年末が近づくと「門松はいつ出せばいいの?」「片付けはいつまで?」と迷ってしまいますよね。飾り始めに避けたほうがよい日があると聞いて、余計に不安になる方も多いはずです。
この記事では、門松を飾る時期と片付ける日、避けるべき日の理由、関東と関西で違う松の内、片付けたあとの処分方法までをまとめて解説します。マンション暮らしでの飾り方や、どんど焼きに行けないときの対処も取り上げます。
結論を先にお伝えすると、門松は12月13日から28日までに飾り始め、29日と31日は避け、松の内(関東は1月7日・関西は1月15日が目安)が明けたら片付けます。
門松はいつからいつまで飾る?【結論】
門松を飾る期間は、12月13日〜28日に出して、松の内(1月7日または1月15日)が過ぎたら片付けるのが一般的です。ただし地域によって松の内の期間が異なるため、お住まいのエリアに合わせて判断しましょう。
たとえば2026年から2027年にかけての年末年始なら、26日(土)と27日(日)の休みを使って準備し、28日(月)までに飾り終える段取りが組みやすくなります。片付けは関東なら2027年1月7日(木)、関西なら1月15日(金)が目安です。

飾り始めは12月13日〜28日がベスト
門松を飾り始めてよいのは、12月13日の「正月事始め」からとされています。この日は昔からお正月の準備を始める日とされてきました。
12月13日が節目とされるのは、かつて使われていた暦でこの日が「鬼宿日(きしゅくにち)」にあたり、婚礼以外は吉とされていたためと説明されます。江戸時代には、この日に煤払いをして門松用の松や竹を山へ取りに行く「松迎え」が行われていました。
とはいえ、現代ではクリスマスが終わった12月26日〜28日ごろに飾るのが主流です。とくに12月28日は「八」が末広がりで縁起がよいとされ、飾り始めに人気のある日となっています。
28日に人気が集まるのは、語呂の良さだけが理由ではありません。29日と31日を避けると28日か30日しか残らないため、実質的な期限として意識されている事情もあります。
店頭に正月飾りが並ぶのは12月中旬ごろからで、直前になるとサイズや形の選択肢が減りがちです。買う日と飾る日は分けて考え、早めに用意しておくと慌てません。
片付けるのは松の内が終わるまで
門松を片付けるタイミングは「松の内」と呼ばれる期間が目安になります。松の内とは、年神様がいらっしゃる期間のことです。
外すのは松の内の最終日の朝が目安です。関東で1月7日に片付ける場合、この日は七草粥をいただく日でもあるため、朝のうちに正月飾りを外して普段の玄関に戻す流れが定着しています。
なお、鏡餅は門松と片付けるタイミングが違います。鏡餅を下げて食べる鏡開きは松の内が明けたあとに行い、関東では1月11日ごろとされることが多いため、門松と同じ日に処分しないよう気をつけましょう。

関東と関西で松の内が違う
松の内の期間は関東と関西で異なります。以下の表で確認しておきましょう。
| 地域 | 松の内の期間 | 門松を片付ける日 |
|---|---|---|
| 関東(東北・九州なども含む多くの地方) | 1月1日〜1月7日 | 1月7日 |
| 関西を中心とした地方 | 1月1日〜1月15日 | 1月15日 |
もともとは全国的に1月15日までが松の内でしたが、江戸時代に幕府が「1月7日まで」と通達を出した影響で、関東を中心に短くなったとされています。お住まいの地域の習慣に合わせるのが無難でしょう。
短くなった背景には諸説あります。明暦の大火(1657年)をきっかけに、燃えやすい正月飾りを早く片付けさせたとする防火対策説のほか、三代将軍・徳川家光の月命日にあたる20日を避けたとする説なども紹介されており、どれが正しいかは断定できません。
また、松の内の終わりは7日と15日の二択とは限りません。松の内の翌日にあたる1月8日や16日に外す地域もあれば、1月20日の二十日正月まで正月として祝う地域もあります。
判断に迷うときは、町内会や自治会が決めているどんど焼きの日に合わせると、片付けから処分まで一度に済みます。
門松を飾ってはいけない日とその理由
門松はいつ飾ってもいいわけではありません。12月29日と31日は避けるべき日とされています。縁起を担ぐ行事だからこそ、日にちにも気を配りたいところです。
