トラックの日は10月9日|由来と暮らしを支える物流の話

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カレンダーの「今日は何の日」で、トラックの日という名前を見かけたことはありませんか。ふだん道路ですれ違うトラックは、スーパーに並ぶ食品も、ネットで注文した荷物も、私たちの手元まで運んでくれる身近な存在です。それなのに、どうして記念日があるのかまでは知られていないかもしれません。

この記事では、トラックの日の日付と由来、数字で見るトラック輸送の役割、物流の「2024年問題」と私たちにできること、各地のイベント、10月9日の前後にある乗り物の記念日までをまとめました。

トラックの日は毎年10月9日です。「ト(10)ラック(9)」の語呂合わせから、全日本トラック協会が1992年に制定しました。

目次

トラックの日は10月9日|制定は全日本トラック協会

トラックの日は、毎年10月9日です。日付は固定されていて、年によって動くことはありません。国民の祝日ではないため、学校や会社が休みになる日ではありませんが、全国のトラック協会がこの日を中心にさまざまな催しを開いています。

制定したのは、公益社団法人・全日本トラック協会です。1948年に設立された業界団体で、47都道府県のトラック協会をまとめる立場にあります。各地の運送会社が加わる都道府県の協会と連携して、交通安全や環境対策、ドライバーの働き方の改善などに取り組んでいます。

「ト(10)ラック(9)」の語呂合わせ

10月9日という日付は、「ト(10)ラック(9)」と読む語呂合わせから決められました。10を「と」、9を「く」と読むのは、記念日の日付によく使われる数字の読み方です。「く」の音を「ラック」の終わりの音に重ねて、トラックという言葉が10月9日に収まるようにしています。

同じように乗り物の名前を数字に当てはめた記念日には、10月18日の「ドライバーの日」があります。こちらは「ド(10)ライ(1)バー(8)」の語呂合わせで、プロのドライバーに目を向ける日です。10月は、運ぶ仕事や運転する仕事にちなんだ記念日が続く月といえます。

1992年の制定と、記念日に込められた目的

トラックの日が制定されたのは、1992年(平成4年)です。目的は、トラック輸送が国民の暮らしや経済を支えていることを、広く知ってもらうことにあります。荷物は届いて当たり前と思われがちですが、その裏には、昼夜を問わずハンドルを握るドライバーと、荷物の積み下ろしや配車を担う人たちの仕事があります。

全日本トラック協会が毎年つくる「トラックの日」のポスターには、「トラックは生活(くらし)と経済のライフライン」という言葉が入ります。食べ物や日用品、工場で使う部品まで、トラックが止まれば暮らしも産業も回らなくなる。そうした役割を、記念日をきっかけに思い出してもらおうという趣旨です。

トラックの日の基本
  • 日付:毎年10月9日(祝日ではない)
  • 制定:公益社団法人・全日本トラック協会(1992年)
  • 由来:「ト(10)ラック(9)」の語呂合わせ
  • 目的:トラック輸送が暮らしと経済を支えていることを知ってもらう
  • 同じ日の記念日:世界郵便デー など

数字で見るトラック輸送|国内貨物の約9割を運ぶ

日本の国内で運ばれる貨物は、重さ(トン数)で数えると約9割をトラックが運んでいます。国土交通省の統計では、2023年度の国内貨物のうち、運送会社の営業用トラックが約6割、企業が自社の荷物を運ぶ自家用トラックが約3割を占めました。鉄道や船、飛行機を合わせても、残りは1割ほどです。

トン数で見ると鉄道・船を大きく上回る

ただし、運んだ重さに距離をかけ合わせた「トンキロ」という物差しで見ると、トラックの割合は6割ほどに下がります。長い距離をまとめて運ぶ場面では、船(内航海運)や鉄道も大きな役割を担っているためです。トラックは、近い距離をこまめに、しかも家や店の前まで運べるところに強みがあります。

それぞれの輸送手段の得意な場面を、大まかに並べると次のようになります。

輸送手段得意な場面主な荷物の例
トラック出発地から届け先の玄関先まで、乗り換えなしで運ぶ食品、日用品、宅配便、建築資材
鉄道決まった区間を、長い距離まとめて運ぶコンテナに積んだ雑貨や農産物
船(内航海運)重くかさばる物を、大量に安く運ぶ鉄鋼、石油、セメント
飛行機急ぎの物を、遠くまで短時間で運ぶ精密部品、生鮮品、書類

鉄道や船で運ばれた荷物も、駅や港から先はたいていトラックに積み替えられます。どの手段を使う場合でも、最初と最後の区間はトラックが受け持つことが多く、物流の「入口」と「出口」を担っているといえます。

