カレンダーで「歯ブラシの日」という記念日を見かけて、いつのことだろうと気になった方も多いのではないでしょうか。歯みがきは毎日していても、歯ブラシそのものに目を向ける機会はなかなかありません。
この記事では、歯ブラシの日の日付と由来、毎月8日の「歯ブラシ交換デー」との違い、江戸時代の房楊枝から今の歯ブラシに至るまでの歴史をまとめます。8月24日にほかにどんな記念日があるか、歯にまつわる記念日にはどんなものがあるかも整理しました。
先に結論をお伝えすると、歯ブラシの日は8月24日です。「ハ(8)ブ(2)ラシ(4)」と読む語呂合わせが由来で、歯ブラシを使った歯みがきを広めることを目的に制定されました。洗面所の歯ブラシを見直すきっかけの日、と考えると分かりやすい記念日です。
歯ブラシの日は8月24日|由来は「ハ・ブ・ラシ」の語呂合わせ
歯ブラシの日は8月24日です。数字を「ハ(8)ブ(2)ラシ(4)」と読む語呂合わせから、この日付が選ばれました。歯にちなむ記念日は「8」を歯に見立てたものが多く、この日もその一つにあたります。
記念日としての基本情報は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日付 | 8月24日 |
| 由来 | 「ハ(8)ブ(2)ラシ(4)」の語呂合わせ |
| 制定 | 株式会社オーラルケア |
| 登録 | 一般社団法人日本記念日協会に認定・登録 |
| 目的 | 歯ブラシによる歯みがきを普及させ、口腔ケアへの関心を高めること |
語呂の切り方に注目すると、8が「ハ」、2が「ブ」、4が「ラシ」にあたります。数字3つで「ハブラシ」をひと息に読ませる形で、記念日の語呂合わせとしてはかなりきれいにはまった例といえるでしょう。
歯ブラシの日は8月24日。歯の記念日でおなじみの「8」に、「ブ(2)ラシ(4)」が続く語呂合わせが由来です。
制定したのは歯科用品メーカーのオーラルケア
歯ブラシの日を制定したのは、株式会社オーラルケアです。歯科医院向けの予防歯科の用品を手がけている会社で、歯ブラシや歯みがき剤、デンタルフロスなどを扱っています。
制定の目的は、歯ブラシを使った歯みがきをもっと広め、口の中の健康への関心を高めてもらうことにあります。治療より前の「毎日の手入れ」に光を当てた記念日、という位置づけです。
記念日は一般社団法人日本記念日協会に認定・登録されています。企業が自社の商品そのものではなく、道具のカテゴリー全体を対象にして日付を取っているところが、この記念日の特徴といえます。

毎月8日の「歯ブラシ交換デー」との違い
歯ブラシにまつわる記念日には、もう一つ「歯ブラシ交換デー」があります。こちらは毎月8日で、年に1回の歯ブラシの日とは制定した会社も目的も異なります。
| 歯ブラシの日 | 歯ブラシ交換デー | |
|---|---|---|
| 日付 | 8月24日(年1回) | 毎月8日 |
| 由来 | ハ(8)ブ(2)ラシ(4) | 歯=ハ(8) |
| 制定 | 株式会社オーラルケア | ライオン株式会社 |
| ねらい | 歯みがきの普及と口腔ケアへの関心 | 月に一度、歯ブラシを取りかえる習慣づくり |
歯ブラシ交換デーは、ライオン株式会社が制定し、2017年(平成29年)12月に日本記念日協会の認定を受けました。毎日使う歯ブラシは少しずつ毛先が開き、汚れを落とす力が落ちていきます。そこで「月に一度は取りかえよう」と呼びかけるために設けられた日です。
8月24日はほかにもこんな記念日がある
8月24日には、歯ブラシの日のほかにもいくつかの記念日が重なっています。語呂合わせもあれば、人物の誕生日にちなむものもあり、由来の付け方が一日のなかでばらけているのがおもしろいところです。
| 記念日 | 由来 |
|---|---|
| 愛酒の日 | 酒を愛した歌人・若山牧水の誕生日(1885年8月24日)にちなむ |
| ドレッシングの日 | 週間カレンダーで「野菜の日」(8月31日)の真上にくる日。ケンコーマヨネーズが制定 |
| バニラヨーグルトの日 | 「バ(8)ニ(2)ラヨ(4)ーグルト」の語呂合わせ。日本ルナが制定 |
| レンタルユニフォームの日 | ユニフォームのレンタルサービスを広めるために制定 |
なかでもドレッシングの日の決め方は変わっています。カレンダーを週で見たとき、8月31日「野菜の日」のちょうど真上に並ぶのが8月24日である、という理由で選ばれました。野菜にかけて使うものだから、という発想がそのまま日付になっています。
同じ8月24日の「愛酒の日」は、歌人・若山牧水の誕生日が由来です。語呂合わせでも実際のできごとでもなく、人物の誕生日から日付が決まった記念日で、由来の付け方としては珍しい部類に入ります。