ただし、これらは語呂合わせや言い伝えにもとづく習わしで、全国一律の決まりごとではありません。気にしない家庭もある一方、地域や年配の方には強く意識されることもあるため、避けられるなら避けておくと安心です。
ここでは29日と31日が避けられる理由に加えて、間に合わなかったときの対処も整理します。
12月29日は「二重苦」で縁起が悪い
29日の「9」は「苦」に通じるとして、昔から正月飾りを避ける日とされてきました。「二重苦」と読めることから、お祝いごとの準備にはふさわしくないと考えられています。
その一方で、「29」を「ふく(福)」と読み替えて、あえて29日に餅つきや飾り付けをする地域や家庭もあります。どちらの受け止め方もあるため、家族や地域の慣習に合わせて決めれば問題ありません。とくにこだわりがなければ、28日までに済ませるか30日にずらすのが無難です。
12月31日は「一夜飾り」でNG
大晦日に慌てて飾るのは「一夜飾り」と呼ばれ、年神様に対して失礼にあたるとされています。葬儀の飾りを連想させるという説もあり、縁起を気にする方が多い日です。
由来は一つに絞れず、年神様を迎える準備が間に合っていない形になるから、という説明もあります。
生活面から見ても、大晦日は買い出しや大掃除、年越しの支度が重なりやすい日です。門松を出す作業を後回しにすると、慌てて簡略に済ませることになりがちです。
間に合わないときは12月30日に飾ろう
「28日までに準備できなかった」という場合は、12月30日に飾れば問題ありません。30日はとくに縁起の悪い日とはされておらず、実際に30日に飾る方も多くいます。
なお、旧暦では30日が大晦日にあたることから、30日も避けたいという考え方を紹介する例もあります。気になる場合は28日までに済ませておくと確実です。
30日に飾るときは、暗くなる前に作業を終えられるよう昼のうちに取りかかると安心です。大きな門松は、組み立てや固定に思ったより時間がかかることがあります。
門松を飾る日の早見表
- 12月13日〜28日 → OK(28日がとくにおすすめ)
- 12月29日 → NG(「二重苦」)
- 12月30日 → OK(28日に間に合わなかった場合)
- 12月31日 → NG(「一夜飾り」)
門松を飾る意味と由来
門松には「年神様(としがみさま)を家にお迎えするための目印」という大切な役割があります。ただの飾りではなく、日本のお正月に深く根付いた伝統です。
門松の形や由来には諸説があり、時代とともに変化してきました。ここでは年神様との関係、松・竹・梅に込められた意味、竹の切り方の違いを順に見ていきます。
意味を知っておくと、飾る位置や片付ける時期に迷ったときの判断もしやすくなります。由来については伝承の域を出ない部分も多いため、「そう伝えられている」と受け止めておくとよいでしょう。

門松は年神様を迎えるための目印
お正月には年神様が各家庭を訪れ、一年の幸福や豊作をもたらしてくれると考えられてきました。門松は、その年神様が迷わず家を見つけられるように玄関先に立てる「依り代(よりしろ)」の役割を果たしています。
この風習は平安時代ごろから始まったとされ、もともとは松の枝を門口に挿すだけのシンプルなものでした。
平安時代には、年初に小さな松を根ごと引き抜いて持ち帰る「小松引き」という風習があったと伝えられています。門口に松を立てる形は、この流れをくむものと説明されることが多くあります。
竹が組み合わされるようになったのは室町時代以降とされ、現在のように松と竹を束ねた門松が庶民にも広まったのは江戸時代ごろです。
松・竹・梅それぞれの意味
門松に使われる植物には、それぞれ縁起の良い意味が込められています。
| 植物 | 象徴する意味 |
|---|---|
| 松 | 一年中緑を保つことから「長寿」「不老」の象徴 |
| 竹 | まっすぐ伸びることから「成長」「繁栄」の象徴 |
| 梅 | 寒い冬に花を咲かせることから「忍耐」「生命力」の象徴 |
三つがそろっていなければいけない、というわけではありません。市販の門松では松と竹だけの構成も多く、梅の代わりに葉牡丹(はぼたん)や南天(なんてん)が添えられることもあります。
