「10月10日は体育の日」と覚えていたのに、カレンダーを見たら10日が休みになっていない。そんな戸惑いから調べ始めた人も多いのではないでしょうか。学校の運動会や秋の連休と結びついて、体育の日はいまも記憶に残りやすい祝日です。ただ、その日付も呼び名も、ここ20年ほどで大きく変わりました。
この記事では、体育の日がいまはいつなのか、もともと10月10日だった理由、日付が月曜日に移った経緯、「スポーツの日」に名前が変わった理由を順に整理しました。10月10日がふたたび祝日になる年も、あわせて計算しています。
体育の日は、2020年から「スポーツの日」という名前の祝日になっています。日付は10月の第2月曜日で、2026年は10月12日(月)です。
体育の日は今いつ?2026年は「スポーツの日」として10月12日(月)
2026年の体育の日、つまりスポーツの日は10月12日(月)です。体育の日という祝日がなくなったわけではなく、2020年に名前が「スポーツの日」へ変わりました。体育の日とスポーツの日は、同じ祝日の古い呼び名と新しい呼び名にあたります。
日付は「10月の第2月曜日」と決まっているため、毎年動きます。10月10日で固定されていたのは1999年までで、2000年からは月曜日に移りました。「体育の日=10月10日」という印象は、この固定されていた時代の記憶によるものです。
2026年は10月10日(土)〜12日(月)の3連休
2026年の10月10日は土曜日です。土曜・日曜とスポーツの日の月曜がつながり、10月10日(土)から12日(月)までが3連休になります。偶然ですが、かつての体育の日にあたる10月10日が、ちょうど連休の初日に重なる並びです。
スポーツの日は必ず月曜日に来るので、土日が休みの人にとっては毎年3連休になります。秋の行楽や運動会の予備日、地域のスポーツ大会などがこの連休に組まれやすいのはそのためです。10月の祝日はスポーツの日の1日だけなので、10月の休みの予定はこの3連休を軸に考えることになります。
これからのスポーツの日の日付
10月の第2月曜日は、10月8日から14日までのどこかに来ます。2027年以降の日付を並べると、次のとおりです。
| 年 | スポーツの日 | 3連休 |
|---|---|---|
| 2026年 | 10月12日(月) | 10月10日(土)〜12日(月) |
| 2027年 | 10月11日(月) | 10月9日(土)〜11日(月) |
| 2028年 | 10月9日(月) | 10月7日(土)〜9日(月) |
| 2029年 | 10月8日(月) | 10月6日(土)〜8日(月) |
| 2030年 | 10月14日(月) | 10月12日(土)〜14日(月) |
祝日の日付は、法律が変わらないかぎりこの決まり方で続きます。ただし、2020年・2021年のように特別な事情で動いた例もあるので、先の予定を立てるときは前年に公表される暦もあわせて確認しておくと安心です。
10月10日がふたたび祝日になるのは2033年
10月10日が月曜日に当たる年は、その日が10月の第2月曜日になります。つまり、10月10日がスポーツの日として祝日になるわけです。直近では2022年がこの並びで、「久しぶりに10月10日が祝日」と話題になりました。
次に10月10日が月曜日になるのは2033年です。その後は2039年、2044年、2050年と続きます。曜日の並びはうるう年をはさんで少しずつずれるため、5〜6年おきにめぐってくる計算です。
- 現在の名前:スポーツの日(2020年に体育の日から改称)
- 日付:10月の第2月曜日(2026年は10月12日)
- 始まり:1966年に体育の日として制定
- 由来:1964年の東京オリンピック開会式(10月10日)
- 10月10日が次に祝日になる年:2033年
体育の日が10月10日だった理由|1964年東京オリンピックの開会式
体育の日が10月10日だったのは、1964年(昭和39年)の東京オリンピックの開会式がこの日に行われたからです。アジアで初めて開かれたオリンピックを記念し、スポーツに親しむ日として、2年後に国民の祝日に加えられました。
1966年に国民の祝日として制定された
体育の日は、1966年(昭和41年)の祝日法改正で新しく設けられました。同じ改正では、9月15日の敬老の日と、2月11日の建国記念の日も祝日に加わっています。この年は、いまある秋の祝日の顔ぶれが一気にそろった節目の年といえます。
祝日法では、それぞれの祝日に「趣旨」が書かれています。体育の日の趣旨は「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」でした。オリンピックの熱気を一過性のものにせず、国民が日ごろから体を動かすきっかけにしようという願いが込められていたことがわかります。
同じ年に生まれた敬老の日も、のちに日付が月曜日へ移った祝日です。成り立ちと日付の動き方がよく似ているので、あわせて読むと祝日の仕組みがつかみやすくなります。