コンビニ・スーパー・宅配便の裏側にあるトラック

身近なところでは、コンビニの棚がいつも埋まっているのもトラックのおかげです。お弁当やおにぎりのように賞味期限が短い商品は、1日に何度かに分けて店に届けられています。冷蔵・冷凍が必要な食品は、温度を保てる専用の車で運ばれます。

ネット通販で注文した荷物も、倉庫から各地の配送拠点へは大型トラックで、拠点から家までは小型のトラックや軽自動車で運ばれるのが一般的です。夜のうちに高速道路を走る長距離便と、日中に住宅街を回る配達便がリレーのようにつながって、翌日や翌々日の到着が実現しています。

夕暮れの高速道路を走る大型トラックの列と、遠くに見える物流倉庫。車体に文字・ロゴ・ナンバーは描かない、落ち着いた色調の上品な写真風イメージ

物流の「2024年問題」とトラックドライバーの働き方

近年のトラックの日は、ドライバーの働き方を見直す機会としても注目されています。その背景にあるのが、物流の「2024年問題」です。2024年4月にドライバーの残業時間に上限が設けられ、これまでと同じ量の荷物を運び続けるのが難しくなると心配されています。

2024年4月に始まった時間外労働の上限規制

働き方改革関連法によって、残業時間の上限規制は多くの業種で2019年から順に始まりました。トラックのドライバーなど自動車の運転の仕事は、長時間労働が根づいていたことから適用が5年間先送りされ、2024年4月から年960時間の上限が適用されています。

ドライバーの健康を守り、働きやすい職場にするための大切な改正です。一方で、1人のドライバーが1日に走れる距離や運べる量は減ります。ドライバーの高齢化や人手不足も重なり、国の検討会では、何も対策をとらなければ2024年度に輸送能力が約14%、2030年度には約34%不足するという試算も示されました。荷物が届くまでの日数が延びたり、運賃が上がったりする影響が考えられます。

こうした状況を受けて、運送会社や荷物を送る企業の側では、荷物の積み下ろしの待ち時間を減らす、長距離を複数のドライバーで中継する、鉄道や船を組み合わせる、といった工夫が進められています。

再配達を減らすなど、受け取る側にできること

荷物を受け取る私たちにも、できることがあります。わかりやすいのが再配達を減らすことです。国土交通省の調査では、2026年4月時点の宅配便の再配達率は約7.6%でした。少しずつ下がってきてはいるものの、十数個に1個は、届け直しのためにドライバーがもう一度足を運んでいる計算になります。

  • 配達の日時を、確実に家にいる時間に指定する
  • 置き配や宅配ボックス、コンビニ・駅の受け取りロッカーを利用する
  • 配達予定の通知を受け取り、都合が悪ければ事前に変更する
  • 急がない注文はまとめて頼み、届く回数を減らす

置き配を使うときは、雨にぬれにくい場所や、外から見えにくい置き場所を指定しておくと安心です。マンションでは、管理規約で共用部分への置き配が制限されていることもあるため、事前に確認しておきましょう。

トラックの日のイベント|全国のトラック協会の取り組み

トラックの日の前後には、47都道府県のトラック協会が、それぞれの地域でイベントやPR活動を行います。大型トラックに乗れる体験会や、交通安全の教室、ドライバーの仕事を紹介するコーナーなど、家族で楽しめる内容が多いのが特徴です。

大型トラックの乗車体験・死角体験

人気が高いのは、大型トラックの運転席に座れる乗車体験です。乗用車よりずっと高い位置から見下ろす景色は、子どもにとっても大人にとっても新鮮です。運転席に座ってみると、車のすぐ横や前の低い位置が見えにくいことにも気づかされます。

この「見えにくさ」を体で知ってもらうのが、死角体験です。トラックのまわりに立った人が運転席から見えるかどうかを確かめたり、曲がるときに後輪が前輪より内側を通る「内輪差」を実際に見たりします。交差点でトラックのそばに立たない、といった交通安全の学びにつながる内容です。

2026年は、たとえば岐阜県で10月3日(土)に河川環境楽園を会場とした催しがあり、トラックの乗車体験や死角体験、交通安全ゲームが用意されました。静岡県では10月12日(月・祝)に、静岡県トラック会館で「トラックフェス2026」が開かれ、ドライバーやフォークリフトの仕事体験などが予定されています。

ポスターコンテストと2026年の作品

全日本トラック協会は、毎年「トラックの日」のポスターのデザインを一般から募集しています。2026年度は4月1日から5月31日まで作品を受け付け、「10月9日はトラックの日」と「トラックは生活(くらし)と経済のライフライン」の2つの言葉を入れることが条件でした。