8月の下旬は、こうした記念日が日ごとに続く時期でもあります。前後の日付も見てみると、夏休みの終わりのカレンダーがにぎやかに見えてきます。


歯ブラシの歴史|房楊枝から今の歯ブラシまで
今のような柄付きの歯ブラシが日本で広まったのは、明治から大正にかけてのことです。それより前の江戸時代には、木の枝を加工した「房楊枝(ふさようじ)」が使われていました。道具の移り変わりをたどると、歯みがきという習慣そのものの古さが見えてきます。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 江戸時代初期 | 房楊枝が庶民に広まり、歯みがきの習慣が定着 |
| 1872年(明治5年) | 大阪で「鯨楊枝」が発売。国産歯ブラシの始まりとされる |
| 明治23年頃 | 「歯刷子(はぶらし)」の名称が使われ始める |
| 大正3年 | 商品名に「歯ブラシ」を用いた製品が登場 |
| 昭和前期 | ナイロンの毛を植えた歯ブラシがアメリカで登場し、のちに主流へ |
江戸の庶民が使った「房楊枝」
房楊枝は、柳や黒文字などの枝を18センチほどに削って作った道具です。片方の先端を煮て柔らかくし、木槌で叩いてほぐすと、繊維が房のように広がります。この房の部分で歯の表面をこすっていました。
反対側の端はとがらせてあり、歯と歯のあいだの食べかすを取るのに使います。柄の途中には舌をこするための部分が設けられたものもありました。今でいう歯ブラシ、つまようじ、舌ブラシを1本にまとめたような道具だったわけです。
房楊枝は江戸で爆発的に流行し、浅草寺の門前をはじめとする楊枝店がにぎわいました。参勤交代で江戸を訪れた各地の武士が土産として持ち帰り、全国へ広まったと伝えられます。歯みがきが特別な人のものではなく、庶民の日課だったことが分かります。
明治5年の「鯨楊枝」が国産歯ブラシの始まり
国産の歯ブラシの第一号とされるのが、1872年(明治5年)に大阪で売り出された「鯨楊枝」です。鯨のひげを柄にして、馬の毛を植えたものでした。房楊枝とは違い、柄と毛が別々の素材でできた「ブラシ」の形をしています。
名前に「楊枝」が残っているのは、当時の人にとって口の手入れの道具といえば楊枝だったからでしょう。新しい形の道具を、なじみのある言葉で説明した名残と読み取れます。
ただし発売当初からすぐに普及したわけではありません。暮らしの洋式化が進んだ明治後半から大正にかけて、少しずつ房楊枝と入れかわっていきました。

