干し柿の作り方|いつ干す?何日で食べられる?カビを防ぐコツ

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渋柿をたくさんいただいたものの、どう食べればよいか迷っていませんか。そのままでは渋くて食べられない柿も、皮をむいて干せば、ねっとりと甘い干し柿に変わります。ただ、初めて作るときは「いつ干し始めればいいのか」「何日で食べられるのか」「カビが生えないか」が気になるところです。

この記事では、干し柿の作り方を、干し始めの時期の決め方から、皮むき・吊るし方・揉み方、完成の見極めと保存方法まで順に紹介します。正月の串柿など、季節の行事とのつながりも紹介します。

干し柿は、冷え込みが安定する霜降(2026年は10月23日)から立冬(11月7日)のころに干し始めるのが目安です。皮をむいた渋柿を雨の当たらない風通しのよい場所に吊るし、途中で揉みながら3週間〜1か月ほど干すと食べごろになります。

目次

干し柿はいつ作る?干し始めの時期と完成までの日数

干し柿づくりに向くのは、朝晩の冷え込みが安定し、晴れて乾いた日が続く晩秋から初冬です。暦でいえば、霜が降り始める霜降から、冬の始まりとされる立冬のころにあたります。完成までは3週間〜1か月ほどを見ておきましょう。

時期が大切なのは、干し柿の失敗の多くが「暖かさ」と「湿気」から起こるためです。気温が高いうちに干すと、表面が乾く前にカビが生えたり、実が傷んで落ちたりしやすくなります。反対に、冷たく乾いた風が吹く季節なら、表面が早く乾いて傷みにくくなります。

目安は霜降から立冬のころ

二十四節気の霜降は、2026年は10月23日です。朝晩の冷え込みで霜が降り始めるころを指し、柿の実が色づいて収穫期を迎える時期とも重なります。続く立冬は2026年は11月7日で、暦の上ではここから冬に入ります。

この2つの節気のあいだは、干し柿の材料になる渋柿が出回り、気温も下がってくる時期です。カレンダーに霜降と立冬の日付を書き込んでおき、そのあいだで晴れが続く週を選んで干し始めると、天候の失敗を減らせます。天気予報で1週間ほど晴れ間が続くと分かったら、それが干し始めの合図です。

地域によって干し始めはずれる

暦の日付は全国共通ですが、実際の冷え込み方は地域によって大きく違います。寒い地域ほど早く、暖かい地域ほど遅く始めるのが基本です。お住まいの地域の気温を見ながら、次の表を目安に調整してください。

地域干し始めの目安気をつけたいこと
東北・北陸・長野など寒い地域10月下旬〜11月上旬雪や雨が多い地域は軒下の奥など濡れない場所を選ぶ
関東・東海・近畿の平野部11月中旬〜下旬暖かい日が戻る年は、無理に早く始めない
中国・四国・九州の平野部11月下旬〜12月気温が下がりきるのを待ち、晴天が続く週を選ぶ

同じ地域でも、山あいと海沿い、一戸建ての軒下とマンションのベランダでは条件が変わります。表の時期はあくまで目安なので、「日中も上着がほしくなる気温が続くようになったら」を体感の基準にするとよいでしょう。

完成までの日数とスケジュール

和歌山県の柿の加工の案内では、渋が抜けて食べられるようになるまで3週間くらいとしています。農林水産省が紹介する宮城県の干し柿では、1か月ほど干すとされています。好みの硬さや天候によって幅が出るので、3週間〜1か月を基本と考えておきましょう。

経過日数柿の状態やること
1日目皮をむいたばかりで、表面がしっとりしている下処理をして吊るす
3〜5日目表面が乾き始め、色が少し濃くなる雨や湿気に注意して見守る
1週間〜10日目表面に薄い膜ができ、触ると弾力が出る1回目の揉み
2週間前後ひと回り小さくなり、中はまだやわらかい2回目の揉み
3週間前後中がとろりとした半生の状態やわらかめが好きなら取り込む
1か月前後全体が締まり、弾力のある硬さになるしっかりめが好きなら取り込む

干し柿づくりの準備|渋柿の選び方と道具

干し柿の材料は渋柿です。スーパーで売られている甘柿ではなく、そのままでは渋くて食べられない柿を使います。実が硬く、へたがしっかり付いたものを選ぶと、吊るしやすく形もきれいに仕上がります。