2026年度のグランプリには、新潟県の応募者による、トラックと少年を描いた作品が選ばれました。添えられたメッセージは「私たちが運ぶのは、明日へのバトン。」です。選ばれた作品は、全国のトラック協会の広報活動に使われ、10月前後には駅や公共施設などで目にする機会もあります。

イベント情報の探し方

トラックの日のイベントは、10月9日の当日だけでなく、その前後の週末に開かれることが多くあります。内容や日程は地域ごとに異なり、年によっても変わるため、お住まいの都道府県のトラック協会のウェブサイトやSNSで確認するのが確実です。

乗車体験は人数や時間に限りがあることもあります。参加したいときは、事前の申し込みが必要かどうか、雨の日に中止になるかどうかを、早めに確かめておきましょう。

屋外のイベント広場に停まった大型トラックの運転席を、親子が見上げている様子。人物は後ろ姿で、文字・ロゴ・ナンバーは描かない、落ち着いた色調の上品な写真風イメージ

10月9日の前後にある乗り物・物流の記念日

10月は、乗り物や物を運ぶ仕事にちなんだ記念日が続く月です。トラックの日とあわせて知っておくと、10月のカレンダーがぐっとにぎやかに見えてきます。

同じ10月9日は「世界郵便デー」

トラックの日と同じ10月9日は、「世界郵便デー」でもあります。1874年10月9日に、国どうしの郵便のやりとりのルールを定める万国郵便連合(UPU)が発足したことにちなむ日です。万国郵便連合は、今では国際連合の専門機関の一つになっています。

日本では、10月9日を含む1週間が「国際文通週間」とされ、記念の切手が発行されています。手紙もはがきも、郵便局から郵便局へ、そして家のポストまで運ばれる途中で、トラックが活躍しています。同じ日に「運ぶ」にまつわる2つの記念日が重なっているのは、偶然とはいえ面白いところです。

時刻表記念日・鉄道の日・ドライバーの日

少し前の10月5日は「時刻表記念日」です。1894年のこの日に、日本で初めての本格的な時刻表とされる『汽車汽船旅行案内』が出版されたことにちなみます。

10月14日は「鉄道の日」です。1872年のこの日に、新橋〜横浜間で日本初の鉄道が開業したことに由来します。電車にちなむ記念日はほかにもいくつかあり、日付ごとに由来が違うので、乗り物好きの方は読み比べてみてください。

そして10月18日は、先ほど触れた「ドライバーの日」です。トラックの日から1週間あまりで、運転を仕事にする人たちに目を向ける記念日がもう一度めぐってきます。前日の10月8日は、新米の季節にちなむ「焼きおにぎりの日」です。

翌日の10月10日は、かつての「体育の日」です。1964年の東京オリンピック開会式にちなんで生まれた祝日で、いまは「スポーツの日」と名前を変え、10月の第2月曜日に移っています。

月の後半には十三夜やハロウィンもやってきます。10月全体の行事を知りたい方は、一覧の記事もあわせてどうぞ。

トラックの日についてよくある質問

トラックの日はいつですか?

毎年10月9日です。日付は固定で、年によって変わることはありません。国民の祝日ではないため、休みにはなりません。

なぜ10月9日なのですか?

「ト(10)ラック(9)」と読む語呂合わせが由来です。10を「と」、9を「く」と読み、トラックという言葉に当てはめています。

トラックの日は誰が決めたのですか?

公益社団法人・全日本トラック協会が、1992年(平成4年)に制定しました。トラック輸送が暮らしと経済を支えていることを、広く知ってもらうための記念日です。

トラックの日のイベントには誰でも参加できますか?

各地のトラック協会が開くイベントの多くは、家族連れなど一般の人が参加できる内容です。ただし、乗車体験などは事前申し込みや人数制限がある場合もあるので、地元のトラック協会の案内で確認してください。

ドライバーの日とは違う日ですか?

はい、別の記念日です。ドライバーの日は10月18日で、「ド(10)ライ(1)バー(8)」の語呂合わせから、プロのドライバーに目を向ける日とされています。

まとめ

トラックの日は毎年10月9日です。「ト(10)ラック(9)」の語呂合わせから、全日本トラック協会が1992年に制定しました。国内の貨物の約9割(トン数)を運ぶトラック輸送の役割を、広く知ってもらうための記念日です。

2024年4月からはドライバーの残業時間に上限が設けられ、物流の「2024年問題」として輸送力の確保が課題になっています。日時指定や置き配で再配達を減らすことは、受け取る側にもできる身近な工夫です。各地のトラック協会では、乗車体験や死角体験などのイベントも開かれています。

10月9日のトラックの日には、荷物を運んでくれるドライバーの仕事に思いを向けて、次の荷物の受け取り方を少しだけ見直してみてください。

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