葉牡丹は紅白の色合いがめでたいものとされ、南天は「難を転じる」の語呂から縁起物として使われます。どの植物を組み合わせるかは、地域や販売店によって幅があります。
竹の切り口「そぎ」と「寸胴」の違い
門松の竹の切り口には、斜めに切った「そぎ」と、節の部分で水平に切った「寸胴(ずんどう)」の2種類があります。古い形は寸胴で、現在は斜めのそぎを見かけることが多くなっています。
そぎが広まった由来としては、三方ヶ原の戦いで武田信玄に敗れた徳川家康が、次は敵の首を落とすという願いを込めて竹を斜めに切らせた、という言い伝えが知られています。あくまで俗説として語られるもので、史実として確かめられているわけではありません。
どちらを選んでも縁起が悪くなることはありません。斜めの切り口が笑った口元に見えるとして好まれることもあり、好みや販売店の在庫に合わせて選べば十分です。
門松の正しい飾り方と置き場所
門松の飾り方にも基本的なマナーがあります。正しく飾ることで、年神様をしっかりお迎えできると考えられています。
置く場所は、門があれば門の両脇、なければ玄関ドアの両脇が基本です。人が通る動線をふさがない位置を選び、風で倒れないように土台を安定させておきましょう。
屋外に置くため、強風や雪で倒れて破損することもあります。ぐらつくときは、鉢や土台の内側に重しを入れると安定します。
玄関の左右に一対で飾るのが基本
門松は玄関の両脇に一対(2つ)で飾るのが正式な形です。向かって左側に「雄松(おまつ)」、右側に「雌松(めまつ)」を置くのが伝統的な配置とされています。
雄松は黒松、雌松は赤松を使うのが本来の形ですが、現代では厳密に区別しないケースも多くなっています。
黒松は葉が硬く色が濃いめ、赤松は葉がやわらかく幹が赤みを帯びるのが特徴です。市販品では雄松・雌松の表記がないことも多いため、見た目のバランスで左右を決めても差し支えありません。
竹の並べ方には「出飾り」「迎え飾り」といった呼び名もあり、長い竹を外側と内側のどちらに置くかで意味づけが変わるとされます。ただし解釈は地域によって差があるため、こだわりすぎる必要はありません。
スペースの都合で一対を置けないときは、片側だけの1基でも構いません。
マンションや一人暮らしの場合はどうする?
集合住宅では大きな門松を置くスペースがないことも珍しくありません。そんなときは、以下のような方法で取り入れることができます。
- 卓上サイズのミニ門松を玄関ドアの横に置く
- 松の枝を小さな花瓶に挿して玄関に飾る
- 門松風のお正月リースを玄関ドアにかける
マンションでは、玄関ドアの外側や共用廊下が「共用部分」にあたるケースが多く、私物を置けるかどうかは管理規約で決まっています。設置の前に規約を確認しておくと安心です。
置く場合も、避難時の動線をふさがないことが前提です。共用廊下は避難経路にあたるため、通行の妨げになる大きさのものは避けましょう。
ドアに掛けるタイプなら、跡が残りにくいマグネットフックなどを使うと、退去時のトラブルを防げます。
大切なのは「年神様をお迎えする気持ち」です。形式にこだわりすぎず、住環境に合った方法で取り入れてみてください。
門松の片付け方と処分方法
松の内が過ぎたら、門松は速やかに片付けましょう。処分方法にもいくつかの選択肢があります。
片付けの流れは、(1)門松を外す、(2)飾りを分解する、(3)処分方法を決める、の3ステップです。竹や松を束ねている紐をほどくと、かさが減って運びやすくなります。
年末年始の風雨で少し傷んでも、松の内の途中で外す必要はありません。倒れて危ない場合を除き、期間中はそのまま飾っておいて問題ないとされています。
どんど焼き(左義長)で燃やすのが正式
門松の処分として最も正式なのは、1月15日前後に各地の神社や地域で行われる「どんど焼き(左義長)」でお焚き上げしてもらう方法です。正月飾りを燃やした煙とともに年神様をお見送りするという意味が込められています。
開催時期は1月8日から15日ごろに集中し、小正月(1月15日)に合わせて行う地域が多くみられます。呼び名は地域によってさまざまで、左義長・とんど焼き・さいと焼き・鬼火たきなどと呼ばれます。

開催日時は神社や自治体によって異なるため、お近くの神社や市区町村のホームページで事前に確認しておくと安心です。