渋柿は、庭や畑の柿の木から採るほか、秋になると直売所や青果店、ネット通販で「干し柿用」として売られています。干し柿用に枝を残して出荷されているものもあり、初めての人でも扱いやすいでしょう。

甘柿ではなく渋柿を使う理由

柿の渋みのもとは、水に溶けるタイプのタンニンです。口に入れると唾液に溶け出して、舌がしびれるような渋さを感じます。甘柿は木の上で熟すあいだにこのタンニンが溶けにくい形に変わるため、そのまま食べても渋くありません。

一方の渋柿は、熟してもタンニンが水に溶けるまま残ります。皮をむいて干すと、乾燥が進むあいだにタンニンが溶けにくい形に変わり、渋みを感じなくなります。タンニンが消えるわけではなく、唾液に溶け出さなくなるので渋く感じない、という仕組みです。

甘柿でも干すこと自体はできますが、昔から干し柿に使われてきたのは渋柿です。渋みが抜けたあとに強い甘さが残るのが、渋柿で作る干し柿の持ち味です。

干し柿に使われる主な品種

干し柿に使われる渋柿にはいくつもの品種があり、大きさや仕上がりの食感が違います。手に入った柿の品種が分かれば、干す日数や仕上がりのイメージがつかみやすくなります。代表的な品種を表にまとめました。

品種特徴干し柿にしたときの仕上がり
蜂屋柿(はちやがき)大きく、先のとがった形の渋柿。岐阜県美濃加茂市の蜂屋地区の名が付く大ぶりで、しっとりとした深い甘さ
平核無(ひらたねなし)種がなく、平たい形の渋柿種を気にせず食べやすい。あんぽ柿の原料にも使われる
市田柿(いちだがき)長野県南部で作られる小ぶりの渋柿小さめで、もっちりとした食感

品種が分からない柿でも、渋柿であれば干し柿は作れます。大きい柿ほど乾くまでに日数がかかるので、サイズがばらばらのときは、大きいものと小さいものを分けて吊るしておくと、取り込む時期を判断しやすくなります。

用意する道具と柿の見分け方

道具は家にあるもので足ります。特別な器具は必要ありません。柿の数に合わせて、ひもの長さと吊るす場所を先に確保しておきましょう。

用意するもの

  • 渋柿(へたと枝が付いているもの)
  • ピーラーまたは包丁
  • ひも(麻ひもやビニールひも)
  • 鍋(熱湯にくぐらせる下処理用)
  • 物干し竿やハンガー、S字フックなど吊るす道具
  • あれば焼酎と霧吹き(カビ予防に使う場合)

柿を選ぶときは、まず実が硬いものを選びます。指で押してへこむほどやわらかい柿は、干しているあいだに実が崩れて落ちやすいためです。表面に大きな傷やへこみがないかも確かめておきましょう。

もう一つの目安は、へたの上に枝が残っているかどうかです。枝が付いていれば、そこにひもを掛けるだけで吊るせます。枝はへたの上でT字になるように短く切りそろえておくと、ひもが抜けにくくなります。

干し柿の作り方|皮むきから吊るすまでの手順

作業は、柿を洗う・皮をむく・ひもで結ぶ・熱湯にくぐらせる・吊るす、の5段階です。皮をむいた柿は時間がたつと表面が変色してくるので、むいたものから順に下処理と吊るしまで済ませていくと、仕上がりがきれいにそろいます。

STEP
柿を洗って、へたのまわりを整える

柿を水で洗い、表面の汚れを落とします。へたの下に付いている花びらのようなガクは、包丁で取り除いておきます。枝はT字に残して短く切りそろえます。

STEP
皮をむく

ピーラーや包丁で皮をむきます。へたのすぐ下のまわりは少しだけ皮を残しておくと、実が崩れにくくなります。

STEP
ひもで2個1組に結ぶ

ひもの両端に1個ずつ、枝の部分を結び付けます。真ん中を物干し竿などにまたがせれば、左右に1個ずつぶら下がる形になります。

STEP
熱湯にくぐらせる

ひもを持って柿を沸騰したお湯に数秒〜10秒ほどくぐらせ、表面を殺菌します。くぐらせすぎると実がやわらかくなるので、手早く引き上げます。

STEP
風通しのよい場所に吊るす

雨が当たらず、日当たりと風通しのよい軒下やベランダに吊るします。隣の柿と触れ合わないように間隔をあけて並べます。

皮むきのコツ

皮はできるだけ薄く、均一にむくのがコツです。皮が部分的に残ると、その部分だけ乾き方が変わり、仕上がりにむらが出ます。ピーラーを使う場合は、へた側からお尻に向かって縦にむいていくと、丸い実でもむきやすくなります。