開会式が10月10日に決まった背景
そもそも、なぜ開会式は10月10日だったのでしょうか。よく紹介されるのが、「晴れやすい日を選んだ」という話です。夏の盛りは暑さが厳しく、8月から9月にかけては台風や秋の長雨も心配されます。屋外の競技が多いオリンピックを、天候の落ち着く秋に開こうとしたのは自然な流れでした。
そのうえで、気象のデータから晴れる確率の高い日を調べ、10月10日が候補になったと伝えられています。調べた結果では10月15日のほうが晴れる確率が高かったものの、その日は木曜日だったため、多くの人が見に行きやすい土曜日の10月10日を選んだ、という話もあります。ただし、日程の決定には競技会場の準備や国際的な日程の調整など多くの事情が関わっており、天気だけで決まったと言い切れるものではありません。
実際の1964年10月10日は、前日までのぐずついた天気から一転して、青空の広がる日になりました。国立競技場で行われた開会式の晴れやかな映像は、いまも当時を語るときに繰り返し紹介されています。

「10月10日は晴れやすい」は本当か
前後の日と比べて、特定の天気が現れやすいとされる日を「特異日」といいます。10月10日は、11月3日の文化の日と並んで「晴れの特異日」として名前が挙がることの多い日です。体育の日に運動会を開く学校が多かったのも、この言い伝えと無関係ではないでしょう。
一方で、長い期間の観測データで見ると、10月10日だけが際立って晴れやすいとまではいえないという指摘もあります。特異日には、統計よりも印象的な出来事の記憶から語られるようになったものも含まれます。10月10日の場合も、東京オリンピック開会式の快晴が「晴れの日」というイメージを強めた面がありそうです。特異日の考え方は、台風の言い伝えから生まれた記念日の記事でも詳しく紹介しています。

10月第2月曜日に移ったのは2000年のハッピーマンデー制度から
体育の日が10月10日から動いたのは、2000年に始まった「ハッピーマンデー制度」によるものです。一部の祝日を月曜日に移して、土日とあわせた3連休を増やすための仕組みで、体育の日はその最初の対象になりました。
ハッピーマンデーで月曜日に移った4つの祝日
ハッピーマンデー制度で日付が動いた祝日は、全部で4つあります。2000年に成人の日と体育の日が、2003年に海の日と敬老の日が、それぞれ月曜日へ移りました。
| 祝日 | 移る前の日付 | 移った後の日付 | 移った年 |
|---|---|---|---|
| 成人の日 | 1月15日 | 1月の第2月曜日 | 2000年 |
| 体育の日(現・スポーツの日) | 10月10日 | 10月の第2月曜日 | 2000年 |
| 海の日 | 7月20日 | 7月の第3月曜日 | 2003年 |
| 敬老の日 | 9月15日 | 9月の第3月曜日 | 2003年 |
月曜日に移ったことで3連休は確実に増えましたが、そのぶん「記念の日付」とのつながりは見えにくくなりました。10月10日に東京オリンピックの開会式があったことを、スポーツの日の日付から思い浮かべるのは難しくなっています。体育の日の由来が改めて調べられるのは、こうした事情もあるのでしょう。
2020年・2021年は東京五輪の特例で7月に移動
名前がスポーツの日に変わった2020年は、東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせて、特例で日付が7月24日(金)へ移されました。開会式の予定日に祝日を置き、大会期間中の交通の混雑をやわらげるねらいです。
ところが、新型コロナウイルスの影響で大会は1年延期されます。それに合わせて、2021年も特例でスポーツの日が7月23日(金)に置かれ、開会式はこの日に行われました。10月の第2月曜日に戻ったのは2022年からです。この2年間は10月に祝日がなく、10月の連休がなかった年として覚えている人もいるかもしれません。
同じ特例では、夏の山の日と7月の海の日も日付が動いています。祝日が3つまとめて移ったので、当時はカレンダーの印刷が間に合わず、古い日付のまま出回った手帳もありました。

