす二十四節気です。2026年は9月7日にあたり、夏の暑さから秋の涼しさへと移り変わる節目にあたります。
- 読み方は「はくろ」。暦の用語では「しらつゆ」とは読まない
- 2026年の白露は9月7日(月)、期間は9月22日(火)まで
- 日付は太陽黄経165度で決まり、年により9月7日か8日で前後する
- 期間中は草露白・鶺鴒鳴・玄鳥去の3つの候が巡る
- 重陽の節句(9月9日)と敬老の日(9月21日)が期間に重なる
この記事のまとめ:白露の読み方は「はくろ」、意味は草に白い露が結ぶ頃。2026年は9月7日で、期間は秋分前日の9月22日ごろまで。七十二候や秋の七草とともに、季節の移ろいを楽しめる時期です。
まずはカレンダーの9月7日に印をつけ、その前後で朝の空気がどう変わるかを確かめてみてください。手紙を書く予定があるなら、書き出しに「白露の候」を使えるうちに投函するのがおすすめです。連休の予定を立てるなら、9月19日からの5日間を先に押さえておくと動きやすくなります。
朝晩の空気が少しひんやりしてきたら、それは白露のサインかもしれません。草花に降りた露に目を向けて、秋の入り口を感じてみてくださいね。




