渋柿の皮をむいていると、手に渋が付いて黒っぽくなることがあります。気になる場合は、薄手の手袋をして作業すると後片付けが楽です。むいた皮は、乾かして漬物の風味付けに使う地域もありますが、使わない場合はそのまま処分してかまいません。

皮をむいたオレンジ色の渋柿が、麻ひもで2個1組に結ばれて木の軒下の竿に等間隔で吊るされている様子

熱湯にくぐらせる下処理

皮をむいた柿の表面には、手や空気中から付いた雑菌やカビの胞子が残っています。熱湯にさっとくぐらせるのは、これを減らしてカビを防ぐためのひと手間です。鍋にたっぷりのお湯を沸かし、ひもで結んだ2個をまとめて沈めると、1組ずつ手早く進められます。

熱湯の代わりに、焼酎を霧吹きで柿の表面に吹きかける方法もあります。大きな鍋がないときや、柿の数が多いときに便利です。どちらの方法でも、処理をしたあとは素手で実をべたべた触らないようにしましょう。

吊るす場所と間隔

吊るす場所の条件は、雨が当たらないこと・風が通ること・日が当たることの3つです。昔ながらの軒下が理想ですが、ひさしのあるベランダでも作れます。エアコンの室外機の近くなど、暖かく湿った風が当たる場所は避けましょう。

柿どうしが触れていると、くっついた部分が乾かずにカビの原因になります。隣の柿とはこぶし1つ分ほど離し、風で揺れてもぶつからない間隔を取りましょう。ハンガーやS字フックを使えば、物干し竿がなくても高さをずらして吊るせます。

干している間の手入れ|揉み方とカビ対策

吊るしたあとの手入れは、途中で揉むことと、雨や湿気から守ることの2つです。毎日つきっきりで見守る必要はありませんが、朝に一度様子を確かめる習慣をつけておくと、カビや傷みに早く気づけます。

朝の見回りでは、竿の端から1組ずつ柿を目で追い、実には触れずに済ませます。見るのは、ひもの結び目がゆるんでいないか、実がへたの付け根から外れかけていないか、隣の柿と触れ合っていないかです。乾くにつれて実が縮み、風に揺られるうちに吊るした位置が寄ってくることがあるので、間隔が詰まった組だけ、ひもを持って竿の上で少しずらします。干し始めた日と揉んだ日を手帳に書き留めておけば、次の揉みどきを日数で決められます。

揉むタイミングと揉み方

柿は表面から先に乾いていくため、そのままだと外側だけが硬く、中に水分が残りがちです。和歌山県の案内では、途中で1〜2回実を揉んで中の水分を均一にするよう勧めています。揉むことで中の果肉がほぐれ、仕上がりがやわらかく、甘さも全体に行き渡ります。

1回目の目安は、干し始めて1週間〜10日ほどたち、表面に薄い膜ができたころです。両手で柿を包み、親指の腹で全体をやさしく押すようにほぐします。表面の膜を破らないよう、力を入れすぎないのがポイントです。2回目は、それからさらに1週間ほどたったころに同じように揉みます。

揉む前には手をよく洗い、清潔な状態で触りましょう。気になる場合は、使い捨ての手袋を使うと安心です。

雨の日・暖かい日の対処

干し柿にとっていちばんの敵は雨です。干している途中で雨に当たると、カビが生えやすくなります。雨の予報が出たら、軒の奥へ移すか、いったん室内に取り込みましょう。室内では窓を少し開けるか、扇風機の弱い風を当てて、湿気がこもらないようにします。

干し始めたあとに季節外れの暖かい日が続くこともあります。特に干し始めの数日は、表面がまだ乾いておらず傷みやすい時期です。暖かく湿った日が続く予報なら、無理に干し始めず、冷え込みが戻るのを待つほうが失敗を防げます。