持ち込むときは、プラスチックの土台やビニールの装飾、針金などを外しておきます。燃やせるのは松や竹などの自然のものだけ、と決めている会場が少なくありません。
受付が「当日の午前中のみ」と限られる会場もあるため、前日までに持ち込めるかどうかもあわせて確認しておきましょう。
どんど焼きに行けないときの処分方法
どんど焼きの日程が合わないときは、以下の方法で処分できます。
自宅での処分手順
- 新聞紙の上に門松を置く
- 塩で清めてから新聞紙で包む
- 自治体のごみ分別ルールに従って出す
自治体によっては「燃えるごみ」として出せる場合と、サイズによって「粗大ごみ」扱いになる場合があります。分別ルールを確認してから処分しましょう。
竹や松は、自治体によって「燃やすごみ」と「剪定枝・草木類」で扱いが分かれます。プラスチックの土台やポットは分別が別になるため、分解してから出しましょう。
また、松の内を過ぎてからでも、神社に持参すれば預かってもらえるケースがあります。お焚き上げの時期に合わせて引き受けてくれる神社もあるので、問い合わせてみるとよいでしょう。
神社によっては、社務所の近くに「古札納所(こさつおさめしょ)」が設けられ、正月飾りを受け付けています。初詣で出かける神社の作法とあわせて確認しておくと、二度手間になりません。

レンタルや設置を業者に依頼した門松は、松の内が明けたあとに回収してもらえるのが一般的です。回収まで含まれているかを、申し込みのときに確認しておくと安心です。

よくある質問
- 門松は毎年新しいものを用意しないといけませんか?
-
本来は年神様をお迎えするために新しくととのえるものとされ、毎年新調する家庭が多くあります。一方で、造花やプラスチックでできた繰り返し使えるタイプもあり、保管して翌年も飾る家庭は珍しくありません。生の松や竹を使ったものは傷むため、使い回しには向きません。
- 喪中のときは門松を飾ってもよいですか?
-
一般に、忌中(四十九日まで)はお祝いごとを控えるとされ、正月飾りも出さない家庭が多くみられます。忌明け後の扱いは地域や家によって考え方が分かれるため、迷うときは家族や菩提寺に相談すると安心です。
- 松の内が過ぎたのに片付け忘れました。どうすればいいですか?
-
気づいた時点で外して構いません。遅れたこと自体を気に病む必要はなく、どんど焼きに間に合わなければ、神社の古札納所に持参するか、塩で清めて自治体のルールに沿って処分しましょう。
- 門松としめ飾りは何が違いますか?
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門松は、年神様が家を見つけるための目印であり依り代とされる飾りで、玄関の外に立てます。しめ飾りは、年神様をお迎えするのにふさわしい清らかな場所であることを示すもので、玄関ドアや神棚に飾ります。飾る期間の考え方は、どちらも松の内が目安です。
- 卓上のミニ門松も同じ時期に飾りますか?
-
サイズが小さくても時期の考え方は同じで、12月13日〜28日に飾り、松の内が明けたら片付けます。室内に置けるぶん風で倒れる心配が少なく、集合住宅でも取り入れやすいのが利点です。
まとめ
門松をいつからいつまで飾るのか、あらためてポイントを整理します。
門松は12月13日〜28日に飾り始め、松の内(関東は1月7日・関西は1月15日)が過ぎたら片付けましょう。29日と31日は縁起が悪い日とされているため避けるのが無難です。
- 飾り始め:12月13日〜28日(28日が末広がりで人気)
- 避ける日:12月29日(二重苦)、12月31日(一夜飾り)
- 片付け:松の内が終わったら(関東1月7日/関西1月15日)
- 処分:どんど焼きが正式。行けなければ塩で清めてごみへ
迷ったときは、次の順番で進めると失敗がありません。まずお住まいの地域の松の内が7日か15日かを確認し、12月中旬までに門松を用意します。あとは26日から28日のうちに飾り、片付ける日をカレンダーに書き込んでおけば安心です。
どんど焼きの日程も年末のうちに調べておくと、処分まで迷わず終えられます。
門松は年神様をお迎えするための大切な正月飾りです。正しい時期に飾って、気持ちよく新年を迎えましょう。

