教師の日は10月5日|由来と世界教師デー・各国の日付の違い

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カレンダーやニュースで「今日は教師の日」と見かけて、そんな日があったのかと驚いた方もいるのではないでしょうか。母の日や敬老の日ほど知られていないうえ、韓国や中国では別の日にお祝いすると聞くと、いつが本当の教師の日なのか迷ってしまいますよね。

この記事では、教師の日の日付と10月5日になった由来、国際的な「世界教師デー」との関係、国ごとに違う教師の日の日付、そして先生に感謝を伝える過ごし方までをまとめました。

日本の教師の日は毎年10月5日です。ユネスコが定めた「世界教師デー」と同じ日で、1966年のこの日に先生の地位についての国際的な勧告が採択されたことにちなんでいます。

目次

教師の日はいつ?日本も世界も10月5日

教師の日は、毎年10月5日です。日付は固定されていて、年によって動くことはありません。日本で「教師の日」と呼ばれている記念日と、国際的な「世界教師デー」は、名前は少し違いますが同じ10月5日にあたります。まずは2つの関係を整理しておきましょう。

日本の「教師の日」は10月5日

日本の教師の日は、先生を目指す人の育成や現場の先生の支援に取り組む認定NPO法人Teach For Japan(ティーチ・フォー・ジャパン)が制定した記念日です。一般社団法人日本記念日協会にも登録されています。

目的は、先生という仕事の魅力や、現場の先生が毎日重ねている努力を社会に伝えることです。「先生にありがとうを伝える日」として、子どもだけでなく大人も一緒に、身近な先生や恩師への感謝を形にするきっかけにしてほしいという願いが込められています。

ユネスコの「世界教師デー」も同じ日

10月5日は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が定めた国際的な記念日「世界教師デー(World Teachers’ Day)」でもあります。日本語では「世界教師の日」と訳されることもあります。

日本の教師の日は、この世界教師デーに合わせて10月5日に置かれました。つまり、日本の記念日と国際デーが同じ日に重なっているのは偶然ではなく、世界の動きに日本も足並みをそろえた形です。呼び方の違いを並べると、次のとおりです。

呼び方日付定めたところ
世界教師デー(世界教師の日)10月5日ユネスコ(国際デー)
教師の日10月5日Teach For Japan(日本記念日協会に登録)

国民の祝日ではない

教師の日は、国民の祝日ではありません。民間の記念日と国際デーなので、10月5日に学校や会社が休みになることはなく、授業もふだんどおり行われます。

同じ10月でも、祝日にあたるのは第2月曜日のスポーツの日です。10月にはほかにも十三夜やハロウィンなど季節の行事が続くので、あわせてチェックしておくと秋の予定が立てやすくなります。

同じ10月5日は、1894年に日本初の本格的な時刻表『汽車汽船旅行案内』が発行されたことにちなむ「時刻表記念日」でもあります。同じ日に重なるもうひとつの記念日として、あわせてのぞいてみてください。

2日後の10月7日は、「とう(10)なん(7)」の語呂合わせにちなむ「盗難防止の日」です。10月の初めは記念日が続くので、日付の近い記念日もあわせてのぞいてみてください。

10月5日が教師の日になった由来

10月5日という日付の出発点は、1966年に採択された国際的な勧告です。そこから世界教師デーが生まれ、さらに日本の教師の日へとつながっていきました。60年にわたる流れを、順番に見ていきます。

1966年に採択された「教員の地位に関する勧告」

1966年10月5日、フランスのパリで、ユネスコが国際労働機関(ILO)と協力して開いた政府間の特別会議で「教員の地位に関する勧告」が採択されました。先生という職業の立場や働く条件について、国際的な基準をはじめて示した文書です。

勧告では、先生になるための養成や就職後の研修、採用と雇用、給与、働く環境、そして先生が持つ権利と責任などについて、各国が目指すべき方向がまとめられています。教育の質を高めるには、まず教える人の立場と働く環境を整える必要がある、という考え方が土台にあります。

この勧告は「調印」と紹介されることもありますが、条約のように各国が署名するものではなく、会議で「採択」された文書です。のちの1997年には、大学などの先生を対象にした「高等教育教員の地位に関する勧告」も採択されています。

1994年にユネスコが世界教師デーを制定

勧告の採択から28年後の1994年、ユネスコは勧告が採択された10月5日を「世界教師デー」と定めました。先生の役割を社会全体で見つめ直し、その地位を高めていくための日です。

現在は、ユネスコに加えてILO、国連児童基金(ユニセフ)、教職員団体の国際組織であるエデュケーション・インターナショナルが共同で呼びかけています。毎年テーマが設けられ、パリのユネスコ本部をはじめ世界各地で、先生の働き方や教育の未来について話し合う催しが開かれています。