白い粉(柿霜)とカビの見分け方

干し柿の表面に白い粉が出てくることがあります。これは柿霜(しそう)と呼ばれ、柿の糖分が表面で結晶になったものです。粉がうっすらと全体に均一に付いていて、指でこするとさらっと落ちるなら、甘さが表に出てきたしるしと考えてよいでしょう。

一方で、青や緑、黒っぽい斑点が出ている場合や、白いものがふわふわと綿のように盛り上がっている場合はカビの可能性があります。カビは表面だけに見えても、中まで入り込んでいることがあります。

カビかどうか判断がつかないものは、食べずに処分しましょう。カビが出た柿は、ほかの柿にうつらないよう、見つけた時点で外しておくと安心です。

干し柿の完成の見極めと保存方法

干し柿には「この日で完成」という決まりはありません。好みの硬さになったときが取り込みどきです。干す日数が短ければとろりとやわらかく、長ければ締まった弾力のある食感になります。取り込んだあとは乾燥が止まるわけではないので、保存方法も合わせて考えておきましょう。

竿から柿を下ろす作業は、晴れて空気の乾いた日の日中に行います。朝早くは空気が湿っていて、表面に湿り気が残っていることがあり、そのままラップや袋に入れると湿り気を閉じ込めてしまうためです。下ろすときはひもごと竿から外し、枝に結んだひもをはさみで切ってから、乾いたざるやバットに1個ずつ並べます。表面の膜に爪を立てないよう、実ではなくへたの部分を持って扱います。

好みの硬さで取り込む

干し始めて3週間前後、外側は乾いていても指で押すと中がやわらかく沈むくらいなら、半生のやわらかい干し柿です。福島県伊達市の五十沢(いさざわ)地区が発祥とされる「あんぽ柿」は、このように水分を多く残した仕上がりで知られています。ただし、市販のあんぽ柿は硫黄で燻蒸してから乾燥させる工程を経ており、家庭で同じ作り方をするものではありません。

1か月前後干して全体が締まり、噛みごたえが出てきたら、しっかりめの干し柿です。手揉みを重ねて硬めに仕上げる干し柿は「ころ柿」とも呼ばれます。どちらを目指すかは好みなので、ときどき1個取り込んで味見をしながら決めるのがいちばん確実です。

渋が抜けたかどうかは、見た目だけでは分かりにくいものです。取り込む前に1個切って、中心部まで渋みが残っていないか確かめておくと安心です。

冷蔵・冷凍での保存

取り込んだ干し柿は、ひもを外して1個ずつラップで包み、保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。やわらかめに仕上げた干し柿ほど水分が多く傷みやすいので、早めに食べ切りましょう。常温に置いておくと、乾燥が進みすぎたり、カビが生えたりする原因になります。

すぐに食べ切れない量があるときは、冷凍保存が向いています。ラップで包んだ干し柿を保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫へ入れます。食べるときは冷蔵庫で自然解凍すると、食感が大きく変わりにくくなります。半解凍の状態で食べると、シャーベットのような口当たりも楽しめます。

干し柿はそのまま食べるほか、刻んでなますやサラダに加えたり、バターやクリームチーズと合わせてお茶請けにしたりと、使い道の広い保存食です。正月料理の柿なますに使えば、手作りの干し柿が年の瀬の食卓にも登場します。

干し柿と季節の行事|正月の串柿と秋の季語

干し柿は、保存のきく冬の甘味として、昔から季節の暮らしと結びついてきました。正月の鏡餅に飾る串柿や、俳句の季語としての「吊し柿」がその代表です。作り方を知ったうえで行事とのつながりを知ると、軒先に並ぶ柿の見え方も少し変わってきます。

柿を吊るした日から3週間後と1か月後をカレンダーで数えると、取り込みの時期が年末年始の行事とどう重なるかが見えてきます。霜降から立冬のあいだに干し始めた場合、取り込みは11月中旬から12月上旬になり、正月までには日があります。関東から近畿の平野部で11月中旬から下旬に始めると、取り込みは12月上旬から下旬です。一方、12月に入ってから干し始める暖かい地域では、仕上がりが年末の大掃除や正月準備の時期にかかり、天候しだいで年明けにずれ込みます。正月に手作りの干し柿を出したい家は、地域の干し始めの目安から逆算して吊るす週を決めます。

鏡餅に飾る串柿

関西地方を中心に、正月の鏡餅の上に「串柿」を飾る風習があります。串柿は、皮をむいた渋柿を竹串に刺して干したもので、福を呼び込む縁起物として鏡餅に添えられてきました。食べるための干し柿とは違い、正月飾りとして使われるのが特徴です。