体育の日が「スポーツの日」に変わった理由
体育の日がスポーツの日へ名前を変えたのは、2018年に成立した祝日法の改正によるもので、2020年1月1日から施行されました。東京2020大会を控え、「体を鍛える教育」から「自分から楽しむスポーツ」へと、祝日の考え方を広げることがねらいでした。
2018年の祝日法改正と、条文に書かれた趣旨の変化
改正では、名前だけでなく祝日の趣旨も書き改められました。新旧の文言を並べると、次のようになります。
| 項目 | 体育の日(〜2019年) | スポーツの日(2020年〜) |
|---|---|---|
| 日付 | 10月の第2月曜日(1999年までは10月10日) | 10月の第2月曜日 |
| 趣旨 | スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう | スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う |
| 重心 | 自分の心と体を健康にする | 楽しむこと、他者を尊重すること、社会の活力 |
読みくらべると、新しい趣旨には「楽しみ」「他者を尊重する」「社会」といった言葉が加わっています。一人ひとりの健康づくりにとどまらず、勝ち負けを越えて相手を認め合うことや、スポーツを通じて社会を元気にすることまでを祝日の目的に含めたといえます。
「体育」と「スポーツ」はどう違う?
名前を変えた背景には、「体育」と「スポーツ」という言葉の意味の違いがあります。体育は、英語の physical education に当たる言葉で、学校の教科名にもなっているとおり「体を育てる教育」の意味合いが強い言葉です。決められた内容を教わり、体力をつけるというイメージがあります。
これに対してスポーツは、ラテン語で「気晴らし」「遊び」を意味する言葉にさかのぼるとされます。年齢や得意・不得意に関係なく、自分から進んで楽しむ文化というとらえ方です。2011年に制定されたスポーツ基本法も、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことを、すべての人の権利と位置づけています。
日本スポーツ協会・国民スポーツ大会にも広がる「体育→スポーツ」
「体育」から「スポーツ」への言い換えは、祝日だけの話ではありません。日本のアマチュアスポーツをまとめる日本体育協会は、2018年に「日本スポーツ協会」へ名前を変えました。毎年秋に都道府県の持ち回りで開かれてきた国民体育大会、いわゆる国体も、2024年の佐賀大会から「国民スポーツ大会」(略称・国スポ)になっています。
祝日の改称は、こうした流れの中に位置づけられます。体育の日という呼び名に慣れ親しんだ世代にとっては寂しさもありますが、名前の変化には、スポーツを一部の人のものではなく、誰もが楽しめるものにしたいという考え方が表れています。
スポーツの日の前後に見られるもの
スポーツの日の前後には、体を動かすきっかけになる催しや、体力にまつわる調査の発表などが重なります。10月10日という日付自体にも、体育の日以外の記念日がいくつもあります。
スポーツ施設の無料開放やイベント
スポーツの日やその前後の週末には、自治体の体育館やプールが無料で開放されたり、スポーツの体験教室や市民マラソンなどが開かれたりすることがあります。内容や日程は地域ごとに違うので、住んでいる自治体の広報やホームページで確認するのが確実です。10月のほかの行事とあわせて予定を立てたいときは、10月の行事を日付順にまとめた記事も参考になります。