国際デーにはそれぞれ毎年のテーマがあり、その年に社会で考えたい課題が込められています。同じように国連の機関が定めた9月の国際デーと見比べてみると、記念日のしくみがよりわかりやすくなります。

日本では2015年から教師の日の取り組みが始まった

日本で「教師の日」の取り組みを始めたのは、Teach For Japanです。2015年から、世界教師デーと同じ10月5日を「先生にありがとうを伝える日」として広める活動を続けてきました。

近年は、先生や教育に関わる人、教育に関心のある大人が集まって語り合う「教師の日ギャザリング」というイベントも、毎年この時期に開かれています。学校の外にいる人も先生の仕事を知り、応援する側に回れるようにする試みです。

放課後の誰もいない教室で、窓から差し込むやわらかな秋の夕日が木の机と教卓を照らしている様子。教卓の上には小さな花束が置かれている。人物・文字・黒板の文字は描かない、落ち着いた色調の上品な写真風イメージ

2026年は勧告から60年の節目

2026年は、1966年の勧告の採択からちょうど60年にあたります。この年の世界教師デーは、ユネスコなどが「先生とともに:職業を守り、その地位を高め、未来をつくってきた60年(Standing with teachers: 60 years of protecting the profession, advancing its status and shaping our futures)」をテーマに掲げています。

60年前に示された「先生の立場を守ることが、教育を守ることにつながる」という考え方は、先生の働き方が話題になることの多い今の日本にも通じるものです。節目の年をきっかけに、勧告の中身にふれてみるのもよいでしょう。

教師の日の由来をおさらい
  • 1966年10月5日:ユネスコとILOの会議で「教員の地位に関する勧告」を採択
  • 1994年:ユネスコが10月5日を「世界教師デー」に制定
  • 2015年:Teach For Japanが日本で教師の日の取り組みを開始
  • 2026年:勧告の採択から60年

世界の教師の日|国によって日付が違う

世界教師デーは10月5日ですが、すべての国がこの日にお祝いしているわけではありません。世界教師デーが生まれる前から独自の「教師の日」を持っていた国も多く、日付も由来もさまざまです。代表的な国を表にまとめました。

国・地域教師の日日付の由来
日本10月5日世界教師デーに合わせた
中国9月10日1985年に制定。新学期が始まる時期にあたる
台湾9月28日孔子の誕生日とされる日
韓国5月15日ハングルをつくった世宗大王の誕生日
ベトナム11月20日1982年に制定
タイ1月16日1956年に制定。学校は休みになる
インド9月5日教育者で第2代大統領のラダクリシュナンの誕生日
アメリカ5月第1週教師感謝週間。その週の火曜日が全米教師の日

孔子や世宗大王など人物の誕生日にちなむ国

表を見ると、教育にゆかりの深い人物の誕生日を教師の日にしている国が目立ちます。台湾の9月28日は、多くの弟子を育てた思想家・孔子の誕生日とされる日です。孔子は「先生の中の先生」ともいえる存在で、この日には孔子をまつる廟で伝統的な儀式が行われます。

韓国の5月15日は、朝鮮王朝の王で、文字のハングルをつくった世宗大王の誕生日です。民のために文字をつくった王の姿を、教える人の手本と重ねた日付といえます。インドの9月5日も、哲学者で教育者でもあった第2代大統領ラダクリシュナンの誕生日にちなんでいます。

人物の誕生日を選ぶと、その人が大切にした「学ぶこと・教えること」の価値も一緒に思い出せます。国ごとの日付の違いには、それぞれの国が教育で誰を手本にしてきたかが表れているのです。

学校行事として定着している国

アジアには、教師の日が学校の大切な行事になっている国が少なくありません。韓国では、母の日や父の日と同じように、生徒が先生にカーネーションを贈る習慣が広く知られています。ただし2016年に施行された法律で先生への贈り物が厳しく制限されるようになり、今は手紙や言葉で気持ちを伝える形が中心になっています。

ベトナムの11月20日は、教え子が花を持って先生を訪ねたり、卒業生が恩師に会いに行ったりする日として親しまれています。タイの1月16日は学校が休みになり、先生に感謝を伝える式典が行われることもあります。

海外の友人や、外国にルーツのある同級生がいる場合は、その国の教師の日を話題にしてみると、教育や学校の違いを知るきっかけになります。

教師の日の過ごし方|先生に感謝を伝えるアイデア

日本の教師の日は、まだ決まったお祝いの形が定着しているわけではありません。だからこそ、それぞれが無理のない方法で先生への感謝を伝えられる日です。子どもも大人も取り入れやすい過ごし方を紹介します。

(1) 手紙や寄せ書きで「ありがとう」を伝える

いちばん手軽で気持ちが伝わりやすいのは、手紙やカードです。長い文章でなくても、「いつもありがとうございます」のひと言に、具体的なできごとを添えるだけで十分です。クラスのみんなで寄せ書きにしたり、朝の会や帰りの会で代表の人が読み上げたりする方法もあります。

