5月の七十二候|立夏・小満に巡る6つの候の意味と2026年の日付

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5月の七十二候は、立夏に属する3つ(蛙始鳴・蚯蚓出・竹笋生)と、小満に属する3つ(蚕起食桑・紅花栄・麦秋至)の合わせて6つ。2026年は5月5日の立夏から始まり、6月4日まで初夏の自然の移ろいをきめ細かく伝えてくれます。

5月のカレンダーをめくると、ふと目にする「七十二候」という言葉。読み方も難しく、何を表しているのか分かりにくいですよね。じつは七十二候は、二十四節気をさらに3つに分けた古い暦で、季節のうつろいを5日ごとに切り取ったものなのです。

この記事では、2026年の5月に巡る6つの七十二候を、読み方・意味・時期つきで一覧で解説します。漢字の由来や旬の風物まで知れば、いつもの5月がもっと豊かに感じられるはずです。

5月の田園風景や新緑のイメージ写真
目次

5月の七十二候とは?立夏と小満に巡る6つの候

5月の七十二候は、立夏の3候と小満の3候、あわせて6つあります。立夏は5月5日から、小満は5月21日からはじまり、初夏の自然の表情を5日ごとに描写しているのが特徴です。

七十二候の基本|二十四節気をさらに3つに分けた暦

七十二候(しちじゅうにこう)とは、1年を72に分けた季節の暦です。二十四節気のそれぞれを「初候」「次候」「末候」の3つに細かく区切り、約5日ごとに季節の移り変わりを表します。

もとは古代中国で生まれましたが、日本では江戸時代に渋川春海らが日本の気候に合うよう改訂しました。動植物の名前や自然現象を組み合わせた候名が多く、声に出して読むだけで季節の情景が浮かんでくるのが魅力です。

「蛙が鳴き始める」「みみずが地上に出る」みたいに、生きものの動きで季節を表すのが面白いですよね。

5月の七十二候一覧表(2026年の日付つき)

2026年の5月に巡る6つの候を、時期順に並べると以下のようになります。読み方を覚えれば、カレンダーで七十二候を見かけたときにすぐ意味を思い出せるようになります。

候の番号候名読み方2026年の時期
第十九候(立夏・初候)蛙始鳴かわずはじめてなく5月5日〜9日頃
第二十候(立夏・次候)蚯蚓出みみずいずる5月10日〜14日頃
第二十一候(立夏・末候)竹笋生たけのこしょうず5月15日〜20日頃
第二十二候(小満・初候)蚕起食桑かいこおきてくわをはむ5月21日〜25日頃
第二十三候(小満・次候)紅花栄べにばなさかう5月26日〜30日頃
第二十四候(小満・末候)麦秋至むぎのときいたる5月31日〜6月4日頃

立夏と小満そのものの意味については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

立夏の七十二候|5月前半に巡る3つの候

立夏の七十二候は、生きものの活動が一気に活発になる初夏の様子を描いています。蛙の声、みみずの動き、竹の子の力強い成長と、目に見える自然の変化が次々に出てくるのが特徴です。

第十九候「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」5月5日〜9日頃

立夏の初候は「蛙始鳴」。冬眠から目覚めた蛙が、田んぼで鳴き始める頃を指します。「蛙(かわず)」は古語で蛙の総称ですが、特に田植えの時期に鳴くアマガエルやトノサマガエルをイメージすると分かりやすいです。

この時期はちょうど田んぼに水が張られはじめ、繁殖期を迎えた蛙が雄から雌へ求愛の鳴き声を響かせます。夕暮れの田んぼに広がる蛙の合唱は、初夏の風物詩のひとつです。

第二十候「蚯蚓出(みみずいずる)」5月10日〜14日頃

立夏の次候は「蚯蚓出」。地中で冬を越したミミズが、地上に出てくる頃を表しています。他の生きものに比べて遅めに活動を始めるのが、ミミズの特徴です。

ミミズは土を耕し、落ち葉を分解して肥料に変える「自然の耕運機」とも呼ばれる存在。畑や庭でミミズを見かけたら、土が健康に育っている証でもあります。雨上がりに地表に這い出てくる姿を見る機会が増えるのも、この時期です。

第二十一候「竹笋生(たけのこしょうず)」5月15日〜20日頃

立夏の末候は「竹笋生」。たけのこが土から顔を出す頃を指します。「笋」は若い竹、つまりたけのこのこと。一日に何十センチも伸びる勢いから、生命力の象徴とされてきました。

ただし、八百屋に並ぶ「孟宗竹(もうそうちく)」のたけのこは3〜4月が旬で、5月のたけのこは「真竹(まだけ)」や「淡竹(はちく)」が中心になります。真竹はあくが少なく、香り高いのが特徴です。

たけのこ豆知識

5月に出回るたけのこは、3〜4月の孟宗竹に比べて細長く、あっさりとした味わいです。竹林の整備のために掘られたものが市場に出ることも多く、季節限定の味として親しまれています。

小満の七十二候|5月後半に巡る3つの候

小満の七十二候は、農作業や暮らしと結びついた候名が並びます。蚕、紅花、麦という、かつての日本人の生活を支えた植物や生きものが登場し、初夏の実りの始まりを伝えてくれます。