串柿づくりで知られるのが、和歌山県かつらぎ町の四郷(しごう)地区です。農林水産省近畿農政局の紹介によると、四郷は串柿の生産量が日本一とされ、400年以上の歴史があるといわれています。11月になると農家の軒先に串柿がずらりと並び、山あいの集落が柿色に染まる光景は、晩秋の風物詩として知られています。

串柿を添えた鏡餅は、正月が明けると鏡開きで下げられます。鏡開きの日取りは地域によって違うので、あわせて確認しておくと、正月飾りを片付ける段取りが立てやすくなります。

「吊し柿」は秋の季語

俳句の世界では、「干柿」「吊し柿」「ころ柿」などが秋の季語として歳時記に収められています。皮をむいた柿が軒先に連なる様子は、収穫を終えて冬支度に入る晩秋の村の風景そのものだったのでしょう。手紙の書き出しや季節のひとことに「軒の吊し柿が色を深める季節になりました」と添えると、季節感がぐっと伝わります。

晩秋の山あいの古い民家の軒先に、オレンジ色の吊るし柿がすだれのように連なっている風景

柿の実りや軒先の干し柿は、10月から11月にかけての季節を感じさせる景色です。晩秋の季語や、11月の風物詩をまとめた記事もあわせて読むと、干し柿づくりの時期の暮らしの移ろいがより身近に感じられます。

よくある質問

干し柿は何日で食べられますか?

3週間〜1か月ほどが目安です。3週間前後でとろりとやわらかい半生の状態に、1か月前後で弾力のあるしっかりめの食感になります。天候や柿の大きさで日数は変わるので、1個切って中まで渋みが抜けているか確かめてから取り込みましょう。

甘柿でも干し柿は作れますか?

干すこと自体はできますが、昔から干し柿に使われてきたのは渋柿です。渋柿は干すあいだに渋みを感じなくなり、そのあとに強い甘さが残ります。手元に甘柿しかない場合は、そのまま生で食べるほうが味を生かせます。

干し柿の表面に白い粉が出てきました。食べられますか?

全体にうっすら均一に付き、こするとさらっと落ちる粉なら、糖分が結晶になった柿霜(しそう)です。綿のようにふわふわしている、青・緑・黒の斑点があるといった場合はカビの可能性があるので、食べずに処分してください。

マンションのベランダでも作れますか?

雨が当たらず、風が通る場所であれば作れます。ひさしの下に物干し竿やハンガーで吊るし、エアコンの室外機の風が当たる位置は避けましょう。雨の日は室内に取り込み、扇風機の風を当てて湿気をこもらせないようにします。

干し柿が黒っぽい色になってきたのは失敗ですか?

干しているうちに、オレンジ色から濃い茶色へと全体が均一に色を深めていくのは自然な変化です。乾燥が進んだしるしなので心配はいりません。ただし、一部分だけに黒い斑点やふわふわしたものが出ている場合は、カビを疑いましょう。

まとめ|干し柿づくりは霜降から立冬のころの晴れ間に始めよう

干し柿は、皮をむいた渋柿を吊るして干すだけのシンプルな保存食です。ただし、干し始めの時期と天気の選び方で、仕上がりもカビの出やすさも大きく変わります。暦と天気予報を味方につけて、冷たく乾いた風が吹く季節に始めるのが成功への近道です。

  • 干し始めは霜降(2026年10月23日)から立冬(11月7日)のころが目安。暖かい地域はもう少し遅らせる
  • 材料は渋柿。実が硬く、へたと枝が付いたものを選ぶ
  • 皮をむいたら熱湯にくぐらせ、雨の当たらない風通しのよい場所に間隔をあけて吊るす
  • 1週間〜10日たったら揉み始め、途中で1〜2回揉んで水分を均一にする
  • 3週間〜1か月ほどで、好みの硬さになったら取り込み、冷蔵か冷凍で保存する

軒先に並ぶ柿が少しずつ色を深めていく様子は、晩秋から初冬にかけての季節の移ろいそのものです。できあがった干し柿は、そのまま味わうのはもちろん、正月の柿なますにも使えます。今年の冬支度のひとつに、干し柿づくりを加えてみてはいかがでしょうか。

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