書くときは、「先生のおかげで○○ができるようになりました」のように、先生の関わりで自分がどう変わったかを入れると、読む側の心に残りやすくなります。短いメッセージの例をいくつか挙げておきます。

先生に贈るひと言の例
  • 授業で先生が話してくれた本を読んで、本が好きになりました。いつもありがとうございます。
  • 苦手だった計算も、先生が何度も教えてくれたおかげで解けるようになりました。
  • (保護者から)毎日子どもたちを見守ってくださり、ありがとうございます。家でも先生の話をうれしそうにしています。
  • (卒業生から)先生にかけてもらった言葉を、今も仕事で迷ったときに思い出しています。

(2) 卒業した学校の恩師に近況を知らせる

大人にとっての教師の日は、学生時代にお世話になった恩師を思い出す日でもあります。年賀状のやりとりが続いている先生がいれば、はがきや手紙で近況を知らせてみてはいかがでしょうか。先生にとって、教え子が元気に過ごしている知らせは何よりうれしいものです。

連絡先がわからない場合は、無理に探し出す必要はありません。同窓会の機会に会えたらお礼を伝えようと心に留めておく、同級生と先生の思い出を語り合う、といった形でも、感謝の気持ちを向けることはできます。

木のテーブルの上に便箋と封筒、万年筆、小さな秋の草花が置かれ、手紙を書く準備をしている静かな様子。人物の顔や便箋の文字は描かない、やわらかな自然光の落ち着いた写真風イメージ

(3) 先生の仕事について家族で話してみる

教師の日のもう一つの目的は、先生という仕事の魅力や大変さを社会に知ってもらうことです。家族の夕食どきに「今日は教師の日なんだって」と話題にして、子どもに学校の先生のよいところを聞いてみるのもよいでしょう。

授業のほかに、行事の準備や部活動、保護者との連絡など、先生の仕事は子どもから見えない部分も多くあります。大人が感謝の言葉を口にする姿を見せることで、子ども自身も周りの人に「ありがとう」を伝える大切さを学べます。働く人に感謝する日としては、11月の勤労感謝の日もあります。

贈り物をするときに気をつけたいこと

先生に感謝を伝えるとき、品物を贈るのは慎重に考えたほうが安心です。公立学校の先生は公務員なので、自治体や学校の決まりにより、在籍している児童・生徒や保護者からの品物を受け取れないことがあります。私立学校でも、学校の方針で受け取りを控えている場合があります。

せっかく用意しても、先生を困らせてしまっては意味がありません。教師の日に気持ちを伝えるなら、手紙やカード、寄せ書きのように品物ではない形を選ぶのが無難です。すでに卒業した恩師に贈る場合も、相手の負担にならないささやかなものにとどめましょう。

贈り物を考えている場合は、事前に学校の方針を確かめておきましょう。迷ったときは、手紙や言葉で伝えるのがいちばん確実です。

教師の日についてよくある質問

教師の日と世界教師デーは違う日ですか?

どちらも10月5日です。世界教師デーはユネスコが1994年に定めた国際デーで、日本の教師の日はそれに合わせてTeach For Japanが制定した記念日です。

教師の日は学校が休みになりますか?

日本では休みになりません。教師の日は国民の祝日ではないため、10月5日も授業はふだんどおり行われます。タイのように学校が休みになる国もあります。

韓国の教師の日はいつですか?

5月15日です。ハングルをつくった世宗大王の誕生日にちなんでいます。生徒が先生にカーネーションを贈る習慣で知られています。

中国の教師の日はいつですか?

9月10日です。1985年に制定され、新学期が始まって間もない時期に先生へ感謝を伝える日になっています。同じ中国語圏でも、台湾は孔子の誕生日とされる9月28日です。

教師の日に先生へプレゼントを渡してもよいですか?

公立学校の先生は、自治体や学校の決まりで児童・生徒や保護者からの品物を受け取れないことがあります。気持ちを伝えるなら、手紙やカード、寄せ書きなど品物ではない形がおすすめです。

まとめ

教師の日は毎年10月5日で、ユネスコが定めた世界教師デーと同じ日です。1966年10月5日に「教員の地位に関する勧告」が採択されたことにちなみ、1994年に世界教師デーが生まれました。日本ではTeach For Japanが2015年から取り組みを始め、記念日として広まりつつあります。2026年は、勧告の採択からちょうど60年の節目です。

一方で、中国は9月10日、台湾は9月28日、韓国は5月15日のように、国によって教師の日の日付や由来はさまざまです。日本では祝日ではないので、手紙やひと言のメッセージ、恩師への近況報告など、自分に合った方法で感謝を伝えてみてください。

教師の日は、身近な先生や思い出の恩師に「ありがとう」を伝えるよいきっかけです。10月5日には、先生の顔を思い浮かべながら、感謝の気持ちを言葉にしてみましょう。

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