第二十二候「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)」5月21日〜25日頃

小満の初候は「蚕起食桑」。蚕が桑の葉を盛んに食べはじめる頃を指します。「起きて」とあるのは、卵から孵った蚕が活動を始めるという意味です。

日本では古くから養蚕が盛んで、絹織物の原料となる蚕は大切に育てられてきました。皇居でも、皇后さまが代々養蚕を続けていることで知られています。蚕が桑の葉を食べる音は「春雨のよう」と表現されるほど繊細で、養蚕農家にとっては愛おしい音色だったといいます。

第二十三候「紅花栄(べにばなさかう)」5月26日〜30日頃

小満の次候は「紅花栄」。紅花が一面に咲き誇る頃という意味です。ただし、実際の紅花の開花は7月頃が中心で、暦上の時期とは少しずれがあります。これは、もとの中国の暦をそのまま使った名残です。

紅花は古くから染料や口紅の原料として珍重されてきた花で、山形県の県花にもなっています。アザミに似た黄色からオレンジ色に変わる花姿は、初夏の野に華やかさを添えます。万葉集にも「紅花」を詠んだ歌が残っているほど、日本人にとって馴染み深い植物です。

第二十四候「麦秋至(むぎのときいたる)」5月31日〜6月4日頃

小満の末候は「麦秋至」。麦が黄金色に実り、収穫の時期を迎える頃です。「秋」とついていますが、これは「麦にとっての実りの秋」という意味で、季節の秋とは関係ありません。

5月末から6月初めにかけて、麦畑は遠くからでも分かるほど一面の黄金色に染まります。この景色は「麦秋(ばくしゅう)」と呼ばれ、俳句や絵画の題材としても親しまれてきました。麦の収穫が終わると、次は田植えの本格的なシーズンに入ります。

黄金色に実った麦畑のイメージ写真

5月の七十二候を暮らしに取り入れるヒント

5月の七十二候は、ただ眺めるだけでも美しい暦ですが、暮らしの中で少し意識すると、毎日がぐっと豊かになります。旬の食材を味わったり、季語として手紙に添えたりと、現代でも楽しめる活かし方を紹介します。

旬の食材で味わう|筍・新茶・初鰹

5月は旬の食材が一気に増える季節。七十二候の「竹笋生」にちなんで真竹のたけのこを若竹煮にしたり、新茶の香りを楽しんだりと、舌で季節を味わう方法はたくさんあります。

  • 真竹のたけのこ:5月中旬以降が旬。あく抜きが軽くて済みます
  • 新茶:八十八夜(2026年は5月2日)を過ぎたあたりから出回ります
  • 初鰹:「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」の俳句でも知られる初夏の味覚
  • そら豆・グリーンピース:旬は短く、5月から6月初旬がピークです

季語・俳句として楽しむ

七十二候の言葉は、そのまま季語として俳句や手紙に使えます。「蛙鳴く」「みみず出づ」「麦の秋」などは、初夏の挨拶文にもふさわしい表現です。

「拝啓 麦秋の候、皆さまにはますますご清祥のこととお慶び申し上げます」というふうに、ビジネス文書の頭語にも使えますよ。

5月に使える季語をもっと知りたい方は、こちらの一覧記事も参考になります。

庭やベランダで感じる季節の移ろい

七十二候は、特別な場所に出かけなくても感じられる季節の暦です。庭やベランダ、近所の公園を歩くだけで、候の風景に出会えます。

雨上がりの土の上にミミズを見つけたら「蚯蚓出」の頃、たけのこをスーパーで見かけたら「竹笋生」の頃、というふうに、日常のちょっとした発見を七十二候と結びつけてみると、暦が一気に身近になります。

5月の七十二候についてよくある質問

七十二候はいつ誰が決めたの?

もとは古代中国で生まれた暦で、紀元前の文献にも記述があります。日本では江戸時代の天文学者・渋川春海らが、日本の気候や動植物に合うように改訂し、現在使われている「本朝七十二候」のかたちになりました。

「蛙始鳴」のかえるは何のかえる?

特定の種類を指してはおらず、田んぼで鳴き始める蛙全般のことです。一般的にはアマガエルやトノサマガエルなど、田植え期に水辺で鳴く種類をイメージするとよいでしょう。

「麦秋」は秋なのに5月なのはなぜ?

「麦秋」の「秋」は季節の秋ではなく、「麦にとっての収穫の季節」という意味です。麦は秋に種をまき、初夏に実るため、麦にとっての実りの秋が5月末〜6月初めにあたります。

七十二候と二十四節気の違いは?

二十四節気は1年を24に分けたもので、立夏・小満・夏至など、ニュースでもよく聞く名前です。七十二候はそれぞれの節気をさらに3つに分けたもので、よりきめ細かく季節の変化を表します。

まとめ|5月の七十二候で初夏の移ろいを感じよう

5月の七十二候は、立夏の3候(蛙始鳴・蚯蚓出・竹笋生)と小満の3候(蚕起食桑・紅花栄・麦秋至)の6つで構成されています。それぞれが約5日ごとに巡り、初夏の自然の表情を細やかに描き出します。

蛙が鳴き、ミミズが出て、たけのこが伸び、蚕が桑を食べ、紅花が咲き、麦が実る。生きものと植物のリレーで季節を語る5月の七十二候は、自然と暮らしの距離が近かった日本の感性そのもの。今日の風景を七十二候に重ねてみると、いつもの5月が少し違って見えてきます。

5月全体の風物詩や行事もあわせて知りたい方は、以下の記事もどうぞ。

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