盆踊りとは?意味・由来と日本三大盆踊りを解説

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夏の夜、やぐらを囲んで輪になり、太鼓の音に合わせてゆったりと踊る盆踊り。子どものころに参加した記憶がある方も多いのではないでしょうか。

じつは盆踊りは、ただの夏のお祭りではありません。ご先祖様の霊をなぐさめ、送り出すという大切な意味を持った、500年以上続く日本の伝統行事です。

この記事では、盆踊りの意味や由来、なぜやぐらを囲んで踊るのか、そして日本三大盆踊りや踊り方まで、やさしく解説します。

目次

盆踊りとは?先祖を供養する日本の伝統行事

盆踊りとは、お盆の時期に、迎えたご先祖様の霊を供養するために踊る伝統行事です。夏祭りの余興のように見えますが、その根っこには先祖への感謝と鎮魂の気持ちが込められています。

夜のやぐらを囲んで輪になって踊る盆踊りの風景

盆踊りの意味|お盆に帰る先祖の霊を送り迎える

お盆は、亡くなったご先祖様の霊が家に帰ってくるとされる期間です。盆踊りには、この世に戻ってきた霊をなぐさめ、楽しく過ごしてもらい、そして再びあの世へ送り出すという意味があります。

つまり盆踊りは、生きている人とご先祖様がともに過ごす、いわば「再会と別れの時間」でもあるのです。にぎやかに踊るのは、悲しむためではなく、感謝を込めて明るく送り出すためだと考えられています。

お盆そのものの意味や由来については、こちらの記事でくわしく解説しています。

盆踊りが夏に行われる理由

盆踊りが夏、とくに8月中旬に集中して行われるのは、お盆の時期と重なっているからです。多くの地域でお盆は8月13日から16日ごろにあたり、この期間にご先祖様の霊が帰ってくるとされています。

そのため盆踊りも、霊を迎え、送り出すお盆の行事の一部として、この時期に行われるようになりました。夏の風物詩として親しまれている背景には、こうした先祖供養の習わしがあるのです。

盆踊りの由来と歴史|念仏踊りから始まった歩み

盆踊りの由来は、仏教の「念仏踊り」にあるとされています。そこから長い年月をかけて形を変え、庶民の楽しみとして全国に広まっていきました。起源には諸説ありますが、ここでは代表的な流れを紹介します。

起源は仏教の「念仏踊り」

盆踊りのルーツは、平安時代に僧・空也が広めたとされる「念仏踊り」だと言われています。念仏を唱えながら踊ることで、亡くなった人の霊を供養するというものでした。

鎌倉時代には、僧・一遍がこの念仏踊りを各地に広めたとされています。やがてお盆の先祖供養と結びつき、盆に踊る「盆踊り」の原型ができていきました。

室町〜江戸時代に庶民へ広まった流れ

室町時代になると、はなやかな衣装で着飾り、太鼓や笛の音に合わせて踊る「風流踊り(ふりゅうおどり)」が流行しました。念仏踊りに風流踊りの要素が加わり、盆踊りはしだいに芸能性を帯びていきます。

江戸時代には、盆踊りが村々に浸透し、庶民にとって数少ない娯楽のひとつになりました。地域ごとに独自の踊りや音頭が生まれ、今に伝わる多彩な盆踊りの土台がつくられたのです。

盆踊りの歴史の流れ
  • 平安時代:空也が念仏踊りを広める
  • 鎌倉時代:一遍が各地に念仏踊りを普及
  • 室町時代:風流踊りが加わり芸能性が高まる
  • 江戸時代:庶民の娯楽として全国に定着

なぜやぐらを囲んで輪になって踊るの?

盆踊りといえば、中央にやぐらを立て、その周りを輪になって踊る光景が思い浮かびます。この形にも、ちゃんと意味があります。結論からいうと、やぐらは音頭の中心となる場所であり、輪は先祖の霊とともに踊る形を表すと考えられています。

やぐらの役割と意味

やぐらは、太鼓や音頭をとる人が上に立ち、踊りの中心となる場所です。高い位置から音を響かせることで、広い会場の踊り手みんなが同じリズムで踊れるようになります。

また、やぐらは踊りの輪の「芯」となり、人々を一つにまとめる役割も持っています。中心があることで、自然と輪ができ、大勢が調和して踊れるのです。

輪になって踊る理由

輪になって踊るのは、諸説ありますが、帰ってきたご先祖様の霊を輪の中に迎え、ともに踊るためだと考えられています。円を描くことで、この世とあの世をつなぐような、切れ目のない流れが生まれます。

誰でも自然に加われて、途中から入っても抜けても構わない。この「ゆるやかな輪」こそが、盆踊りが長く愛されてきた理由のひとつかもしれません。

日本三大盆踊りとは?