「歯刷子」から今の形へ
「はぶらし」という呼び名が使われ始めたのは明治23年頃で、当時は「歯刷子」という字が当てられていました。商品名として「歯ブラシ」の表記が広まるのは、大正3年に登場した製品からとされています。
毛の素材にも変化がありました。長らく馬や豚などの動物の毛が使われていましたが、昭和前期にアメリカでナイロンの毛を植えた歯ブラシが登場します。乾きやすく、毛の硬さをそろえやすいことから、戦後は日本でもナイロンが主流になりました。
いま洗面所にある歯ブラシは、江戸の房楊枝から数えれば何度も姿を変えてきた道具です。記念日をきっかけに、その来歴を思い出してみるのもいいかもしれません。
歯ブラシの日にやってみたい3つのこと
歯ブラシの日には決まった行事があるわけではありません。とはいえ、道具にちなんだ記念日なので、手元の歯ブラシを見直す日にするのがいちばん素直な過ごし方でしょう。次の3つは、その日のうちに終えられます。
歯ブラシを毛の反対側から見てみます。ヘッドの輪郭から毛がはみ出して見えるなら、毛先が開いているサインです。使い始めてからどのくらい経ったかも、あわせて思い出してみてください。
交換の目安は1か月に1回とされています。毛先が開いた歯ブラシは汚れを落とす力が落ちるため、期間より先に開いてきたらその時点で交換します。ストックが切れていたら、買い足す日にしてしまいましょう。
使ったあとはよくすすぎ、水気を切って立てて乾かします。家族の歯ブラシがヘッド同士で触れ合っていないかも確認してみてください。置き方を変えるだけなら、その場ですぐに終わります。
3つとも数分で済む内容です。年に一度の記念日を「点検の日」に決めておくと、なんとなく使い続けてしまう状態を防ぎやすくなります。
歯ブラシの選び方と使ったあとの扱い方
売り場に並ぶ歯ブラシは種類が多く、どれを選べばよいか迷います。選ぶときに見るところは、ヘッドの大きさ・毛のかたさ・柄の握りやすさの3点に整理できます。自分の口や手に合うかどうかが基準です。
ヘッド・毛のかたさ・柄の3点で見る
ヘッドは、口の奥まで無理なく届く大きさが扱いやすくなります。大きいほど一度に当たる面積は広くなりますが、奥歯の裏や歯並びの入り組んだところには入りにくくなります。
毛のかたさは「ふつう」が標準的な選択肢です。歯ぐきの状態が気になるときや、力が入りすぎる自覚があるときは「やわらかめ」を選ぶ方法もあります。気になる症状があるなら、自己判断で決めずに歯科医院で相談するのが確実です。
柄は、握ったときに手のなかで安定するものを選びます。ペンを持つように軽く握れる形だと、力を入れすぎずに動かしやすくなります。
使い終わったあとのひと手間
歯ブラシは、使ったあとの扱いで状態が変わります。濡れたまま密閉したり、ヘッド同士を寄せて置いたりすると、乾く時間が長くなります。次の点を押さえておくと安心です。
- 流水でしっかりすすぎ、毛の根元に残った汚れを落とす
- 水気をよく切ってから、ヘッドを上にして立てて乾かす
- 家族の歯ブラシとヘッドが触れ合わないよう間隔をあける
- 持ち運び用のキャップは、乾かしてから付ける
- 毛先が開いたら、1か月経っていなくても取りかえる
毛先の開きは、洗面所の明かりの下では意外と気づきにくいものです。毛の反対側から輪郭を見ると判断しやすいので、記念日にはこの見方を試してみてください。
歯にまつわる記念日カレンダー
歯や口に関する記念日は、8月24日だけではありません。「8」を歯に見立てた日が多く、1年のなかに点々と置かれています。並べてみると、それぞれ役割が違うことが見えてきます。
| 日付 | 名称 | 内容 |
|---|---|---|
| 4月18日 | よい歯の日 | 「よい(418)歯」の語呂合わせ。日本歯科医師会のPR重点日 |
| 6月4日〜10日 | 歯と口の健康週間 | 厚生労働省などが実施する啓発週間。6月4日は「む(6)し(4)歯」にちなむ |
| 8月24日 | 歯ブラシの日 | 「ハ(8)ブ(2)ラシ(4)」の語呂合わせ |
| 11月8日 | いい歯の日 | 「い(1)い(1)歯(8)」の語呂合わせ。日本歯科医師会が1993年から設定 |
| 毎月8日 | 歯ブラシ交換デー | 歯=ハ(8)にちなみ、月に一度の交換を呼びかける日 |
11月8日の「いい歯の日」は、日本歯科医師会が進める8020運動の一環として設けられました。8020運動は「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という呼びかけで、厚生労働省とともに推進されています。
6月の「歯と口の健康週間」は、学校や自治体で行事が組まれることも多い期間です。歯みがき指導やポスターの募集などを通じて、子どものころから習慣づけることをねらいとしています。
こうして見ると、歯ブラシの日は「道具」に、いい歯の日や健康週間は「歯そのもの」に焦点を当てた日だと分かります。8月の行事や記念日をまとめて見ておきたいときは、次の記事も参考になります。

歯ブラシの日についてよくある質問
- 歯ブラシの日は何月何日ですか?
-
8月24日です。「ハ(8)ブ(2)ラシ(4)」と読む語呂合わせが由来で、株式会社オーラルケアが制定し、一般社団法人日本記念日協会に認定・登録されています。
- 毎月8日の「歯ブラシ交換デー」とは違うのですか?
-
別の記念日です。歯ブラシ交換デーはライオン株式会社が制定し、2017年12月に日本記念日協会の認定を受けました。歯=ハ(8)にちなんだ毎月8日で、月に一度の交換を習慣づけることをねらいとしています。
- 歯ブラシはどのくらいで交換するのが目安ですか?
-
1か月に1回が目安とされています。毛先が開いた歯ブラシは汚れを落とす力が落ちるため、1か月経っていなくても、ヘッドの輪郭から毛がはみ出して見えたら取りかえます。
- 日本で最初の歯ブラシは何ですか?
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国産歯ブラシの始まりとされるのは、1872年(明治5年)に大阪で発売された「鯨楊枝」です。鯨のひげを柄にして馬の毛を植えたもので、それ以前は木の枝を加工した房楊枝が使われていました。
- 房楊枝はどんな道具だったのですか?
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柳や黒文字の枝を18センチほどに削り、片端を煮て木槌で叩き、房状にほぐした道具です。房の部分で歯をこすり、とがらせた反対側は歯と歯のあいだの掃除に使いました。江戸時代に庶民へ広く普及しています。
- 8月24日はほかに何の日ですか?
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愛酒の日、ドレッシングの日、バニラヨーグルトの日、レンタルユニフォームの日などがあります。愛酒の日は歌人・若山牧水の誕生日にちなみ、ドレッシングの日は週間カレンダーで「野菜の日」(8月31日)の真上にくる日であることが由来です。
まとめ
歯ブラシの日は8月24日です。「ハ(8)ブ(2)ラシ(4)」の語呂合わせが由来で、歯ブラシによる歯みがきを広めることを目的に、株式会社オーラルケアが制定しました。毎月8日の「歯ブラシ交換デー」とは別の記念日です。
歴史をたどると、江戸時代の房楊枝から明治5年の鯨楊枝へ、そして今の柄付きの歯ブラシへと形を変えてきたことが分かります。毎日手にしている道具にも、これだけの来歴があります。
8月24日は歯ブラシの日。洗面所の1本を毛の反対側から眺めて、開いていたら取りかえどきです。