スポーツ庁「体力・運動能力調査」の結果公表
スポーツの日の前後のニュースでよく目にするのが、子どもから高齢者までの体力の移り変わりを伝える話題です。もとになっているのは、国(現在はスポーツ庁)が1964年から毎年続けている「体力・運動能力調査」で、その結果は例年、スポーツの日の前後に公表されています。
調査の始まりが東京オリンピックと同じ1964年なのは、偶然ではありません。オリンピックをきっかけに国民の体力づくりへの関心が高まり、その状態を毎年確かめようと始まったものです。握力や50m走、持久走などの記録を年代ごとに比べることで、子どもの体力が上向いているのか、高齢者の体力がどう変わってきたのかがわかります。
10月10日はほかにも記念日が多い日
祝日ではなくなった10月10日ですが、「10」が2つ並ぶ覚えやすさから、語呂合わせや数字の形にちなむ記念日が数多くあります。代表的なものを挙げると、次のとおりです。
- 目の愛護デー:「10 10」を横に倒すと、眉と目の形に見えることから
- 銭湯の日:「せん(10)とう(10)」の語呂合わせと、体育の日に汗を流したあとに銭湯でくつろいでほしいという思いから
- まぐろの日:奈良時代の歌人・山部赤人が、まぐろ漁を和歌に詠んだ日にちなんで
- トマトの日:「ト(10)マト(10)」の語呂合わせから
- 釣りの日:魚を表す幼児語「とと(10 10)」にちなんで
体育の日にちなんで、体を動かしたあとの銭湯や、健康づくりに関係する記念日が同じ日に置かれているのは面白いところです。前日の10月9日はトラックの日、少し先の10月13日はさつまいもの日と、10月は記念日の続く月でもあります。

体育の日についてよくある質問
- 体育の日とスポーツの日は別の祝日ですか?
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同じ祝日です。1966年に始まった体育の日が、2020年から「スポーツの日」に名前を変えました。日付の決まり方(10月の第2月曜日)は変わっていません。
- 10月10日は今は休みではないのですか?
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2000年からは10月の第2月曜日が祝日なので、10月10日はふだんは平日(または土日)です。ただし、10月10日が月曜日に当たる年はその日がスポーツの日になり、次は2033年です。
- なぜ体育の日は10月10日だったのですか?
-
1964年の東京オリンピックの開会式が10月10日に行われたことを記念して、1966年に祝日として定められたからです。開会式の日取りには、晴れやすい時期を選んだという話も伝わっています。
- 2020年と2021年のスポーツの日はいつでしたか?
-
東京オリンピック・パラリンピックに合わせた特例で、2020年は7月24日(金)、2021年は7月23日(金)でした。10月の第2月曜日に戻ったのは2022年からです。
- 今でも「体育の日」と呼んでいいのですか?
-
日常会話で使っても問題はありませんが、法律上の正式な名前は「スポーツの日」です。カレンダーや学校・会社の案内も、現在はスポーツの日の表記が一般的になっています。
まとめ
体育の日は、1964年の東京オリンピック開会式を記念して、1966年に10月10日の祝日として生まれました。2000年のハッピーマンデー制度で10月の第2月曜日に移り、2020年には名前が「スポーツの日」に変わっています。2026年のスポーツの日は10月12日(月)で、10日(土)からの3連休です。
名前が変わった背景には、体を鍛える「体育」から、誰もが自分から楽しむ「スポーツ」へという考え方の広がりがあります。民間団体が定めた運動の記念日とスポーツの日の違いは、次の記事で整理しています。

体育の日の名残を感じる10月の3連休には、近くの施設やイベントを調べて、家族や友人と気軽に体を動かしてみてはいかがでしょうか。