日本には数えきれないほどの盆踊りがありますが、なかでも特に有名なものが「日本三大盆踊り」と呼ばれています。一般には、岐阜の郡上おどり、秋田の西馬音内(にしもない)盆踊り、徳島の阿波おどりを指すことが多いです。

ただし、三大盆踊りの選び方には諸説あり、阿波おどりの代わりに大分の姫島の盆踊りを挙げる場合もあります。ここでは代表的な三つを紹介します。

伝統衣装で踊る盆踊りの踊り手

郡上おどり(岐阜)

岐阜県郡上市に伝わる郡上おどりは、誰でも輪に加わって踊れる参加型の盆踊りです。三味線や笛、太鼓ににぎやかな下駄の音が加わり、独特のリズムを生み出します。

お盆の期間には「徹夜踊り」が行われ、夜通し明け方まで踊り続けるのが大きな特徴です。観光客も気軽に参加でき、地元の人と一緒に踊れる親しみやすさが魅力です。

西馬音内盆踊り(秋田)

秋田県羽後町に伝わる西馬音内盆踊りは、その優雅で幻想的な雰囲気で知られています。踊り手は編み笠や黒い頭巾で顔を隠し、美しい衣装をまとって静かに踊ります。

ゆったりとした「音頭」と、テンポの速い「がんけ」という二つの踊りがあり、しなやかな手の動きが見る人を引き込みます。かがり火に照らされた踊りは、幻想的な美しさで有名です。

阿波おどり(徳島)

徳島県に伝わる阿波おどりは、400年以上の歴史を持つとされる盆踊りです。「連(れん)」と呼ばれるグループごとに、三味線や太鼓、鉦(かね)、笛のお囃子に合わせて街を練り歩きます。

「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々」の掛け声で知られ、活気あふれる踊りが特徴です。今では日本を代表する夏祭りの一つとして、多くの人でにぎわいます。

東北にはほかにも見ごたえのある夏祭りが集まっています。あわせてどうぞ。

盆踊りの踊り方と楽しみ方

盆踊りは、上手に踊れなくてもまったく問題ありません。多くの盆踊りは同じ振り付けをくり返す構成になっているため、見よう見まねでも十分に楽しめます。肩の力を抜いて、輪に加わってみましょう。

基本の踊り方(見よう見まねでOK)

盆踊りの基本は、前にいる踊り手の動きをまねすることです。手を上げる、手拍子を打つ、足を踏み出すといった動作が、音頭に合わせてくり返されます。まずは輪の後ろについて、ゆっくり合わせてみましょう。

会場によっては、踊りの前に振り付けを教えてくれる場合もあります。難しく考えず、周りの人と同じ動きをしているうちに、自然と体がリズムをつかんでいきます。

STEP
輪の後ろに加わる

まずは踊りの輪の後方に入り、前の人の動きを観察します。

STEP
手と足の動きをまねる

手を上げる・手拍子を打つなど、基本の動作を音頭に合わせてくり返します。

STEP
リズムに乗って楽しむ

くり返すうちに体が覚えてくるので、力を抜いて楽しみましょう。

参加するときのマナー・持ち物

盆踊りは地域の人が大切に守ってきた行事です。会場のルールや進行に従い、譲り合って楽しむ気持ちが大切です。列に割り込んだり、踊りの中心を占領したりしないよう気をつけましょう。

持ち物としては、動きやすい服装や、汗をふくタオル、水分補給の飲み物があると安心です。浴衣で参加すると、より雰囲気を楽しめます。夜でも夏場は暑いので、熱中症対策を忘れないようにしましょう。

浴衣に下駄で出かけると、それだけで気分が上がりますよね。歩きやすい鼻緒(はなお)のものを選ぶのがおすすめです。

盆踊りに関するよくある質問(FAQ)

盆踊りは何のために踊るのですか?

お盆に帰ってきたご先祖様の霊を供養し、なぐさめて送り出すために踊ります。夏祭りの余興のように見えますが、もともとは先祖供養の意味を持つ行事です。

盆踊りはいつ行われますか?

お盆の時期にあたる8月中旬に行われることが多いです。地域によっては7月や、お盆を過ぎた8月下旬に開催される場合もあります。

踊りが下手でも参加していいですか?

もちろん大丈夫です。多くの盆踊りは同じ振り付けのくり返しなので、前の人をまねているうちに自然に踊れるようになります。気軽に輪へ加わってみましょう。

日本三大盆踊りはどこですか?

一般には岐阜の郡上おどり、秋田の西馬音内盆踊り、徳島の阿波おどりを指すことが多いです。ただし選び方には諸説あり、大分の姫島の盆踊りを挙げる場合もあります。

まとめ|盆踊りは先祖への感謝を込めた夏の風物詩

盆踊りは、お盆に帰ってきたご先祖様の霊を供養し、感謝を込めて送り出すための伝統行事です。念仏踊りを起源とし、室町から江戸時代を経て庶民の楽しみとして全国に広まりました。

やぐらを囲んで輪になって踊る形にも、霊とともに踊るという意味が込められています。郡上おどりや阿波おどりなど、地域ごとに個性豊かな盆踊りが今も受け継がれています。

今年の夏は、盆踊りの意味を思い浮かべながら輪に加わってみてはいかがでしょうか。ご先祖様への感謝を込めて踊れば、いつもと違う夏の夜を過ごせるはずです。

お盆の期間や送り火など、お盆全体の過ごし方はこちらも参考にどうぞ。

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